インターン編
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相澤「1年生の校外活動ですが昨日協議した結果、校長をはじめ多くの先生がやめとけという意見でした」
47.拓け世界
かっちゃん復帰の日、相澤先生から無残にもインターン参加の見送りが告げられる。
エリカ「っええ!?」
切島「えーあんな説明会までして!?」
爆豪「ざまァ!!」
行けないかっちゃんは嬉しそうだけど、私はちっとも嬉しくない。エンデヴァー……電話もしたのに!
相澤「今の保護下方針では強いヒーローは育たないという意見もあり、方針として受け入れ実績が多い事務所に限り1年生の実施を許可するという結論に至りました」
エリカ「ええ!?やったー!!」
耳郎「凄いテンションだね、エリカ」
だってエンデヴァーの元で武者修行だと意気込んでいたら、受け入れ多い所かぁ……と頷くえいちゃんの声が耳に入った。受け入れの多い所……
エリカ「ええ!?絶対無理やん!?多くはないよね!?」
切島「ど、どうしたんだエリカちゃん」
エリカ「でもさっ、今はナンバーワンヒーローだしっ、実績は私が作れば……」
上鳴「じ、実績?」
砂藤「寝ぼけて……はなさそうだな」
相澤「……小桜、後で職員室に来い」
エリカ「なんでっ!?」
耳郎「ドンマイ」
こうして私は呼び出しをくらった。
マイク「お、小桜じゃねぇか!何暗い顔してんだ」
エリカ「エンデヴァー……」
職員室でマイク先生に顔を覗き込まれるや否や、スッと目の前に色紙が……
マイク「サイン、頂戴」
相澤「生徒に何言ってんだ」
……あ、没収された。
相澤「単刀直入に話す。インターンだが、俺が面倒をみる事になった」
エリカ「…………
ええっ!?先生が!?エンデヴァーは!?一体どう言う……」
相澤「俺は教師の他にもプロヒーローとして現場に出る事もある。小桜にはそのサポートをしてもらう」
エリカ「さ、サポート…?」
相澤「そうだ。もちろん面倒をみると言ったがこれは契約。給料も支給する。……エンデヴァーは今は実質ナンバーワンヒーロー。小桜が居れば助かる事も大いにあるだろうが、俺の元で活動してもらおうと判断した。」
まぁ、そうだよね。元々凄い人だもん……
職場体験に行けただけでも凄い事だったんだなぁ
エリカ「わかりました。よろしくお願いします、イレイザーヘッド」
こうして私はイレイザーヘッドの元でインターン生として受け入れてもらえるようになった。
耳郎「へぇー、先生のところで!アリなんだ」
エリカ「エンデヴァー忙しそうだもんね……」
八百万「エリカ、おめでとうございます」
エリカ「ありがとう!」
寮に戻った私たちは相変わらず共有スペースのソファーに座り、仲良く話をしていた。ナイトアイの元でインターンが決まったいっちゃんと学校側からインターンの実績が少ないからダメだと言われて落ち込むお茶子に、私も……と落ち込む梅雨ちゃんにえいちゃん……。
インターンはもとから敷居が高いのだと瀬呂くんが言えば仕方ないと言う尾白くん。意見は様々だ。そんな中ひょっこり寮へと現れたのは相澤先生で、常闇くんにインターンの誘いが来たのだと告げた。
えいちゃん、お茶子、梅雨ちゃんはビッグスリーからの呼び出しが……ええっ、何!?何事!?
インターンの話かも!?と3年の寮へと掛けて行った。
緑谷「エリカさん」
部屋に戻るところ、いっちゃんに捕まり足を止めた。
緑谷「凄いなぁエリカさん。相澤先生に認められてるって事だよね」
エリカ「どうなんだろ。エンデヴァーが忙しいからって言われたからなぁ……。いっちゃんも明日から?」
緑谷「うん、明日……緊張するよ……」
エリカ「それは緊張だねぇ。オールマイトの元サイドキックか~。きっと素敵な人なんだろうな!またどんな人なのか教えてね!」
緑谷「うん!エリカさんもまた教えてほしい」
エリカ「はーい!じゃあ明日はお互い頑張ろうね」
緑谷「(お互い?)う、うん」
峰田「小桜!明日何かあんのか?」
エリカ「うん、CM撮影だよ~」
峰田「マジか!!オイラ付いて行っても!?」
耳郎「ウチも行こうかな……暇だし」
爆豪「(聞いてねぇ)」
轟「(親父と電話した時に言ってたやつか)」
エリカ「来てもいいけど相澤先生も一緒に……」
「「じゃやめとく!」」
こうしてそれぞれの週末を迎えようとしていたー……
爆豪「…………」
今日は休み、といっても補講がある。
気怠い体を起こして準備し下に降りた。
ぼんやりしているアホ面とブドウ頭。
慌ただしいデクに……アイツはいねぇなとつい目で探しちまう。途端にトトトと階段を降りてくる音がすると、ブドウ頭からお!と声が漏れた。……エリカだ。
峰田「あ、小桜……おは」
エリカ「おはよう!かっちゃん、補講行ってらっしゃい」
あン時、上目遣いのエリカに心臓を掴まれて気付いたらキスしとった。すぐにどうこうするつもりはねェが……気にしてなさすぎじゃねぇか?
