42.白葉学園白書
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マユミ「ねぇエリカ。別に試合したいって思ってないんでしょ?」
授業の合間の移動時間。
マユミは小走りでエリカに着いていく。
エリカ「……どうしてわかるの?」
マユミ「やっぱり……全国なんて…興味ない?」
エリカ「興味ないわけないよ。」
マユミ「じゃあ聞くけど…今まで本気で試合したこと…あるの?家以外でね。」
エリカ「……。」
マユミ「日本は狭いって思ってるんじゃない?」
エリカ「マユミ…」
スタスタとマユミの前を歩くエリカ。
エリカ「私はテニスで世界一になる。」
そしてピタリと止まって振り返った。
エリカ「恋愛もそれからでいい」
マユミ「エリカ……」
もう1ヵ月もテニスから離れるのはこりごりと呟いた。
ナオ「カズエって陸部と掛け持ちって良くやるよね」
カズエ「うち走るのスキだからね。気持ちいいし。」
ナオ「テニスも中学から始めたのに…」
カズエ「ナオが練習付き合ってくれたから…上手く……コホンッ…それよりさ」
ナオ「ウチとしては続きが聞きたいんですけど」
カズエ「……あのさー、エリカってなんで1ヵ月も部活休んでたんだと思う?」
ナオ「……え!?」
カズエ「……なんか悩み事?」
ナオ「先輩がいなくなった」
カズエ「なんで?」
ナオ「ウチが知りたいんじゃけど!!」
カズエ「…………」
ナオ「あ、カズエ置いてくなー!!」
マユミ「美並部長…」
美並「呼び出してごめんね」
保健室にマユミがやって来た。
ちょうど話があったからとマユミは美並の横に座った。
マユミ「……血圧低いですね」
美並「さすが研修医にはお見通しね」
マユミ「(治療……しないのかな…)」
心配そうに美並をみる。
美並は髪をかきあげた。
美並「あー…テニスがしたいな」
外をみるととても天気がいい。
明日は晴れねと嬉しそうだ。
美並「あ、話ってなに?」
マユミ「エリカが……世界一になるまで恋なんてしないって言ってるんです」
美並「……和樹さんね」
マユミは頷いた。
マユミ「私には何も言ってくれないから……頼りないのかな私…。まだ傷付いてるのかな…」
美並「マユミちゃん…」
そっとマユミの手をとった。
美並「エリカの心配をしてくれてありがとう」
マユミ「私、和樹さんが許せない。エリカをあんなに傷付けて…!」
和樹さんはあれ以来イギリスに行ってるのよねと美並。
マユミ「エリカにそう聞きました。」
美並「私の考えをマユミちゃんに話すわ」
マユミ「?」