体育祭編
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~小休憩
エリカ「あ、光己さん!かっちゃん元気だよ。試合頑張るって」
爆豪「何しとんだ」
上鳴「爆豪ん家に電話!?」
切島「さすが幼馴染だな!」
轟「(幼馴染……)」
15.太陽と月
「さー、これで2回戦の進出者が出揃ったー!」
第1試合 緑谷vs轟
第2試合 飯田vs塩崎
第3試合 小桜vs常闇
第4試合 爆豪vs切島
エリカ「(次は常闇くんと……)」
耳郎「エリカ、勝算あるの?」
エリカ「あるのか、ないのか……うーん」
耳郎「考えんの苦手だもんね」
エリカ「そこなのよ」
芦戸「私に勝ったんだから頑張ってよー!」
エリカ「うん、頑張る!」
麗日「二人まだ始まっとらん?」
飯田「目を潰されたのか!!早くリカバリーガールの元へ!!」
お茶子の目元が腫れている。
うん、飯田くん真面目だもんね。
でも何となくわかるから、冷たいタオルを差し出した。
麗日「ありがとう……」
お茶子が席に着き、第1試合が始まった。
「でも……ヒーローにはなりたいんでしょ?いいのよ、お前は」
轟「(この先をいつのまにか忘れてしまった)」
スタートと同時に氷を超パワーで跳ね除けるいっちゃん。
その風が一気に観客席へ。まるで吹雪だ。南極だ。
また来た……!!
うわっ、指痛そう。ほんと何なんだろうあの反動……。
緑谷「スマーシュ!!」
轟くんが氷を足場に攻め入り、いっちゃんの足を拘束した。すると拳を振り上げそれを吹き飛ばしたけど、背中に氷を作り場外を阻止した。
緑谷「(個性だけじゃない。判断力、応用力、機動力、全ての能力が……強い)」
「さすがナンバー2の息子って感じだ」
緑谷「!(震え……てる。そういう事か。)」
轟「ありがとう緑谷。お陰で奴の顔が曇った。その両手じゃもう戦いにならねえだろ。終わりにしよう」
「圧倒的に攻め続けた轟!!とどめの氷結をー…」
緑谷「どこ見てるんだ…!」
壊れた指で……
緑谷「震えてるよ轟くん」
いっちゃんは轟くんに何を伝えようとしているのだろうか。
緑谷「"個性"だって身体機能の一つだ。君自身冷気に耐えられる限度があるんだろう…!?で、それって左側の熱を使えば解決出来るもんなんじゃないのか……?」
爆豪「…………」
エリカ「いっちゃん……」
緑谷「皆……本気でやってる。半分の力で勝つ!?まだ僕は君に傷一つつけられちゃいないぞ!全力でかかってこい」
爆豪「(動きが鈍い!体に霜が降りてからだ…!恐らく俺の威力上限と違ってゲームのMPみてえなもん……)」
「モロだぁーー生々しいの入ったあ!!」
いっちゃんのパンチが轟くんのお腹に入る。うわぁ、絶対痛い……
轟「何でそこまで…」
緑谷「期待に応えたいんだ…!笑って応えられるような…カッコイイ人に……なりたいんだ」
エリカ「…………」
緑谷「だから全力で!やってんだ皆!君の境遇も君の決心も僕なんかに計り知れるもんじゃない……でも……全力も出さないで一番になって完全否定なんてフザけるなって今は思ってる」
これは、戦い合った者達にしかわからない、熱い気持ち
緑谷「だから……僕か勝つ!!君を超えてっ!!」
轟「親父をー……」
緑谷「君の!力じゃないか!!」
エリカ「!」
会場いっぱいに広がる声
この声はきっと、彼にも届いたはず…!
「いいのよおまえは、血に囚われることなんかない。
なりたい自分になっていいんだよ」
轟「(いつの間にか、忘れてしまった)」
「これはー…!?」
麗日「ネツキタ」
飯田「使った…!」
ぶわぁぁと音を立てて炎が湧き上がる。
轟「俺だってヒーローに…!!」
『WHAKOOOOM』
峰田「何コレェエ!!!」
エリカ「うっ……」
何かが爆発したかのような爆風に座ってるのもやっとで……やがて煙が晴れて、いっちゃんが場外だと伝えられた。
麗日「悔しいだろうなぁ、デクくん」
エリカ「今度はお茶子がそのタオル持っていってあげて?」
麗日「エリカ……」
いっちゃんの容体も気になるけど
飯田くんと塩崎さんの試合も気になる…
けど、それはお茶子に任せて自分の試合に集中だ。
きっと常闇くんは開始早々ダークシャドウで攻め入ってくるだろう。そしたら私は……
「塩崎さん場外!飯田くん、3回戦進出!」
わっ、飯田くん勝ったんだ早い!
エリカ「よしっ!」
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麗日「エリカきた…!」
耳郎「エリカー!!」
芦戸「が、ん、ば、れー!!」
八百万「(常闇さん相手にどう戦うのかしら……)」
エリカ「がんばる!!」
「おーっとクラスの声援を受けて手を振るヒーロー科のヒロイン小桜エリカ!」
常闇「凄い人気だな。小桜はