仮免試験編
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エリカ「うわわわわわ」
40.入れ寮
雄英高校敷地内、校舎から約5分。
「ハイツアライアンス」と言う名の寮の前にエリカは立っていた。「1-A」とかかれた寮を見上げながら、その大きさと美しさに感動したように声をあげている。
麗日「エリカ、アホヅラなっとるよ」
ポン、と肩に手を置いたお茶子とは今までお隣に住んでいた"お隣さん"。今日も一緒に登校し、思い出話に花を咲かせていた同志だ。お茶子の周りには久しぶりに集まるクラスメイト達、それが……
相澤「とりあえず1年A組、無事に集まれて何よりだ」
ここに20人いるということ
蛙吹「無事集まれたのは先生もよ。会見を見たときはいなくなってしまうのかと思って悲しかったの」
先生も揃っている。誰も欠けずにこの場に集まる事ができたという事がとても嬉しく、先生であるオールマイトに対して誇らしい気持ちにもなった。
相澤「さて…!これから寮について軽く説明するが、その前に一つ」
自然と皆の視線が相澤に集まった。
相澤「当面は合宿で取る予定だった、『仮免』取得に向けて動いていく」
相澤の言葉に、再びざわめきだすA組の生徒たち。
ニコニコと首を縦に振るエリカは拳を固く握っていた。
相澤「大事な話だ、いいか」
仮免のことでざわめいていた生徒たちは、相澤の声のトーンが変わったことに気が付き、皆黙った。
相澤「轟、切島、緑谷、八百万、飯田。この5人はあの晩あの場所へ爆豪救出へ赴いた」
エリカ「え…、き、救出…?」
蛙吹「ケロ……」
相澤「その様子だと行く素振りは把握していたワケだ。色々棚上げした上で言わせて貰うよ。オールマイトの引退がなけりゃ俺は、爆豪・小桜・耳郎・葉隠以外全員除籍処分にしてる」
エリカ「…………」
エリカは胸に手を当てていた。自分ならどうしていただろうか。きっと、勝己の"待ってろ"という言葉がなければ、止まってはいなかったのでは……??
エリカ「(私も……同じだきっと)」
相澤「彼の引退によってしばらくは混乱が続く…ヴィラン連合の出方が読めない以上、今、雄英から人を追い出すわけにはいかないんだ。行った5人はもちろん、把握しながら止められなかった11人も、理由はどうあれ俺たちの信頼を裏切った事には変わりない。正規の活躍をして信頼を取り戻してくれるとありがたい」
だから、私はもっと強くなる!そう心に決めてはいと返事をした。
相澤「以上!さっ!中に入るぞ、元気に行こう」
「「「(いや待って、行けないです…)」」」
エリカ「おー!……あれ、みんなー?」
暗い……!!みんなの顔が暗い!
きっと色々頭を巡らせているのだろう。どうすれば……
爆豪「来い」
上鳴「え?何、やだ」
茂みに連れ出して何を……
エリカ「電撃!?」
上鳴「うェ~い…」
「「「!!」」」
茂みからバッと何故か上鳴くんがアホになって出てきた!
耳郎「バフォッ」
エリカ「響香!?」
ツボだと笑う響香は楽しそうだ。
瀬呂「何?爆豪何を…?」
爆豪「切島」
切島「んあ?」
片手をスッとえいちゃんの目の前に出すと、その手には札束が。怖い顔で突如出されたお札に驚いている。うん、私も
切島「ぇ、怖っ、何、カツアゲ!?」
爆豪「違え、俺が下ろした金だ!」
エリカ「(金を差し出されているのにカツアゲって……)」
ふつふつと笑いが込み上げる
爆豪「いつまでもシミったれられっと、こっちも気分悪ィんだ」
切島「あ…え!?おめーどこで聞い…」
上鳴「うェい…?うェイうェうェうェィ!?」
爆豪「いつもみてーに馬鹿晒せや」
エリカ「かっちゃん……」
相澤「(茶番………も時には必要か…)」
スタスタと歩き始めるかっちゃん。背中にはたくさんの笑い声が響いている。
エリカ「あはは!」
相澤「一棟一クラス。右が女子棟、左が男子棟と分かれてる。ただし一階は共同スペースだ。食堂や風呂・洗濯などはここで」
芦戸「広キレー!!そふぁああ!!!」
葉隠「おおおお」
瀬呂「中庭もあんじゃん!」
麗日「豪邸やないかい」
飯田「麗日くん!」
エリカ「キャー!素敵すぎる」
耳郎「号泣!?」
エリカ「だってクーラーついてるし!大きなお家に住むの夢だったし、みんながいるからっ」
八百万「エリカ……」
切島「エリカちゃん……」
爆豪「心配なくても大きい家に住まわしたるわ……!」
轟「?」
エリカ「ソファー!中庭!天井高い!やっほーーー」
上鳴「小桜、雄英と結婚するんじゃね?」
耳郎「ブフォ!」
峰田「聞き間違いかな…?風呂・洗濯が共同スペース?夢か?」
相澤「男女別だ。おまえ、いい加減にしとけよ?」
峰田「はい」
