林間合宿編
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私はいつの間にか響香と一緒に病院のベッドに眠っていた。そして朝、退院の準備をする為に病室へと戻る。
38.退院。そして…
オールマイトの勝つ姿を見た後、切島達と離れて警察署で今回の件を話した。話してる間も頭に残っているデクの顔……
『次は、君だ』
俺たちとは受け取り方が違うと感じた。
外に出ると朝になっていて、眩しい日差しに目を細める。体、ダリィし眠い……。親が迎えに来ていて車に乗った。
爆豪「悪ィ、一つ行きてえ所がある」
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爆豪「ここか」
部屋の前に小桜エリカ様と書いてあるのを確認する。
どんな顔をするだろうか
随分無理したみてえだし、泣き虫の事だ、ぜってー泣いて……
爆豪「入んぞ」
エリカ「え……あ……」
病室のドアを開けると、荷物の整理をしてる泣き虫と目があった。随分久しぶりな気すんな。
途端に歩み寄ってきて、手を救われた。柔らけえ、泣き虫の手だ。その手を頬に当てると満足そうに微笑んでいた。
エリカ「おかえり。かっちゃん」
ほんとにてめェは期待を裏切らねえな。満面の笑みって何だよ
エリカ「どこか怪我ない?あ、何か飲ーー……」
爆豪「いらねえ」
エリカ「いらないの?」
爆豪「おめェ以外いらねえわ」
エリカ「え……?」
体の中に収めると小さくなっていく泣き虫。
さっきまで心底疲れてたのに……あー……癒される。連れて帰りてぇわ……心配だしババアに連絡して自宅で匿……
「いるぞ」
爆豪「…………」
エリカ「……あ」
轟「おめー?以外もいるぞ」
今抱きしめてんだろが!!普通空気読んで出てこねぇんだよ!?何考えてんだ舐めプ野郎……!!!泣き虫も腕の中でどうしよう、ってキョドリ始めたしさっきまでの雰囲気!ムードは!?
轟「小桜、痛そうだぞ」
爆豪「全部お前のせいだわ……!!」
轟「そういや話あるつったよな。合宿の時に……先に話していいぞ」
爆豪「この状態で言えってか!?言うわけねぇだろ舐めてんのか!!」
轟「携帯鳴ってんぞ」
爆豪「知ってるわクソが!!」
電話に出るとババアからでああもう!!!
腕から話すと轟が荷物纏まったか?と確認して…………は?
爆豪「ちょっと待て。轟、まさか自宅に送るつもりじゃねぇだろな?」
轟「そのつもりだ」
爆豪「はぁぁ!!?おい泣き虫、オメー俺の事好きだつったよな!?丸顔は!?耳は!?あと最悪切島……」
までだわ許しても!
エリカ「……?お茶子は実家で、響香はまだ入院中だよ?えいちゃんは聞いてないけど……」
轟「俺じゃ都合悪かったか?」
おめーはダメだと本能で言ってるんだよ、ぶどう頭、洗脳の次にダメだわ今ン所……!!ああ、携帯うるっせぇ!!自宅謹慎なんてしてらんねぇわ
エリカ「かっちゃん」
爆豪「っ、」
エリカ「どこも怪我してない?」
爆豪「……してねぇ。顔、捻ったんか?痣なってんぞ」
エリカ「顔見せにきてくれてありがとう。絶対大丈夫だと思っていたけど安心した」
爆豪「っ、そーかよ」
轟「……俺、邪魔だったか?」
爆豪「今気付いたんか!!遅すぎなんっ」
「勝己ー!!!」
爆豪「だあああ!クソがっっ!!」
轟「爆豪の母さんスゲー声だな。荷物これだけか?」
爆豪「は?待て、オメー家に……!」
振り返ると泣き虫は病室に戻り荷物を運び出していて……こいつわかっとんのか!?男を家に上げるんじゃねぇだろうな!?
