職場体験編
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職場体験 当日
相澤「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。落としたりすんなよ」
20.職場体験!
エリカ「…………」
睨んでる。めっちゃ睨んでる。あの三白眼で、髪の毛をキーっと立てて。ひゃー怖い。
たぶん、No.2のヒーローに指名して貰ったからだよね?私も驚いたんだよ!ドッキリだと思ったんだよ!!
爆豪「(何で半分野郎と泣き虫が一緒なンだよ!?聞いてねぇぞ!?)」
解散になり、みんなそれぞれがヒーローの元へと移動する。轟くんは……あれ、飯田くんみてる……?
切島「(爆豪顔すげーな……小桜の職業体験先知らなかったのか?)」
爆豪「おい泣き虫、夜連絡よこせ」
エリカ「あ、う、うん。エンデヴァーの事務所気になるもんね!わかった!レポート任せて!」
あれ、かっちゃんの顔がさらに強張った。え?違うの?エンデヴァーの体験聞きたいんだよね?
爆豪「ちっげぇわ!」
かっちゃんはベストジーニストの所なんだよね。
私には指名なかったし、やっぱり適正とかいろいろあるんだろうなぁ。ますますエンデヴァーがどうして私を指名してくれたのかが気になってきた!
緑谷「エリカさん、エンデヴァーの所に行くんだよね!それで……さっきチラッって聞いたんだけど、レポート……」
エリカ「うん!いっちゃんにも送るね!」
言わずもがな、いっちゃんの言いたいことはすぐにわかり、親指を立てると返してくれた。かっちゃんがいっちゃんの後ろでガーガー言ってるけど……
麗日「エリカ、私も行ってくるね!」
エリカ「一週間後に会おう!」
お茶子はバトルヒーロー、ガンヘッドの所。なんでも私とかっちゃんの試合がキッカケだと聞いて少し恥ずかしかった。
エリカ「轟くん、行……」
パシッと腕を掴まれ振り返るとかっちゃんがすごい目つきでこっちを見ていて……
爆豪「ケガすんな。あと……」
エリカ「夜に電話するね」
合ってた?と顔を覗くと何も言わない所を見るとそうなんだなぁと。モモと響香とも検討を称え合い、いざっ!No.2の元へ……!!
轟「行くか」
エリカ「うん!轟くん、よろしくね」
轟「おう」
ホームで電車を待つ間、鼻歌を歌う小桜はスゲェ楽しそうだった。
轟「……そんなに楽しみか?」
エリカ「うんっ!」
まるで遠足前の子どもみたいにキラキラと笑う小桜を見て吹き出しちまった。あんなクソみてぇな親父でもNo.2だ。学ぶことはあると思った。
エリカ「着いたよ轟くんっ!」
すごい!広い!綺麗!!と両手をあげて喜ぶ小桜とは対象的に、サイドキックに案内された俺は楽しそうな小桜を連れて行く。
エンデヴァー「来たな、焦凍」
轟「…………」
エリカ「!(わ、エンデヴァー!)1週間お世話になります小桜エリカです」
エンデヴァ「!あぁ。よろしく。ヒーローとは何かをみせてやる」
息巻く親父は着いてこい!と歩き始める。来て早々にどこ行くんだよ……歩き始めるとツンツンと制服を引っ張られ、目かわ合うと満面の笑みを浮かべた小桜がこう言った。
エリカ「改めてこれからよろしくね?ショートくん」
轟「っ!よ、よろしく」
エンデヴァー「…………」
サイドキックには一人一人部屋が与えられていて、それは私たちもで、共に1週間過ごす部屋へと案内される。轟くんと別れ、コスチュームに着替えようといつものケースを開けると……
エリカ「なんじゃ、こりゃー!!?」
デザインが一新されて真っ白のドレスのような衣装になっていた。背中部分には天使の羽のようなモノが付けられ、ワンピースにわざとおへそ周りだけ見えてるのもおかしいし、スカートは丸みを帯びて可愛いけどやっぱり少し短い気がする。
そしてこの可愛いキーホルダーとセットの時計……一体どう使うのか!?取り扱い説明書をみると、このキーホルダーと時計は連動していてその場所へはすぐに瞬間移動ができそうだ。いやいや、私の予算でよくこんな時計を……
最後に、ファンです。と書かれてあってこの一言で全て納得した。まさかこれウエディングドレスとかじゃないよね!?白は汚れるからせめて水色とかにしてもらおう!
轟「小桜、大丈夫か?」
エリカ「うん!大丈……」
轟「あ……悪い」
パタンと扉を閉められる。
あれ?何……?目を背けて……
あ……
着替え中だった…!
あわわわわわ!
轟くん謝ってくれたし、私がノロノロしてたのが悪いんだ。早く着替えよう!
エリカ「お待たせしました!」
エンデヴァー「ではパトロールに行くぞ」
エリカ「はい!」
エンデヴァー自ら指導してくれるんだ。凄い!ひとたび町に出るとパシャパシャとシャッターが鳴り響く。わぁぁ、エンデヴァー人気やなぁ。
…………ん??