エリカ「轟くんも頑張ってね!いってらっしゃい」
轟「いってきます」
半分野郎にまで満面の笑みで送り出さなくていいんだよ……!それだけの用だったようで、荷物を取りに行くと言ったエリカも忙しそうだ
峰田「オイラも見送りされたい」
相澤「おはよう」
峰田「ぐあっ!?あ、相澤先生……オイラは何も……!」
上鳴「誰か補習……とか!?」
相澤「小桜は?」
切島「エリカちゃんかー!確か数学が赤点ギリギリだつって……」
エリカ「先生ぇー!お待たせしました!」
峰田「へ?」
轟「………」
爆豪「は、」
私服のエリカと相澤先生。その姿はまるで……
相澤「待ってねぇ。今来たところだ」
エリカ「じゃあ行きましょうか」
峰田「どこに!?」
唖然としてる俺や半分野郎共を置いて2人で歩く姿に、切島が昨日CM撮影だって言ってただろ?と肩に手を置いた。
爆豪「わーっとるわ!!」
「今回は前回に撮影した秋冬バージョンのCMの撮影と間でトレカの撮影も入るから、長くなるけど頑張ってね!」
エリカ「はい!」
相澤「…………俺帰っていいか?」
エリカ「イレイザー!ダメですよ!これもインターンなんですから」
相澤「いや、エンデヴァーさん絶対付き合わないだろこれ」
エリカ「差し入れ食べますか?」
相澤「…せめて夕方までには終わらしてくれ」
エリカ「頑張りまーす」
パタパタと長袖の衣装に着替えると夏の終わりを感じる。結局あの水着の出番はなかったなー…。
「イレイザーさん、アイリスの先月トレカの印税と本日の撮影分ですが……」
相澤「はぁ」
「こちらにサインを……」
相澤「………………はぁ!?」
「イレイザーさん?」
相澤「(んだこの額……!!?先月分!?毎月こんなにも貰ってんのか学生の分際で!?)」
「イ、イレイザーさん、顔が……あの」
エリカ「……?」
その日、2人はボロボロになって帰ってきて……
芦戸「バクゴーどったのアレ」
顔にたくさんの傷と絆創膏をつけたかっちゃんに注目が集まっている。最近なんだか挨拶だけになってるのは忙しいから仕方ないか……
上鳴「女子は見てねえのか轟も見てみ」
芦戸「ひょーーイケメン台無し!!どうしたのさ!!」
爆豪「コッソコソうるっせんだよ!!」
補講、大変なんだろうな……。私も……
飯田「授業が始まるぞ!!麗日くんと梅雨ちゃんくんがまだ来てないが!?」
八百万「公欠ですわ委員長」
耳郎「男子も切島いなくね?」
エリカ「ムスッ」
葉隠「エリカちゃん拗ねてるよね!インターン行きたいんだね!」
結局私のCM撮影だけでさっ!強くなりたいのにぃぃいい!!!
エリカ「走ってくる!!!」
葉隠「授業は!?」
その夜、えいちゃんがボロボロになって戻ってきた。翌日、烈怒頼雄斗の名前やウラビティ、フロッピーの名がネットニュースに載っていて……みんな頑張ってる。私も……!!