エリカ「かっちゃん」
爆豪「!」
エリカ「
爆豪「(途中……、っクソ!!これじゃあ俺がまるで……っ!)寄り道したら殺す」
エリカ「うん!」
光己「やっぱりエリカちゃんの所だったのね~!まぁ病院の時点でわかってたけどふふふふふ~」
爆豪「クソババアァ……」
帰りの車内でヤケに楽しそうなババアに格好のネタにされ顔が歪む。警察には出歩かないよう重々言われてたし仕方ねえんだが、恐らく会社を休んだであろう親父も、連れて帰ってきたらよかったのに……なんて言ってやがってクソ親子だなと呟いた。聞こえてんだよアイツの話はよ。
光己「あー、エリカちゃん心配だし連れて来たら良かったわ」
爆豪「てめェもかよ…」
揃いも揃って親子だわと溜息をついた。
光己「あっ、でも明後日実家に帰るって言ってたわね~残念」
しばらく帰ってなかったしちょうど良いかもな。
勝「エリカちゃんと離れるのはあの日以来じゃない?思い出すな~」
爆豪「何をだよ」
光己「あ!あれでしょ?エリカちゃん引っ越した日、勝己が……」
「エリカはなきむしだからな!もうオレにあいたくてないてるかもしれねえ!はやくオレがよめにもらっていっしょにいてやらねーとな!」
光己「って、あの時の勝己は素直だったのに……あははは!」
爆豪「うっせえババア!!」
光己「懐かしいわ~!アタシもパパを追いかけ回してね~」
勝「勝己くんの前で……っ」
爆豪「…………」
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緑谷「あ、FAX……雄英からだ」
無事に退院して、オールマイトと共に頑張っていこうと再確認した次の日、家庭訪問の案内と共に全寮制のお知らせが書いてあった。買い物に行ってるお母さんにわかるようにテーブルに置くと、走りに行こうと外に出た。
緑谷「あ、エリカさん」
ランニングしているエリカさんに会い名前を呼ぶといっちゃん!と笑顔で駆け寄ってくれた。いつもは上で2つにくくってる事が多いけど、今日はポニーテールにティーシャツにジャージ。汗を拭くエリカさんにドキリとした。ほんと色っぽくなったというか……これ以上考えるとかっちゃんに怒られそうだからやめよう。
エリカ「そういえば、いっちゃんのお家この辺だったねぇ。懐かしいな」
緑谷「う、うん!そうなんだ。」
エリカ「引子さん、元気にしてる?」
緑谷「相変わらず心配ばかりしてるけど元気だよ!……あ、そうだ。エリカさんさえ良かったら…なんだけど、お母さんに会っていかない?」
エリカ「引子さんに?」
……はっ!!?僕は今何を言ったんだ!?!?
お母さんに会うって事はエリカさんを家に入れるって事で!!?僕の家にエリカさんがががが……!!
緑谷「いいいいいや!あのあのあの!」
エリカ「行っていいの?久しぶりだぁ!」
来ちゃう!!?
緑谷「はうあ…!!?」
どどどうしよう!?お母さんは喜ぶかもだけど、僕の心臓がドキドキバクバクいっている。
思わず右手と右足同時に出てないか!?出てるよね!!?
エリカ「わあ、着いた!」
着いちゃった!?
お母さんまだ帰ってきてないよな!?
さっき出た所だし……うん、絶対いないよな!
