林間合宿編
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相澤「補習組動き止まってるぞ」
33..グッドイブニング
切島「オッス…!!」
芦戸「すいませんちょっと…眠くて…」
上鳴「昨日の補習が夜中の2時までなんて……!」
みんなでまだかなー?なんて言いながら、ババ抜き1回で寝てしまって帰り待てなかったけど……まだまだやったんやな。可哀想に補習組。。
相澤「だから言ったろキツイって。何をするにも原点を常に意識しとけ。向上ってのはそういうもんだ」
爆豪「(原点…)」
轟「(原点)」
緑谷「(原点…)」
エリカ「……」
私の原点は、大切な人を守りたいと言う気持ちと……あの約束も、あるのかな。
かっちゃんの原点はきっとオールマイトだ。そのオールマイトのいる学校に来れてホントに良かった。プルスウルトラだね、かっちゃん!
私も頑張ろう!!……日本地図の暗記っっ!!
「それより皆!今日の晩はねぇ……クラス対抗肝試しを決行するよ!しっかり訓練した後はしっかり楽しいことがある!ザ!アメとムチ!」
エリカ「え、全然嬉しくないんだけど」
耳郎「怖いのマジやだぁ…」
常闇「闇の狂宴…」
肝は試すより食べたい
相澤「手空いたら、指4本試すか?」
エリカ「はい!」
今の移動距離だと、指4本使うと1km先は確実に飛んでいくな。
相澤「失敗したら自分で走って帰ってこい」
エリカ「迷子!!」
いや、この時計とストラップのおかげで大体位置はわかるけどさ!飛びすぎた場合も時計に映る……?大丈夫なの!?
相澤「説明書読んだか?」
エリカ「説明書……?」
そう言われて見てみると、職業体験中は轟くんにびっくりして途中で読むの辞めちゃったっけ……
エリカ「えっと……このストラップは時計と連動してるので、どんなに離れても位置がわかります……ってすごい!」
だからかっちゃん家に飛べたんだ!作ってくれた人に会いたくなった!ほんとにありがとう!!
エリカ「よし!ストラップをここに……」
相澤「俺が預かっとく」
エリカ「わ、ありがとうございます」
エリカ「よし!!」
3日目の昼食はA組が主食を担当していた。
切島「エリカちゃん待って何か殺しそう」
耳郎「何その持ち方」
上鳴「刃先下向いてんじゃん」
エリカの持ち方に恐怖を覚えた3人が一斉に話しかける。
エリカ「この玉ねぎを切ろうと思って!」
耳郎「動物一発で仕留める持ち方で!?」
きっとエリカの掌の玉ねぎも怯えているだろう。あー、料理苦手って言ってたなぁと切島が苦笑いした。そんな中、軽快に響き渡るトントンの音。
麗日「バクゴーくん、意外やわ」
爆豪「包丁に上手い下手もあるか!」
近くではこんな会話が繰り広げられている。
切島「爆豪、エリカちゃんに包丁教えてやれば?」
爆豪「は?包丁に教えるも何もねぇだろ」
切島「それが……」
爆豪「あ?」
麗日「エリカ、1回落ち着こう?」
エリカ「心は穏やかだよ?プルスウルトラー!」
砂藤「向上心はわかった!」
八百万「お気持ちはわかりましたが、今はプルスウルトラはやめておきましょう!?」
轟「指無くなるぞ?」
爆豪「…………」
驚愕とはこの事だ。結局、爆豪が教えることにした。
爆豪「おら、ここ持つんだよ。人差し指はこうだ」
エリカ「う、うん……」
見よう見まねで玉ねぎを切ると、勢いよくストンと音がしてクラス中振り向いた。このままではほんとに指を無くしかねないと思った爆豪は、エリカの後ろに回って手を添えた。
エリカ「ふふっ、くすぐったい」
爆豪「(こいつ、手小せぇな)」
音がトントンに変わっていく。
エリカはクルッと爆豪の方に振り向いた。
エリカ「かっちゃんの手って大きくて暖かいんだね」
爆豪「はよ玉ねぎ切れや……!」
飯田「君たち手が止まってるぞ!!最高の肉じゃがを作るんだ!!」