相澤「アイリス」
エリカ「!」
授業が終わり、寮へと帰る頃先生から呼び出しがあった。ヒーロー名で呼ぶという事は……!!荷物を片手に先生の元へ急いだ。
芦戸「お、エリカ呼び出し?」
葉隠「ずーっともがもがしてたもんねぇ」
耳郎「案外テストの丸付けとかだったりして」
芦戸「エリカに丸つけられたくなーい」
葉隠「間違ったところ丸してそう!」
あははとクラスが盛り上がる。そんな事を言われてるとも知らない私は職員室、ではなく仮眠室にいた。
エリカ「……え?チームアップ要請?」
相澤「そうだ。オールマイトの元・サイドキックナイトアイから」
エリカ「わかりました。イレイザーヘッド」
相澤「いや、小桜を連れて行くとは言ってない」
なんでよ
エリカ「アイリスとして連れて行ってください!」
ほら!契約書ですよと先生の前でひらひらさせる
エリカ「私たちは如何なる時も一緒のはずです!」
相澤「結婚した覚えはない」
先生は結婚してもずっと一緒には居てくれなさそうだ。
エリカ「私絶対一緒に行きますからね!」
この日から私は先生にべったりくっつき、名前を呼んだ所で梅雨ちゃんにそろそろやめてあげて?と優しく言われた。
通形「お」
波動「わ」
天喰「……」
翌朝、イレイザーと一緒に来た場所……
たくさんのプロヒーローがいて、何だか異様な雰囲気にゴクリと唾を飲み込んだ。
切島「これは……何だ!?」
麗日「あー!エリカ!!」
緑谷「グラントリノ!!?それに……相澤先生!?」
そこへえいちゃん達も来たからお互い目を丸くした。こんなところでよくもまぁ……
切島「エリカちゃん、何か聞いてる!?凄すぎねぇ!?何が始まんの!?」
エリカ「私も無理矢理着いてきたから聞いてなくて……」
「あなた方に提供して頂いた情報のおかげで調査が大幅に進みました。死穢八斎會という小さな組織が何を企んでいるのか。知り得た情報の共有と共に協議を行わせて頂きます」
エリカ「誰!?何!?協議!?」
相澤「少し黙ってろ」
サー・ナイトアイ事務所、2F大会議室
そこで始まった作戦会議は死穢八斎會と指定敵団体について独自の捜査を進めていたナイトアイ事務所が、捜査を始めたキッカケやヒーローネットワークで協力を求めた事を話していた。
相澤「お前、理解できてるか?」
エリカ「あはは、後で分かりやすく教えてください」
相澤「話を聞けよ」
「"個性"を壊す"クスリ"」
エリカ「え!!」
ファットガムが言うにはえいちゃんが怪我をした日、身を挺して敵を倒しその中身の入った一発が手に入ったらしい。その中身は……
ファット「人の血ィや細胞が入っとった」
エリカ「…………」
麗日「えええ…!?」
蛙吹「別世界のお話のよう…」
サー「若頭治崎の"個性"はオーバーホール。対象の分解・修復が可能という力です。」
凄い個性があるなぁ……
でも何だか痛そうな個性……
サー「分解…一度「壊し」「治す」個性そして"個性"を「破壊」する弾」
緑谷「……」
通形「……」
あれ、どうしたんだろう。いっちゃんの顔色がみるみる変わっていく……
サー「治崎には娘がいる…出生届もなく詳細は不明ですがこの2人が遭遇した時は手脚に夥しく包帯が巻かれていた」
エリカ「え!ちょっと待って……いっちゃん達が遭遇したのが娘さんで……包帯って…………」
切島「何?何の話ッスか……!?」
血の気が引いていくとはこの事だ。
相澤「(ほとんど話わかってない筈なのに勘だけはいいな)」
「やっぱガキはいらねーんじゃねーの?わかれよな。つまり娘の身体を銃弾にして捌いてんじゃね?って事だ」
エリカ「…そんなのっ!!!」
絶対絶対絶っ対!!に許せない!!
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この後、いっちゃんと通形先輩に事情を聞いた。
切島「悔しいな……」
エリカ「ホントに許せない!」
麗日「デクくん……」
相澤「…通夜でもしてんのか」
蛙吹「先生!」
相澤「あ、学外ではイレイザーヘッドで通せ。いやァ今日は君たちのインターン中止を提言する予定だったんだななァ」
切島「ええ!?今更なんで!!」
エリカ「引き下がれるわけないやんか!」
切島「え、エリカちゃん……?(今一瞬爆豪に見え……き、気のせいだよな!?)」
相澤「連合が関わってくる可能性があると聞かされたろ。話は変わってくる」
エリカ「そ、そんな……!」
相澤「ただなァ……緑谷。おまえはまだ俺の信頼を取り戻せていないんだよ。するなら正規の活躍をしよう緑谷。」
エリカ「!」
エリちゃんの居場所が特定できるまで私たちは待機となった。またインターンに関しては一切の口外を禁止された。
To be continued......