職場体験編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「小桜さん!体育祭すごかったね!」
「可愛いー!こっち向いてー!」
エリカ「えっと……」
19.名前をつけてみよう
体育祭での疲れも癒え二日後、雨。
1-Aは盛り上がっていた。
芦戸「超声かけられたよ来る途中!!」
葉隠「私もジロジロ見られて何か恥ずかしかった!」
瀬呂「俺なんか小学生にいきなりドンマイコールされたぜ」
蛙吹「ドンマイ」
耳郎「あれ、エリカはまだ来てない?」
砂藤「あいつスッゲー声とかかけられてるんだろーな」
耳郎「心配だな……」
席の近い耳郎と砂藤はまだ来ないエリカを心配していた。
切島「爆豪、迎えとか行かなくて大丈夫だったんか?」
昨日町に出ると、決勝進出者3人ともあって、かなり人集りが出来て身動きが取れずにいた。
「エリカちゃん、サイン頂戴!」
「握手してー!」
「写真いいかな?」
切島「身動きとれねえ!小桜、大丈夫か?」
エリカ「う、うん…!」
切島「昨日も凄かったし、きっと今日も……」
爆豪「アイツなら自分でなんとかすンだろ」
切島「まぁ、そうだけどよー…!」
芦戸「あ、エリカきたー!おはよー!」
麗日「ハァハァ……っ」
緑谷「麗日さん、大丈夫?」
飯田「小桜くん!?」
そこにはボロボロになっているお茶子と、うとうとしてるエリカの姿があった。
麗日「私、優秀なボディガードになれるわ」
切島「あー(察し)」
耳郎「エリカ!大丈夫?」
エリカ「眠……」
緑谷「飛んできたんだね?大丈……」
エリカ「ぐー……」
ドザッっと倒れていく。
するとみるみる赤くなる緑谷の顔に、峰田はああああーと叫び声をあげた。
相澤「今日の"ヒーロー情報学"ちょっと特別だぞ」
寝ていたエリカは頭をコツンと叩かれて(鬼!)朝のホームルームが始まった。あれ、相澤先生包帯とれたのか。すごい回復力だ。
みんなは特別だと言われて怯えている。
もしや抜き打ちテストか!?
今抜き打いたところでやっぱり勉強してないぞ!ナイス抜き打ち!
相澤「「コードネーム」ヒーロー名の考案だ」
「「「胸ふくらむヤツきたああああ!!」」」
わあーとクラスが盛り上がる。
きっとみんな同じことを考えていたに違いない。
すると相澤先生の髪の毛が上に上がっていく。途端にシーンとするからみんなの心はひとつなんだ。
相澤「というのも先日話した「プロからのドラフト指名」に関係してくる」
指名が本格化するのは経験を積み即戦力として判断される2、3年からなので、今回来た"指名"は将来性に対する"興味"に近い。なので卒業までに興味が削がれたら一方的にキャンセルなんてことはよくあるのだ。
大人は勝手だと机を叩く峰田くんをよそに、集計結果が発表された。
轟 4012
小桜 3968
爆豪 3156
相澤「例年はもっとバラけるんだが三人に注目が偏った」
上鳴「だーー白黒ついた!」
切島「順位ひっくり返ってるじゃん」
瀬呂「表彰台で拘束された奴とかビビるもんな…」
爆豪「ビビってんじゃねーよプロが!!」
峰田「小桜はもうファンクラブ持ちだもんなー」
エリカ「?」
耳郎「ひゃー、エリカほんと凄いね」
私を欲しい企業が4000近くもいる事は素直に驚いている。鳥肌立つ!
相澤「これを踏まえ…指名の有無関係なくいわゆる職場体験ってのに行ってもらう」
砂藤「それでヒーロー名か!」
麗日「俄然楽しみになってきたァ!」
相澤「まァ仮ではあるが適当なもんは…」
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」
わっ、ミッドナイト先生が入ってきた。この先生よく人と被るな!
ミッドナイト「じゃそろそろ出来た人から発表してね!」
「「「(発表形式かよ!!?)」」」
青山「行くよ 輝きヒーロー"I can not stop twinkling."」
「「「短文!!!」」」
芦戸「じゃあ次アタシね!エイリアンクイーン!!」
「「「(最初に変なの来たせいで大喜利っぽい空気になったじゃねぇか!!)」」」
エリカ「私もー!」
切島「お、いったれ!」
爆豪「……?」
エリカ「チョコレート」
「「「(大喜利にトドメ刺しちゃった!)」」」
エリカ「え?ダメー?」
相澤「お前は何になりたいんだ」
エリカ「……カカオ?」
麗日「それほんまになりたいん!?」
峰田「(あー、頬膨らます小桜可愛いー)」
ダメかー。みんなにチョコレートって呼んでもらったら幸せになれると思ったんだけどなぁー…。
私と違って、梅雨ちゃんは歓声を浴びている。フロッピー可愛いもんね。うん、可愛い。
ヒーロー名って難しいなー…どうなりたいか、か。私が来て、その人にとって"希望"になれば嬉しいな
ミッドナイト「思ったよりずっとスムーズ!残ってるのは再考の爆豪くんと小桜さん……そして飯田くんと緑谷くんね」
エリカ「…うん」
私、希望になりたい
ミッドナイト「あ、小桜さんできた?」
エリカ「はい!私のヒーロー名は……
『アイリス』
花言葉にある通りの私になるように、そう思ってもらえるように……私は立派にヒーローを努めたいです」
爆豪「……」
轟「……」
峰田「惚れた!」
耳郎「知ってる」
ミッドナイト「(なんて素直で綺麗な心……浄化されそうだわ)」
相澤「職場体験は1週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを渡すからその中から自分で選択しろ」
そう言われて回ってきた紙の束。
オファー小桜宛用紙は90枚近くもあった。
チラッと見えた事務所に武者震いがする。これ、印刷ミスとかいう落ちは……?