「エリカちゃーーん!コスチューム可愛いー!!」
「こっち向いてーー!!!」
「エリカちゃーん!」
「可愛いーーー!!!」
エリカ「あ、あれ……私?」
エンデヴァー「…………」
轟「……ククッ」
エンデヴァー「……」
轟くんが……笑った。
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ひとしきりパトロールをした後、事務所に戻ってお茶を頂いた。わあ、お茶まで美味しいと鼻歌まで出そうになると轟くんと目が合いなぜか笑われた。え、何か変だったかな?
轟「小桜、クラスでも面白ぇけど今日のはツボった。クソ親父の唖然とした顔もみれたしな」
エリカ「えー!そんな風に思ってたの!?」
轟「ヒーロー名決める時、ペン止まった」
エリカ「……私、わりと本気だったのに」
轟「カカオ……」
くくく、と笑いが止まらない轟くんにそれを止める術はなくてしどろもどろになってしまう。
轟「お前、いつも爆豪と一緒にいるからな。こうやって話すの久しぶりだな」
そんなに一緒にいるかな?まぁ、轟くんが言うならそうなんだろう。彼のUSJの分析は凄かったから
エンデヴァー「…………」
さっきからずっと視線が……
轟「…………」
エリカ「……あ」
エンデヴァー「!!」
サッと隠れたけど今の絶対エンデヴァーだよね?赤かったし!
轟「行くか」
エリカ「うん」
次の指示を仰ごうとエンデヴァーの元へ行くと、何だかバタバタと忙しそうだった。
エンデヴァー「前例通りなら保須に再びヒーロー殺しが現れる。しばし保須に出張し活動する!!市に連絡しろぉ!!」
エリカ「保須に、出張……?」
エンデヴァーが私たちに気付いてこっちに向かってくる。
エンデヴァー「宿は手配した。出張の準備をしてくれ」
あ、私たちも連れて行ってくれるんだ。
エリカ「わかりました」
準備をしようと控え室に戻る途中でエンデヴァーに引き止められた。
エリカ「エンデヴァー、私ずっと聞きたかったんですが……」
エンデヴァー「どうした?」
エリカ「私を呼んでくれた理由って何ですか?」
ごくん、と喉がなった。
エンデヴァー「焦凍と仲が良いと思ったからだ」
えええええ!!?
エンデヴァー「い、いやもちろん、能力もだな……戦闘も……」
その後エンデヴァーがしどろもどろになるという物凄い珍しい光景を目の前に、何も耳に入ってこなかった。
爆豪「……ハァ」
今日の職業体験を終えて帰路に着く。着いてすぐに嫌いだと言われ、髪を矯正され、パトロールも餓鬼の相手も……スゲー疲れた。
こういう日はバカみてえに明るいアイツの声が聞きたい……なんて口が避けても言えねぇが、手に持つ携帯に苦笑いを浮かべた。
爆豪「(連絡、ねぇな)」
泣き虫がエンデヴァーの所に行くと知ったのは昨日だ。珍しく半分野郎と話してんなァと耳を傾けた時に、一緒に行けるなんて嬉しい!と聞こえた。すぐに合点がいって、その日はモヤモヤして眠れなかった。どう責任とってくれンだよ泣き虫……
まだ体験中か?
今半分野郎と一緒に居るんだよな
携帯を睨みつけるとタイミング良く鳴り、泣き虫の名前の表示に口角が上がる。
『保須に出張だって!いってくるね』
短ェな。出張って事は当然半分野郎も一緒で……泊まりか。マジか……って何で俺がアイツに振り回されてンだ!俺が振り回してやるわ!
『かっちゃん?どうだった?私は……』
爆豪「風呂入ったら速やかに部屋に戻れ。半分野郎に隙なんて見せんじゃねぇぞ」
思ったより暗い声だったが、言いたい事だけ伝えて俺の方はスッキリしていた。
『隙……?あれは私が悪かったの。着替えるのが遅かったから……』
爆豪「何の話してンだよ」
『あれ?着替え中に出くわした話じゃないん?……あ、知ってる方がおかしいか~』
爆豪「……は?」
疲れてンのもあって思考が追いつかねえ。着替え中に?泣き虫と半分野郎が……
爆豪「おい、詳しく話せ」
『詳しくって……私がコスチューム着ようとしたら、思った以上に変わってて……』
そういやネットに上がってやがったな。歓喜!新衣装ってな記事がよ。
『びっくりして叫んじゃって。何かあったと思った轟くんが来てくれて……』
爆豪「見られたンか?」
『あっ、いや、全部じゃない、けど……あれ?この話じゃない?』
ごにょごにょ言ってるが聞き取れねぇ。それより腹が立ってつい個性を出しちまいそうだ。いや、電話を持ってねえ反対の手からはすでに小さく音を立てて出ている。制御が効かねえ。七三分けの髪もBOOMと戻ったし、何だこれは……!?
何か話してる泣き虫は誰かに呼ばれてまたねと電話が切れた。
爆豪「クソがっ」
To be continued......
2018.11.12