林間合宿編
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峰田「好きって言った?好きって言ったぁぁあああ!!?」
緑谷「み、峰田くん……」
34.がなる風雲急!
麗日「めっちゃ堂々言った……」
周りが粛然とする。
あっさりと言い放った目の前の女に視線が外せねえ。ただその声が全身に巡っていく。
まるでコーヒーに溶けた砂糖のように
頭のてっぺんからつま先まで巡回していく。
葉隠「えっと、告白……?」
尾白「そ、そうだよね……」
蛙吹「爆豪ちゃんが固まってるわ」
葉隠「耳郎ちゃんとお茶子ちゃんも」
轟「緑谷、息してるか?」
砂藤「あと飯田もな」
峰田「嘘だよ~嘘だぁぁああ!」
障子「こっちは号泣だな」
エリカ「(あれ、くじ引きなんだよね?ちょうどくじ引きが回ってきて手に取ったけど、この番号誰とだろう?)」
青山「ドキドキドキドキ」
エリカ「青山くん、肝試しはあっちだよ」
常闇「小桜の肝試しは成功だな」
エリカ「じゃあもう肝試しやめていいかな?」
「何があったか知らないけど、それはダメよ小桜キティ!1番の組からゴーゴー!!!」
エリカ「うぐぐっ」
俺の気持ちは他所に肝試しが始まった。ぐしゃっと2番と書かれた紙を握りつぶす。それがBOOMと音を立てて粉々になっていく。
爆豪「おい」
エリカ「は、はい」
爆豪「これ終わったら待ってろ」
エリカ「わかった」
爆豪「個性使って変なとこ行くんじゃねーぞ」
エリカ「気をつける」
2番と呼ばれてスタスタと歩いていく。
あークソッ、今の今まで半分野郎とペアだった事忘れてたわ。
エリカ「かっちゃん」
爆豪「あ?」
エリカ「待ってるね」
その笑顔は止めろ
轟「爆豪、顔赤いぞ?怖いのか?」
爆豪「気のせいだわ!!」
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エリカ「真っ暗だね……モモ」
八百万「大丈夫ですわ!懐中電灯を作りました」
エリカ「ホントにモモとペアで良かった!」
前方から聞こえてくる叫び声に怯えていたけど、真っ暗闇に光が加わって少し安心する。
八百万「爆豪さん、エリカに話があるようでしたわね。何の話でしょうか」
俺と組みたいなんざ甘えんな!1人で行けや!とか言われるのかな……かっちゃんなら言いそう……
八百万「エリカ、何かにおいますわ」
エリカ「におい……?」
そう言われれば、少し煙たい……?
八百万「吸ってはダメ!!」
エリカ「ふぐっ!」
モモに口を押さえられて苦しい……
八百万「(今、あれを……)」
モモのお腹から出てきたガスマスクをつけて辺りを見渡すと、このガスは広範囲に充満しているようだった。
八百万「毒ガスですわ」
エリカ「毒……!!?みんなが危ない!!」
もし毒ガスを吸ってしまったら……!!!
八百万「私は出来るだけガスマスクを作ります。エリカは……」
エリカ「うん。なるべく多くの人に配りに行くね!!」
時計をセットし、位置を確認する。
ステッキがないからこの場所を覚えて何度も飛べるように……昼の特訓でヘロヘロだけど、そんな事は言っていられない状況にパニックになりながらも、モモといる事で冷静になれた。
八百万「エリカ、気をつけてください。私たちの他に人が……」
『皆!!』
マンダレイのテレパス……!!
『ヴィラン二名襲来!!他にも複数いる可能性アリ!動ける者は直ちに施設へ!!会敵しても決して交戦せず撤退を!!』
どうしてこんな所に……っ!!
エリカ「モモ、私いってくるね」
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エリカ「これを……!」
3往復して近くにいた脅かし役のB組の人達10名程にマスクを配った。体育祭で活躍していた塩崎さんや他の人達も具合が悪そうで、これはかなりの影響を及ぼしていると焦りが生まれる。
こういう時こそ冷静に……!
モモの判断力を見習わないといけない。
けど、次に飛んだところで私は冷静さを失った。
エリカ「き、響香……!?はーちゃん!!?」
2人が倒れている。急いで駆け寄り、マスクをつけ、脈を取ると……弱い……!!!
エリカ「嘘でしょ…っ…しっかりして!2人とも!!!」
ガスにやられたんだ……!!
こういう時どうすれば……!!
泣いてる場合じゃないのにっ!
