仮免試験編
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『えー100人の皆さん、これご覧下さい』
43.変な2人
モニターにはフィールドが映し出される。それが……
『BA-DOOOO M』
「「「(ーー何故!!)」」」
大きな爆発音と共に崩れ去った。
『次の試験でラストになります!皆さんにはこれからこの被災現場でバイスタンダーとして救助演習を行ってもらいます』
そこには老人や子どもがいて、彼らは要救助者のプロ。ヒーロー人気の時代に即した仕事だ。
『尚、今回は皆さんの救出活動をポイントで採点していき、演習終了時に基準値を越えていれば合格とします。10分後に始めますのでトイレなど済ましといて下さいねー…』
切島「士傑、こっち来てんぞ」
「爆豪くんよ」
爆豪「あ?」
「肉倉…糸目の男が君のとこに来なかった?」
爆豪「ああ…ノした」
「やはり…!色々無礼を働いたと思う。気を悪くしたろう。雄英とは良い関係を築き上げていきたい。すまなかったね」
轟「(良い関係…あの顔は……)おい坊主の奴。俺なんかしたか?」
「………ほホゥ」
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八百万「(エリカの様子が変ですわ……)」
風花「(爆豪くん、エリカの話聞いてた人と違う……もっと優しくて良い人やと思ってた。まぁ泣き虫って呼んでるみたいやし、許さんけどなウチは!)」
八百万「エリカ、少し話しませんか?」
エリカ「モモ……」
八百万「何か、あったのですね」
切島「おい、バクゴーあれ」
爆豪「あ?」
切島「エリカちゃん、ちょっと元気ない?」
爆豪「…………」
エリカ「全然!大した事ないんだけどね!」
八百万「ええ」
エリカ「私、考えなしに動いちゃう所があって、さっきも……」
「エリカ!来てるよ!」
「(指1……)」
「やっぱり上だ!!1つ貰……」
「エリカ!させんよ!ウチが守る!」
「風!?うわぁぁああ!」
「今やで!ボール当てて」
「で、でも……」
「手組むって言うたやろ?ウチらは共同体やから」
「っ、次は私がー…」
「『ウィングアロー』」
「(ボールを巻き上げ……上に!?)」
「はい、もうボールないで?ウチらの勝ちやな」
「クソッ」
「君ら1年だろ!?来年またあるじゃないか!俺らどうしても合格しなきゃいけないんだよ」
「ウチかて、1年で特別に受けさせてもらってるんやから合格せなあかんねん!第1そんな事言う奴は男らしーないから好かん!諦め!」
「……っ」
「…………凄い」
「エリカかて凄いやん。1人で敵引きつけたんやから」
「…………」
八百万「そんな事が、ありましたの……」
エリカ「だから全然大した事じゃないんだけどさ!いろいろ考えてしまってね?風花は私よりも頭良いし、凄いなぁって」
八百万「……わかります。私もありましたわ。」
エリカ「え、モモも?」
八百万「体育祭で常闇さんに何も出来ずに敗退して、ずっと自信をなくしておりました。でも……」
エリカ「(あ、そうかあの時……)」
「私なんかを指名してくださった事務所ですもの。すべて調べましたわ」
「そんなことはありませんわ!私がただ力不足と嘆いていただけで…」
八百万「でも、演習試験で轟さんが私の話を聞いてくださって……少しずつ自信を取り戻しましたの」
エリカ「そっか……そうだったんだね」
轟「(小桜もいろいろ悩みがあったんだな)」
風花「エリカ〜……うわっめっちゃイケメン」
エリカ「風花……」
目が合うや否やイケメンと言い放った親友と不思議そうに挨拶をする轟くん
風花「イケメンやのに優しそうやん?こっちの方がウチのイメージに近いんやけど」
エリカ「(何のイメージだろ……)」
轟「(すげー見られてる)」
呆気に取られてると松井さーん!とテンションが高い彼がやってきた。
夜嵐「体育祭見てたっス!!熱い試合だったっスね!!」
エリカ「ありがとう」
夜嵐くん、相澤先生があいつは強いと言ってたからどんな人だと思ってたけど、気さくで熱血で良い人そう!
