体育祭編
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『トンッ』
爆豪「!!!」
「小桜、爆豪の背中を取ったあああ!!!」
17.勝ち負け
緑谷「かっちゃんの背中を獲った!!?」
切島「マジかよ!!?小桜の勝ち!?」
麗日「っっ!!」
爆豪「(クソっ!!反応できなかった……!!!負け…………!)」
エリカ「…………」
爆豪「…………あ?」
「小桜、後ろに張り付いて動かない!?どうしたあ!?」
峰田「クソ羨ましいー!!」
耳郎「……もしかして……」
上鳴「付き合っちゃう!?」
八百万「エリカさんの様子が……おかしいですわ」
砂藤「まさか……」
麗日「嘘やろ、エリカ」
爆豪「…………!!!」
エリカ「Zzzz……」
「「「寝てるー!!?」」」
「小桜さん、行動不能!爆豪くんの勝利!」
緑谷「痛さで意識を繋ぎとめてただけで、とっくに限界を超えてたんだ。」
芦戸「凄いよ小桜……エリカ!!凄い!」
葉隠「お疲れ様あー!!!」
この日、エリカさんが瞬間移動した回数は3桁に近い数字だったと知るのはビデオを見返した時になるんだけど……
この割れんばかりの歓声が2人の健闘を称えている。
爆豪「バカかよ……」
結構……傷付けちまったな
腕もボロボロじゃねえか……
爆豪「ったく…………!」
上鳴「なんか爆豪、女の扱いに慣れてね?」
蛙吹「優しい顔してるわよね」
この試合をノートにまとめなきゃと思うけど…
リカバリーの所までエリカさんを運ぶかっちゃんをまだ見ていたくって
緑谷「凄い……!」
轟「タオルかけていいか?」
爆豪「んでテメェが出てくるんだよ半分野郎…!」
緑谷「喧嘩してる!?」
リカバリーガールの元へと運ばれたエリカさんを見に行くと、しばらく起きそうにないねと言っていて、僕達は30分後に行われる決勝戦を見ることにした。
「轟くん場外!!よってー…爆豪くんの勝ち!!以上で全ての競技が終了!!今年度雄英体育祭1年優勝はーー…A組爆豪勝己!!!!」
「「「ワアアアアア」」」
大歓声の中、決勝戦が終わった。
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耳郎「何アレ…」
切島「起きてからずっと暴れてんだと。しっかしまーー…締まんねー1位だな」
爆豪「んんん~~!!」
轟「…………」
エリカ「Zzzzz……むにゃ…」
「3位には小桜さんともう1人飯田くんがいるんだけど、お家の事情で早退になっちゃったのでご了承下さいな」
かっちゃんは縛られていて
轟くんは無表情、エリカさんは寝てる
こんな表彰台見たことないよ!
前代未聞の表彰式だ
「メダル授与よ!!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!!」
「私がメダルを持って来」
「我らがヒーローオールマイトォ!!」
緑谷「(被った)」
オールマイト「小桜少女、おめでとう。いやー君は強い!強かった。しかしもう少し戦力的に戦えるといいよね!お勉強頑張ろうね!」
エリカ「Zzzzz」
オールマイト「(寝顔、可愛い…)轟少年おめでとう。決勝で左側を収めてしまったのにはワケがあるのかな」
オールマイトと轟くんが何を話してるのか気になるけど……
本当に強かった。今日は敵わなかったけど、いつか絶対追い抜いてみせる。
オールマイト「さて爆豪少年!!っとこりゃあんまりだ…伏線回収見事だったな」
爆豪「オールマイトォこんな1番…何の価値もねぇんだよ。世間が認めても俺が認めてなきゃゴミなんだよ!!」
オールマイト「(顔すげえ…)うむ!相対評価に晒され続けるこの世界で(顔すげえ)不変の絶対評価を持ち続けられる人間はそう多くない(小桜少女の寝顔可愛い…)受けとっとけよ!"傷"として!忘れぬよう!」
爆豪「要らねっつってんだろうが!!」
教室に戻ってきたら、かっちゃんとエリカさんの話題で持ちきりだった。
峰田「小桜の顔に傷つけたらよ、責任とって結婚するなんて言ってよォ……オイラも対戦したかった……頑張ったのによォ」
蛙吹「峰田ちゃんだったら瞬殺だったかもしれないわ。爆豪ちゃんの反射神経があっての勝負だったように思えるわ」
峰田「爆豪羨ましいー!」
爆豪「黙れカス!!!」
峰田「ひ、酷くねェ!?緑谷~…」
緑谷「あれはかっちゃんの通常運転だから……」
耳郎「エリカまだ起きないのかな」
砂藤「保健室だろ、もう1回みてくるか?」
轟「俺が……」
相澤「静かにしろ」
緑谷「相澤先生と……エリカさん!」
エリカ「お、お騒がせしました~」