エリカ「……いっちゃん?」
玄関で考え込む事数分。
変なものは置いてないよな……オールマイトの物ばかりだけど……いや、そのばかりが変だと思う人もいるかもしれないし……でもエリカさんも昔オールマイトは好きだったから、話のネタにはなるかもな。オールマイトの話だけで余裕で24時間は話せるし、むしろ1日じゃ足りないくらいだし……
エリカ「あの~?」
緑谷「あ、ごめんエリカさん。中に……」
「出久……?」
ドザッと荷物が落としたお母さんは、驚きのあまり手で口を押さえている。
一体僕は玄関の前で何分固まっていたんだろうか。
引子「出久が……お、お、女の子を!?かかか彼女さん!!?」
お母さんの言葉に、途端に顔が熱くなるのを感じた。うわああ!エリカさんの顔が見れない……
緑谷「ち、違うよ!お母さん。エリカさんだよ、ほら小さい頃遊んでた……」
引子「ええっ!?エリカちゃん!?」
エリカ「お久しぶりです。小桜エリカです」
引子「まぁまぁエリカちゃん!さぁ上がって」
まだ心臓がバクバク言ってるけど、お母さんは僕なんかよりも凄くスムーズにエリカさんを家に招き入れた。
お邪魔します。とリビングに入るエリカさんの後ろ姿をみて不思議な気持ちになった。僕の家にエリカさんがいる。
「「家庭訪問……??」」
同時に声を上げた2人は不思議そうにプリントを見ていた。
緑谷「そうなんだ。全寮制になるんだって!いいよね?」
引子「……そうね」
エリカ「えー!みんなで一緒に住むの?素敵!嬉しい!」
緑谷「エリカさんは一人暮らしだもんね」
エリカ「うん!私は嬉しいけど、引子さんは寂しくなりますよね。ずっと一緒だったから……」
引子「そうね。あっ、エリカちゃんケーキ食べる?さっき買ってきたのよ」
エリカ「え!?ケーキ!?いいんですか?いただきます!わー嬉しいっ」
食べてない僕の方が幸せに思えるくらい、エリカさんは美味しそうに頬張っていた。
引子「エリカちゃんの事はね、体育祭で観たりCMで観たりしてたんだけど、まさかあのエリカちゃんだとは思わなくて……」
体育祭で見ながら気絶しちゃった話とか、ショッピングモールで死柄木に遭遇したと聞いた時はどうしようかと思った!と話してる引子さんを見て、いっちゃんの事が心配でたまらなかったんだなと思った。
エリカ「小さい頃から個性使う度怪我を……?」
引子「小さい時は無個性だったの。中学の時に奇跡的に個性が発現してね」
かっちゃんはいっちゃんを無個性だと言っていた。中学の時に発現した……なんてかなり珍しいと思う。
引子「それからは怪我ばっかりで……」
心配そうに俯く引子さんが凄く小さく見える。どうしたの?とお手洗いに行ってたいっちゃんが帰ってきた。
引子「何でもないのよ。あっ、そうだ昔の写真見る?懐かしいわぁ」
緑谷「お、お母さん!」
エリカ「わぁ、見たいです!」
引子「ほら、これエリカちゃんと写ってる!」
エリカ「ホントだー!こっちはかっちゃんだ。懐かしい~」
引子「エリカちゃん、勝己くんとはどうなの?ほら、体育祭で……」
緑谷「お母さん…!!」
エリカ「かっちゃんはナンバーワンヒーローになりたいからすっごく頑張ってます!頭も良くて……私も負けてらんないなぁって思います!」
緑谷「(健気…!!!)」
引子「そっか。……そうよね!エリカちゃん、晩御飯も食べていかない?」
エリカ「え!?いいんですか?」
引子「うんうん!出久も話したいわよね」
緑谷「え、ええ!?ま、まぁ……うん」
エリカ「ふふっ、あ!私もこの写真持ってる!」
そこにはかっちゃん、真ん中に私、そしていっちゃんが並んで写っていて……
エリカ「……オールマイト、凄かったね」
緑谷「う、うん」
エリカ「さすが2人のヒーローだね!」
緑谷「エリカさん……」
引子「ご飯できたよー」
エリカ「私運びます!」
引子「女の子がいるといいね。エリカちゃん、うちの出久とかどうかしら?」
緑谷「おおお母さん!?」
To be continued......
2019.03.20
2024.09.07