風花「せやけど、雄英に行くはずやったイナサくんが士傑に来て、士傑に近いエリカが雄英にって変な話やな」
夜嵐「そうなんスか!なんで雄英に!?やっぱヒーロー科ナンバーワンだからっスか!?それともオールマイトっスか!?」
エリカ「あ、それは……」
轟「雄英に来た理由、あんのか?」
エリカ「……あるけど………」
八百万「エリカ、あっと言う間に取り囲まれてしまいましたね」
蛙吹「何か悩んでたみたいだけど、大丈夫だったかしら?」
葉隠「そうなの?エリカちゃん悩みなさそうなのにねー」
爆豪「…………」
切島「おい、バクゴー!どこに……」
上鳴「そっち士傑じゃん!?何!?喧嘩売るの!?」
風花「ウチ、エリカが雄英に行った理由だけは納得できんのよねー。だってさ……」
爆豪「おい」
エリカ「……あ」
風花「……爆豪くん」
爆豪「俺が、攫われた事まだ気にしとるんか?」
エリカ「あっ…」
爆豪「どうせおめェの事だ、もっと強くならないとって気張ってんだろ」
上鳴「そうなの?」
耳郎「確かに、頑張るって口癖のように言ってた」
緑谷「(寮に来た日も……)」
風花「…………」
爆豪「俺が前に言ったろ。後ろに……」
エリカ「わ、私ね!」
爆豪「?」
エリカ「今までかっちゃんの後ろにいた、けど……私はそれじゃ嫌」
爆豪「……」
エリカ「私も守りたいし、強くなりたい……から、なります!」
爆豪「俺が守るつってもか」
峰田「うぉぉおお、オイラも小桜守ってやんよー!」
瀬呂「小桜さん守る宣言するんだったら、まずあの猛獣倒さねぇとな」
峰田「無・理」
蛙吹「峰田ちゃん、ホントにヒーロー志望なの?」
峰田「それ前にも聞いた!前にも聞いたよ!?」
蛙吹「何回でも疑問に思ったら聞くわ」
峰田「疑問に思うなよ!」
耳郎「いや、思うから」
切島「静かに!あんま聞こえねーから」
八百万「皆さん、何してるんですの?」
飯田「もうすぐ試験始まるぞ!」
エリカ「守ってもらうのは有難いけど……私は……」
爆豪「…………」
風花「(『俺に向かってなんだよその態度は!!』ってエリカがキレられたら飛ばす。羽使って瞬時に飛ばす…!)」
夜嵐「松井さん、何構えてんスか?」←もう話聞いてない。
エリカ「……それに甘えてたら強くなれないから、守ってとは言わないし思わない」
爆豪「………」
エリカ「…………」
上鳴「エリカちゃんって意外に頑固だよなー。」
瀬呂「ナチュラルに名前呼びすんなよ!爆豪も折れなさそうだし、間入るか?」
切島「いや、もうちょい待とう」
上鳴「いざとなったらお前が止めろよ切島!硬化のお前がな」
瀬呂「エリカちゃんはどうするんだよ」
上鳴「あの怪力は誰も勝てねえ」
瀬呂「切島頑張れ」
切島「ビルも破壊する勢いの拳に!?」
耳郎「聞こえないから!」
瀬呂「意外にみんな聞いてるんだな」
轟「(親父の、目……)」
エリカ「そりゃ、かっちゃんからみたら全然ライバルにも満たないと思うけど……」
爆豪「…………」
エリカ「けど、私のこと守らなくても強くなるから。強くなって私は大丈夫って思ってもらえるように……」
緑谷「(エリカさんは対等になりたいんだな、かっちゃんと……)」
夜嵐「松井さん、羽出てるっス」
風花「出してるねん。暑いやん仰いだるで?」
夜嵐「勝負っスか!!風と勝負っスか」
風花「みんな飛んでくからやめよ?」
毛利「1年コンビ何してるんだ。試験だぞ」
エリカ「なる、から」
爆豪「……わかった」
エリカ「……え?」
風花「え!?(わかった!?)」
爆豪「おめェが強ぇのは知ってる」
エリカ「かっちゃん……」
風花「…………」
爆豪「けど、なんかあったら言え」
この声はエリカにしか聞こえない。
ポンポンと頭を撫でる勝己にわらわらと人が寄る。
切島「今、なんて言ったんだ?」
上鳴「わかんねーけど、いい感じじゃね?」
爆豪「クソ可愛くねぇわ」
峰田「じゃあオイラにくれ!」
爆豪「ああ!!?」
切島「残念だったな!これでも世界一可愛いって思ってるってよ」
爆豪「それは言い過ぎだろ」
切島「ええ!?」
風花「エリカ」
エリカ「あ、ごめんねー。話の途中で!」
風花「ええよ。エリカが爆豪くんについて雄英に行ったん、ちょっとだけわかった気するわ」
エリカ「かっちゃん、凄いんだよ?誰よりも勝ちに拘るヒーローなの」
風花「(ヒーローオタクみたいなキラキラした目やなぁ。あー眩し)」
爆豪「何してんだ!試験始まるぞ」
エリカ「はーい!」
風花「(エリカ、好きな人とかいるのかな?)うわぁ!めっっちゃ気になる!!!」
ケミィ「……風吹いてるよ?」
夜嵐「うわっ、毛利先輩が!!!」
To be continued......
2019.04.19