相澤「部屋は二階から。一フロアに男女各四部屋の五階建て。一人一部屋。エアコン、トイレ、冷蔵庫にクローゼット付きの贅沢空間だ」
エリカ「わぁ、素敵ー!!」
緑谷「ベランダもある、すごい」
八百万「我が家のクローゼットと同じくらいの広さですわね…」
麗日「豪邸やないかい」
相澤「部屋割りはこちらで決めた通り。各自、事前に送ってもらった荷物が部屋に入ってるから」
エリカ「(私は……2階だー!)」
相澤「とりあえず今日は部屋作ってろ。明日また今後の動きを説明する。以上、解散!」
「「「ハイ先生!!!!」」」
エリカ「後で部屋見せ合おうね!」
八百万「そうですわね」
葉隠「楽しそうー!」
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エリカ「風が気持ちいいーーー!」
ベランダで体を伸ばすエリカは部屋の片付けはそこそこに、外の空気を吸っていた。すると何やら長四角の物が動いているのを見つけて目をこする。
エリカ「た、畳おばけ…!?」
「何言ってんだ」
呆れて立っていた勝己は全然片付いてねーじゃねぇかと漏らしている。
エリカ「かっちゃん!た、たた畳が動いて……!!ひとりでに!」
爆豪「は?」
急いで手を取りベランダに連れ出すが……そこに畳おばけは居なかった。
エリカ「あれ?消えた……やっぱりオバケだから…!?」
爆豪「…………」
不思議そうに外を見るエリカと繋がれた手を見つめる勝己
爆豪「(あン時も思ったけど小ぇな……)」
エリカ「夢に出てくるかも!?私今日かっちゃんの部屋で……っぎゃ!?」
ドンっとダンボールに足を取られたエリカは勝己を巻き込んで地面に転がった。
エリカ「ご、ごめ……かっちゃ……」
咄嗟に手を伸ばし2人潰れるのを阻止した勝己は下に転がってるエリカを見ていた。
エリカ「かっちゃん……?」
爆豪「…………」
エリカ「あの……?」
近い顔がさらに近くなり、まじまじと見られると小動物のように固まるエリカの姿
爆豪「誰の部屋で……寝るって?」
エリカ「……え…っと……?怒って…?私寝相悪かった……?」
爆豪「あんな抱きしめられたら俺だって……!」
エリカ「(ぬいぐるみと間違えたんかな?どうすれば……)」
「エリカ、荷物まぎれてた……って襲われとる!?」
爆豪「…………丸顔」
エリカ「お茶子!」
麗日「爆豪くん!?あかんよ!そんなん私許さへんで!?」
爆豪「オカンかよ……」
スタスタと部屋を出る勝己の代わりに入るお茶子。
麗日「大丈夫?何もされてへん?」
エリカ「うん!むしろ転けた時頭庇ってくれたよ。お礼言えなかったな……」
麗日「そ、そうなんや……(警戒しなくても実は優しい……?優……そんなわけ……)」
エリカ「……?」
芦戸「あのね!今、話しててね!提案なんだけど!お部屋披露大会しませんか!?」
こうして始まったお部屋披露大会。
いっちゃんの部屋は相変わらずオールマイト。
真っ暗な常闇くんの部屋からの青山くんキラキラは凄かったし、峰田くんの部屋に入ろうとすればお茶子と響香に止められた。シンプルな尾白くんの部屋に、本と眼鏡がたくさんの飯田くんの部屋。上鳴くんの部屋は上鳴くん!って感じだし、えいちゃんの部屋は漁師!って感じだしミニマリストな障子くんにお洒落な瀬呂くんのお部屋。
轟くんの部屋に驚くと「畳オバケの正体は俺だ」と笑われた。
砂藤くんのお部屋から出たくないと駄々をこねる私を芦戸ちゃんとはーちゃんが引っ張って次は……
緑谷「(エリカさんの部屋……いいのか!!?)」
上鳴「(絶対可愛い!うわぁ!早く見てえ!!!)」
切島「(爆豪ごめん!でも……この興味からは逃れ切れねぇ!!)」
峰田「(匂い匂い匂いオイラ全部吸ってやる!!)」
葉隠「男子の興味が凄い!」
芦戸「鼻息荒い!」
エリカ「開けるよー?」
砂藤「(か、可愛い……!)」
瀬呂「お、写真飾ってんじゃん!小桜……?」
エリカ「うん!小さい時の私とかっちゃんだよー」
切島「それ、見たい!」
上鳴「ただの天使じゃん!!」
葉隠「このぬいぐるみ可愛いー!」
エリカ「それはかっちゃんにとってもらってお気に入りなのー!」
「「「(爆豪……!!!)」」」
障子「マーキングされてるな」
常闇「そうだな」
麗日「爆豪くん、普通に出入りしてるし」
轟「……(畳運んでる時も居たな)」
飯田「不法侵入か!」
切島「俺は入れてもらえなかったのに……」
上鳴「いつの間に!?」
瀬呂「こっそりとじゃね?」
砂藤「幼馴染スゲーな」
エリカ「(何だか眠たくなってきたな~)」
峰田「小桜!あれはどこだよ!?」
エリカ「あれ~?」
峰田「下着は」
エリカ「あ、それはねぇ、確か…………あれ、峰田くん~?」
あのテープぐるぐる巻きの塊は何だろう……。
To be continued......
2019.03.31