インターン編
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エリカ「うぉりゃー!!」
53.前夜
切島「うおおおー!!」
耳郎「インターン組動きがキレてる」
授業で何故か崖を登らされている私たち。えいちゃんもいっちゃんもやる気十分で一緒なんだと安心する。個性使うなと言われてしまって辛いけど頑張ろう!あの子の方がもっと辛い……!!
爆豪「外で何か掴みやがったんだ…!コラオイ何を掴んだ言え!!」
切島「わりー言えねー」
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エリカ「(強くならないと……指5本も試したいけど、どこ飛んでくかわからないし、相澤先生にでも相談して……)」
轟「(小桜……?)」
寮に戻るとみんなのいるソファーから遠ざかり、端にいる小桜が気になった。緑谷も昼食の時に様子が変だったがインターンの事は言えねぇみたいで、声をかけていいのかさえわからねえ。
その時、爆豪が小桜の腕を引いていくのが見えた。
轟「(何を……)」
爆豪「オメー体調悪いだろ」
エリカ「うっ、大丈夫だよちょっと眠れなかっただけで……」
爆豪「ホットミルク持ってくっから座って待ってろ」
エリカ「……(隠してたのに)」
耳郎「あれ、エリカどこ行った?さっきまで隅っこにいたのに」
轟「あ、小桜は……」
耳郎「ちょっと顔赤かったから気になってさ……まぁ最近よくボンヤリとはしてるけど」
すげぇな爆豪は……すぐに行動できて。耳郎も顔色気付いてたのか。
エリカ「ありがとうかっちゃん。私インターン頑張るね。見てて」
爆豪「…………」
小桜は頭を撫でられて嬉しそうだ。
轟「(なんで胸がチクチクするんだ……?)」
次の日、朝共有スペースに降りると鼻息荒い峰田くんが駆け寄ってきて……
峰田「小桜!CM今日からだよな!!オイラスッゲー楽しみにしてるからよォ!!」
……本人も記憶が曖昧なのに
エリカ「あ、ありがとう……」
毎回凄くチェックしてくれてる
峰田「トレカも!!オイラ、アイリスが全然出なくて……くれよ!頼むよ!」
エリカ「私も持ってないや」
切島「それなら爆豪に言えよ、コイツトレカも……」
爆豪「ふざけんな切島ァ!」
エリカ「……え?」
峰田「爆豪持ってんのか!?オイラ何回飲んでも当たんねぇんだよ!!」
トレカ、とは私がCMしている炭酸ドリンクに付いてくるオマケ……みたいなもので。かっちゃん、持ってるのかな……?それだったらすごく嬉しい……
轟「(トレカ……?)」
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轟「爆豪」
爆豪「あ?」
轟「小桜のトレカはどうやったら貰えるんだ?」
爆豪「なんで俺に聞くんだよ!?」
轟「切島が爆豪が持ってるって……」
爆豪「あの野郎……!」
轟「CMでやってるよなソーダのやつ。あれ飲めば当たるのか?補講前に買っていいか?」
爆豪「勝手にしろや……!!」
轟「小桜のは7種類あんのか……爆豪は何種類もってんだ?」
爆豪「言わねえ」
轟「シークレットって気になるな」
爆豪「(5箱買って出なかったのに出るわけ……)」
轟「お」
爆豪「は?」
轟「この小桜、少し小さくねぇか?セーラー服だし……」