エリカ「(かっちゃんなら……ううん!!絶対助けるの!!!)」
ブンブンと顔を振り、それでも取れない眠気と疲れを太ももを捻って正気に戻した。2人を両肩に乗せて施設に飛ぼう!
『シュッ』
エリカ「えいちゃん、みんな!!!」
切島「うおっ!エリカちゃん!!」
エリカ「き、響香とはーちゃんが……っ、意識なくって……どうしよう……っ」
切島「おい!!耳郎!!葉隠!!」
上鳴「うわ、マジだ……!!ヤベーって」
芦戸「エリカ、外どうなってるの!?」
エリカ「毒ガスが……」
「どうした!」
プラド先生に事情を説明し、私は何も言わずに指2本を唇に当てた。
「おい待ーー!!!」
エリカ「背中に乗ってください!!」
おおよその範囲、ガスマスクを配り終えて、倒れている人達を順番に施設へと運ぶ。
眠気を飛ばす為につねっていた太ももが真っ赤になっているのがわかった。それを何人かに指摘されたけど考えているのではもう遅い。進め進め進め……!!
これ以上、犠牲者を出したくない!!
目の前で人が倒れているのは嫌だよ……!!!
『A組B組総員ーー…戦闘を許可する!』
エリカ「!!」
戦闘……!!もしかして誰かがヴィランと!?
『敵の狙い一つ判明ーーー!!生徒の「かっちゃん」』
エリカ「え!!?」
物真「誰だよ!」
切島「爆豪……!?」
麗日「バクゴーくん…!?」
『わかった!?「かっちゃん」!!
「かっちゃん」はなるべく戦闘を避けて!!単独では動かないこと!!』
エリカ「…………」
かっちゃんが……狙われてる?
爆豪「かっちゃかっちゃうるっせんだよ頭ン中でえ……戦えっつったり戦うなっつったりよお~~~ああ!?」
轟「不用意に突っ込むんじゃねえ。聞こえてたか!?おまえ狙われてるってよ」
エリカ「いない……!」
何とか元の位置に戻ってきたけど、モモがいない。無事に逃げれたのか、何かあったのか……
エリカ「(探さないと……!!モモも、かっちゃんも)」
「君がエリカちゃん?」
エリカ「っ!」
そこにはツギハギだらけの男が立っていて……ヴィラン……!?
エリカ「かっちゃんを……どうする気ですか?」
「……おまえには関係ない」
やっぱりヴィランなんだ!
そしてかっちゃんを狙ってるのは本当…!
「キャ…!」
「お茶子ちゃん!?」
エリカ「(梅雨ちゃんとお茶子の声……!)」
「よそ見するとは余裕…」
『シュッ』
エリカ「今、あなたと戦ってる暇は……っ!!」
「瞬間移動で背後に回って右ストレート」
エリカ「!!」
読まれてる!?
エリカ「っ!!?」
右腕をとられ、ドザッと音を立てて地面に叩きつけられる。一瞬チカチカと星が見えたけど、何とか意識を保って相手をみると余裕の表情だ。
「君……轟焦凍の何なの?」
エリカ「え……轟くんが何…?」
グイッと背中に右手が固定された。強い力だ……これは振りほどけない。お茶子達も気になるし、モモも……かっちゃんも……
「お、荼毘何遊んでるの?俺も遊ぼうかな!?遊ばねーよ!」
荼毘「……トゥワイス」
もう1人!!?
荼毘「エリカちゃんもヴィラン連合連れて行ったら面白そうだな。アイツがどんな顔するか……」
エリカ「行か、ないです(アイツって……誰)」
あぁ……意識が遠のいてく……っ
荼毘「この怪我、俺が付けたのじゃないね?頬も腫れてるし……」
エリカ「いや…っ…、触らな……」
荼毘「肌も、綺麗だ」
エリカ「っ!!」
トゥワイス「おい、荼毘、任務完了だ。戻るぞ」
任務……完了……?それって……それって……!!!
エリカ「どういう事!?かっちゃんは!?」
荼毘「知らなくていい事だ」
エリカ「……ない」
荼毘「?」
エリカ「全然よくない!!かっちゃんを返してっ…!!」
荼毘「あいつは誰のものでもないだろ」
エリカ「……っ、誰のものじゃなくても……貴方達が攫っていい人じゃない!!!」
『シュッ』
荼毘「チッ……逃げられたか。瞬間移動って便利だねぇ」
トゥワイス「集合だってよ。行こうぜ」
荼毘「(できるならアイツの前でエリカちゃんを……)」
To be continued......
2019.03.06