切島「飯田空気読めー」
原点……そう言われて思い出したのは、オールマイトと泣き虫の顔だった。
「こっからがスゲーんだぜ!みてろよ!」
「オールマイトすごいね!カッコイイね!」
「だろ!」
引っ越す前はずっと一緒だった。
いつも俺の後ろにくっついてニコニコと笑っているアイツを同じ顔で見ていた。
そしてヘドロ事件での再会
スラッと長い手足に、丸く澄んだ瞳
柔らかそうな肌と唇……10年ぶりに見るエリカに時が止まった。
「かっちゃん……?」
「……っ」
名前を呼ばれて一気に心臓を持っていかれた。
ヴィランに襲われた事も、気怠い事も全部が色づいて溢れ出す
「かっちゃんかっちゃん!ナンバーワンヒーローになるならさ……」
「ああ?」
「わたし、かっちゃんの……」
「爆豪」
爆豪「ああ?」
相澤「程々に休め」
爆豪「……」
相澤「そういや、小桜とは幼馴染だってな」
爆豪「誰に聞いた?」
相澤「小桜が嬉しそうに話してた。仲良いんだな」
幼馴染……他の誰よりも近過ぎる俺達は、子どもの頃から時が止まったまま。
爆豪「俺は、そう思ってねぇ」
相澤「……?」
俺は幼馴染をやめたい
「好きって言えば……?」
爆豪「クソがぁぁああ!!」
相澤「火力上がったな」
麗日「エリカ、めっちゃ眠そうやな」
エリカ「う、うん……」
指4本になるとコントロールが難しく、1km以上飛ぶ上に帰りはランニングする羽目になることもしばしば。エリカは睡魔と体力と戦っていた。
切島「ごはんの上に顔面ダイブした時はびっくりした!」
エリカ「私もビックリした」
お皿を洗ってる今も頭に米粒がついていて、お茶子がそれを取ってくれた。
麗日「頑張ってるな!」
エリカ「うん!5本全部コントロールできるようにがんばる!」
10m.100mと着実にコントロールができるようになってきたエリカ。
麗日「5本できたら10000m?凄いね!」
エリカ「プロヒーローになるまでにはできるようになりたいなー!」
切島「プロヒーローか!いいな!」
エリカ「うんっ!……あ、轟くん」
皿を洗い終わり、轟の元へと向かうエリカは嬉しそうだ。
エリカ「私も手紙、書けたんだー!」
轟「そうか。誰に書いたんだ?」
エリカ「えっと、ヒーローに……ファンレター的な……」
轟「よかったな」
エリカ「うん!」
爆豪「は?包丁の持ち方なんざ幼児でも知ってるわ」
エリカ「〜っ、もうかっちゃんなんて知らない!この変態!スケベ!!」
爆豪「ああ!?喧嘩売ってんのか泣き虫!」
耳郎「(変態……?)」
峰田「スケベはオイラだが?小桜と喧嘩……上等だぜぃ!!」
轟「小桜、爆豪に何かされたのか?」
エリカ「あ、ううん、何でもないよ……」
麗日「………」
「腹もふくれた皿も洗った!お次は…」
芦戸「肝を試す時間だー!!」
わぁーと場が盛り上がる。
切島「エリカちゃん肝試し苦手そうだな」
エリカ「うっ、暗いところはあんまり……すきじゃない」
上鳴「組みたいやつとかいる!?俺!?」
相澤「その前に大変心苦しいが補習連中は…これから俺と補習授業だ」
芦戸「ウソだろ」
先生の捕縛紐でズルズルと引き摺られて行った。
峰田「小桜はオイラと組みたいよな!?組むんだよな!」
峰田の問いに心なしかジリジリと集まる男子達。くじ引きや言うとるやん?とピキピキ額に筋を浮かべるお茶子と、触ったら刺すと構えてる耳郎。
エリカ「男子で一緒に組みたいのはかっちゃんだよ!」
「「「え!?」」」
青山「それって彼が好きって事?」
耳郎「青山!?」
麗日「は!?」
蛙吹「みんなの前で聞くのは違うと思うわ」
その輪の中に女子たちも入っていく。渦中のエリカはにっこりと笑ってこう言った。
エリカ「うん、そうだよ」
「「「え!?」」」
To be continued......
2019.02.20