爆豪「なんでテメェが当てとんだ……!シークレットだわ、それが……!!」
轟「なんでわかるんだ?7種類あんのに」
爆豪「〜っ!(それ以外持っとるんだよ俺はよぉ〜!!!)」
轟「なんかスゲェ元気出るなこのカード。頑張れそうだ」
爆豪「(俺は元気なくなったわ喧嘩売ってんのか半分野郎)」
切島「ああ、俺夏休みバクゴーの家行ったらスゲー飲まされて……」
麗日「え」
蛙吹「それは災難だったわね。でもトレカのエリカちゃん可愛いもの、仕方ないわよ」
エリカ「ありがと梅雨ちゃん!まぁプロが撮った写真だしねー!」
夜、インターン組が集まって切島くんの部屋にお邪魔している。
緑谷「かっちゃん何箱くらい買ったんだろ……」
麗日「箱買い!?」
切島「部屋に5箱はあったな」
麗日「コンプリートする気満々やん」
エリカ「全然知らなかった」
そんな素振りなんてなかったから……1枚だけ中学生の写真入ってるのが少し恥ずかしいから私からは何も言ってないけど……枚数かなり少ないから大丈夫かな……
切島「エリカちゃん、かなり眠そうだけど大丈夫か?」
麗日「大丈夫ってか、寝とる!?」
蛙吹「今日も個性特訓してたものね。無理ないわ」
緑谷「僕エリカさんの部屋まで運ぶよ」
蛙吹「お願いするわ」
緑谷「うん、じゃあまた……」
爆豪「……は?」
緑谷「わ!かっちゃん……(部屋隣だったー!?)」
爆豪「(何で切島の部屋からエリカが……デクが抱いて……インターンか、なんで寝て…………は?)」
緑谷「へ、部屋に……エリカさんを……」
爆豪「貸せ」
緑谷「(かっちゃんの前だと捕食者の気持ちになるな……)」
麗日「あかん!やっぱりウチが運ぶ!浮かせるし!」
緑谷「え!?」
麗日「ウチトレカ持ってへんし、買えへんし!」
緑谷「麗日さん!?」
麗日「何されるかわからんしな!」
緑谷「(ひ、ひぇーすごい睨み合ってる……!)」
この夜にもう一度集まる事になるのだが、私はこの状況を知らずに眠っていて……
麗日「エリカ!エリカ起きて」
エリカ「くう……」
麗日「……このまま連れて行こ」
お茶子の部屋で眠っていた私は夜中に連れ出され
麗日「明日、責任持って連れて行くので」
完全にお荷物になっていた。
作戦決行日の詳細な連絡が届き、再び集まった面々は保護対象のエリが本拠地にいる事が伝えられた。確たる証拠も押さえ、令状も取った事でいよいよ始まるのだと体が震える。
相澤「大丈夫か?今なら引き返せるぞ」
エリカ「もう私の頭の中はチビエリちゃんを救うことで頭がいっぱいです」
相澤「そうか」
ホットミルクで充電完了だ!
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ナイトアイが構成員のその後を"見た"結果……八斎會邸宅には届出のない入り組んだ地下施設が存在し、その中の一室に今回の目的である女児がかくまわれていることが確定した。
「しかし"個性"を駆使されれば捜索は難航する。そこでわかる範囲だが八斎會の登録個性をリストアップしておいた。頭にいれといてくれ!」
エリカ「…………」
相澤「おい、横に流すな。デク、俺はナイトアイ事務所と動く。意味わかるな?」
緑谷「はい…!」
「少しでも怪しい素振りや反抗の意志が見えたらすぐ対応を頼むよ!出動!」
AM8:30、ついに決行!!!
ピンポンを押すと同時に脳無が……!!わぁ、警備員吹っ飛んだ!