そこには恥ずかしそうに銅メダルを下げたエリカさんがいて
切島「おー、おめでとう!」
エリカ「あ、ありがとう」
上鳴「まーでも小桜さんが優勝みたいなもんだよな!男2人従えてさ」
葉隠「お姫様みたいだった!」
エリカ「??(なんの話だろう…)」
上鳴「ぶっちゃけ何話してた!?取り合ってたのか!?」
峰田「オイラも混ぜろよ!」
叫ぶ峰田くんを相澤先生が一喝する。
それを不思議そうにみていたエリカさんは、まだ腕の傷が少し残ってるみたいだけど、元気そうでよかった。
エリカ「(顔……口以外ガードしてなかったのに凄く綺麗に治ってる)」
後から聞いた話だけど、耳郎さんがリカバリーガールに顔だけは!と頼んだらしい。
相澤「プロからの指名等をこっちでまとめて休み明けに発表する。ドキドキしながらしっかり休んでおけ」
解散した後、何やら麗日さん達が楽しそうに会話をしてるのを横目に僕は……
緑谷「エリカさん、ちょっといいかな?」
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緑谷「あ、あの……ごめんね餅パーティするんだよねごめん……」
エリカ「大丈夫だよ!先に買い出し頼んだから」
放課後、エリカさんを呼び出して校舎裏へとやってきたけど何て切り出せばいいのか……
エリカ「?」
あー!可愛いなぁぁあ!!傷があってもむしろそれさえもプラスに思えるくらいキラキラしてて……!僕はこの子とおさおさ幼馴染で……目に星を飼ってるかのように綺麗で……澄んでて……
緑谷「傷って……」
エリカ「傷……あ…」
緑谷「(目が合っ……!)」
僕はテンパっていたんだ。テンパリ過ぎて
緑谷「傷、見せて……!」
エリカ「ええっ!?」
緑谷「知らなかったよ、僕のせいで君に傷ができていたなんて……いじめられていた僕を庇ったせいで、君が……」
確かめたい。その傷が、僕を庇ったせいでついた傷なら尚更……
エリカ「い、いっちゃん……あの……(服が捲られて……っ!?)」
正気を失っていたのかもしれない。
光に当てられて、クラクラして……目を逸らして真っ赤になってるエリカさんを見てると歯止めが……
「っ緑谷!何してんだ!」
緑谷「あ……」
僕の手を払い心配そうにエリカさんをみる轟君が視界に入ると、自分のした事が蘇ってきて頭を地面につけた。
緑谷「エリカさんごめん……!!傷の事が知りたくて確かめたかったんだ!本当にごめん……!!」
轟「だとしても外で服捲る事ねぇだろ」
緑谷「その通りです……!」
あああ僕はなんて事してしまったんだろう!?
捕まるよね!?これ、警察に捕ま……
エリカ「いっちゃん、大丈夫だよ。この傷はヒーローの勲章だから!」
あぁもう眩しいよ眩しすぎるよ……
ここにかっちゃんがいなくて本当によかった
きっと通報されていたよ
エリカ「轟くん、どうかした?」
緑谷「(轟君ってもしかしてエリカさんの事……)」
轟「2人に用事があったから話が終わるのを待ってた」
「「?」」
轟「自分と向き合うきっかけをもらったから、ありがとうって言いたかった」
緑谷「……」
エリカ「……」
やっぱり僕たちは気が合うのかな
同時に時が止まって笑い合う
何だかあの頃に戻ったみたいで、途端に僕は嬉しくなってしまうんだ
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麗日「で、どうやったん!?」
エリカ「え?」
蛙吹「轟君も着いていったように見えたけど…」
麗日「なんの呼び出しやったん!?」
エリカ「昔怪我した所がさ!大した話じゃないよ」
麗日「そうなん?」
蛙吹「大丈夫ならいいけど……」
エリカ「私ね、お茶子とかっちゃんの試合がかなり糧になったよー!さぁ食べよう」
この屈託無い笑顔が憎まれへんねんなぁーと大好きな餅が止まらないお茶子。
蛙吹「それはそうと、エリカちゃん何か武道とかやってたの?凄いパンチと蹴りだったわ」
エリカ「おばあちゃまがすっごく怪力で覚醒遺伝なんだと思うけど……蹴りは体育祭前に練習したの。」
麗日「あの2週間で!ひゃー凄いわ」
エリカ「瞬間移動だけだとどうも戦力に欠けるから、かっちゃん達とは渡り合えないと思ったんだよね。」
蛙吹「始めからそのつもりだったのね……。凄いわ、エリカちゃん」
梅雨ちゃんの手が暖かくて何だか泣きそうになる。口いっぱいに広がるお餅が甘くてとても幸せだ。
麗日「そっか、好きな事だけやっててもあかんなぁ」
エリカ「お茶子?」
麗日「私もがんばる!」
蛙吹「えぇ、みんなで頑張りましょう」
エリカ「わ、チョコ餅美味しい」
麗日「せやろ!!」
To be continued......