耳郎「エリカっ♪」
エリカ「ハッ!……あ」
オファーリスト、床にぶちまけてしまった。
-----------
-----------------------
耳郎「……で迷ってんの?」
エリカ「うん」
あの後、先生に印刷ミスでは!?と確認してもらったけど正式なオファーに間違いないとの事で、私は響香をつれてファミレスに来た。
耳郎「いいんじゃない?行ってみれば」
エリカ「え、そうかな?私も勉強になるとは思うんだけどね?」
耳郎「まぁ、ウチだったらビビるけど。たぶん体育祭でいいなって思ったからじゃない?実際何回もテレビ放送されてた程だし、ウチもあの試合はシビれた」
エリカ「ありがとう。そうなの、かな?それだったら嬉しいし…………あ、あれヤオモモじゃない?」
耳郎「ホントだ。おーい、ヤオモモー!」
2人で手を振ると、明らかに挙動不審になるヤオモモを迎えに行く。
帰る途中だったみたいで、一緒にファミレスに行かない?と声をかけたけど……
八百万「ファミレス……?」
耳郎「あ、ヤオモモこういうの嫌だった?」
もしかして……
八百万「行きたいです!!!」
初めてのパターンですか!!?
エリカ「嬉しいー!私、ヤオモモとあんまり話した事なかったから、話したかったの!」
八百万「私もですわ!体育祭のエリカさんをみて、私……」
耳郎「とりあえず入ろ?」
エリカ「だねっ!」
ぱああっと顔を輝かせるヤオモモを可愛いなぁと思いつつファミレスに戻った。メニューを渡すとキラキラした目で見つめ、響香と2人それをニヤニヤして見ていた。
八百万「決めましたわ!」
耳郎「お、決まったか~」
八百万「ハンバーグとステーキとスパゲティとサラダとデザートに」
エリカ「え、ちょっと待って!」
八百万「なんですの?」
もう何ヤオモモ面白すぎて腹筋痛い。
耳郎「夕食食べれなくなるから、どれか1つにしな」
八百万「お2人は何頼んだんですの?」
耳郎「ウチ、ドリンクバー」
エリカ「私はチョコレートパフェだよ」
私たちの答えにハッとしたのか、慌ててデザートのページをみている。
八百万「では私、パンケーキを」
エリカ「オッケー!響香ボタン押して」
耳郎「はいよ」
エリカ「で、ヤオモモは学校に残って何か考え事してたの?」
凄く真剣な表情でオファーリストをみてたのは知ってたけど……帰るの少し遅かったよね……?
耳郎「スゲー話かけるなオーラ出てた」
教室でのヤオモモはそんな感じだったらしい。
慌てて謝る彼女に夢中だったんだな、と推測する。
八百万「私なんかを指名してくださった事務所ですもの。すべて調べましたわ」
耳郎「全部調べた!?」
エリカ「それでこんな時間に……」
八百万「ええ。参考までに2人の事も聞きたいですわ」
耳郎「ウチは捜査系かなーって思ってる。この能力が生かせる所がいいから」
八百万「そうですわね。エリカさんは……?」
私……私は……!
エリカ「……決めた!私、エンデヴァーの事務所に行ってみる」
耳郎「おー」
八百万「指名がきてましたの!?詳しく聞きたいですわ!!」
エリカ「詳しくは私もわからないんだよねー。轟くんの所にも指名いってるのかな?ん?指名って複数出せるの!?ふ、2人っきりってわけじゃないよね!?エンデヴァーと2人っきりって……!!?泊まり!?通い!?ああああ!!」
八百万「エリカさん!?」
耳郎「壊れた」
ヤオモモが指名は複数出せる事を教えてくれて、響香には轟くんに聞けばいいと言われた。
轟くん、あのあと上手くいったとLINEで教えてくれてそれっきりだし……そうだね、聞いてみようかな!
エリカ「ヤオモモのパンケーキ一口ちょうだい?」
八百万「一口、ですか?」
エリカ「私のチョコレートパフェもあげるからさっ」
八百万「私、憧れだったんです!放課後こうやってお出かけするの」
エリカ「ふふっ、また来よう?モモ♪」
八百万「はい!!!」
耳郎「ほら、2人入ってー!ハイチーズ」
エリカ「イェーイ!」
その写真が嬉しくて、かっちゃんに送りつけたら職場体験の場所決めたんか?と返事が来て、決めたよ。と送った。
翌日、先生にエンデヴァー事務所と書いた紙を持っていくと、新しいコスチュームが出来ているとの事で意気揚々と取りに行くと発明さんの実験台になりフラフラに。
あっという間にその日が来るのだった。
To be continued......
2018.11.10