相澤「助けます」
エリカ「大丈夫ですか?」
体を支えてその場に座らせた。
相澤「アイリス」
エリカ「はい!」
中に入るイレイザーに着いて行く。レッドライオットとデクも続いた。
サー「この下に隠し通路を開く仕掛けがある」
バブルガール「忍者屋敷かっての!ですね!」
ナイトアイの操作によって隠し通路への扉がゆっくりと開き、扉の向こうから……
「「「なァアんじゃてめエエエらアアア!!!」」」
組員が3人飛び出してきた。
エリカ「ひいっ」
バブルガール「ハイごめんね!!」
切島「疾え…!!」
エリカ「凄い……」
躊躇なんてない。
センチピーダーが個性のムカデを使って2人を確保し、バブルガールが目を叩いて押さえ込んだ。
バブルガール「追ってこないよう大人しくさせます!先行って下さい。すぐ合流します!」
「行くぞ!!」
地下階段を降りて行く。
そこは豆電球ほどの灯りしかない薄暗い空間だった。
サー「もうすぐだ、急ぐぞ!」
予知で見た部屋はこの先のはず。
しかし……
エリカ「行き止まり……」
通形「俺見て来ます!!」
そうか!先輩の個性を使えば壁なんて!……凄いなぁ。
通形「壁で塞いであるだけです!ただかなり暑い壁です」
エリカ「それなら私が!……あれ?」
レッドライオットとデクがあっという間に壁を壊していた。
「!!道が……待てこれはーー!!」
エリカ「ひゃっ!!?」
道がうねって変わってく……!?なにこれどうなってるの!?私がパニックになってる間、他のヒーロー達はさっきの個性リストから心当たりを探っている。
ファット「イレイザー消せへんのか!!?」
相澤「本体が見えないとどうにもーー…」
通形「どれだけ道を歪めようとも目的の方向さえわかっていれば、俺は行ける!」
サー「ルミリオン!」
緑谷「先輩!」
先に向かいますと向かった先輩の後ろ姿が頼もしい
『グワン』
その時、急に地面が消え浮遊感が襲った。
エリカ「イレイザー……っ」
相澤「捕まってろ!(約一階層分…落下死させられる程深くはないか……)」
エリカ「最悪地下施設ごと吹き飛ばすしか……!」
切島「エリカちゃんん!!?」
相澤「お前、そっちも使うな」
エリカ「えー……」
イレイザーに掴まりながら冗談みたいな事を話すと、デクも僕たちも危ないよね!?と慌てている。けど、残念ながらこの怪力はイレイザーの個性消しでも消えないのだ。できれば少女を苦しめているアイツに使いたいものだ。
地面に着地すると目的から遠のき、敵の良いようにやられてるとヤジが飛んだ。
「おいおいおいおい空から国家権力が…」
エリカ「え……あ……」
ぞろぞろと敵が現れるとファットが拳を合わせて闘う姿勢だ。スッと天喰先輩が前に出る。
天喰「俺一人で充分だ」
切島「何言ってんスか!?協力しましょう!」
レッドライオットがそう言うと、協力しろ全員殺ってやるとジリジリと迫ってくる。敵は3人……どうやって戦おうか。かっちゃんなら迷わず突っ込むのかな……。私の個性だと先手必須だよね!
「窃野相手に銃は出せん。ヒーロー頼む!」
「バレてんのか、まァいいや。暴れやすくなるだけだ!」
「ならないぞ、刀捨てろ」
窃野が個性を使う前にイレイザーの抹消が発動し、エリカは瞬間移動で彼の真横に現れた。
「!?使えねえ!?」
エリカ「ふんぬっ!!」
アイリスの蹴りが窃野の右手首にクリーンヒットし、刀が飛ぶ。すぐにそれを掴むとイレイザーの横へと戻った。
相澤「よくやった」
エリカ「えへへ」
そして互いに銃を向ける均衡を破ったのは、天喰だった。彼は誰よりも前に飛び出すと、一瞬でタコ足を再現し3人を拘束する。
天喰「俺が相手します」
切島「でも先輩…」
天喰「俺なら一人で三人完封できる!」
エリカ「そうなの!?じゃあお願いします!」
切島「エリカちゃん!?」
エリカ「ビッグ3ができるって言うならきっとできるよ」
緑谷「…………」
敵を睨んでいた天喰は目を丸くさせた後、思わずふっと笑っていた。エリカは憧れているのだ。通形ミリオに。ビッグ3に。
デクはそれを感じていた。だから真剣にエリカをみていたのだ。
ファット「行くぞあの扉や」
天喰「皆さん!!ミリオを頼むよ!」
エリカ「……頼まれました!!!」
えいちゃんは納得してないけど、ファットが天喰先輩の……サンイーターの実力はこの場の誰よりも上だと言っている。私たちのビッグスリーを信じよう。そう呟き走り出した。
To be continued......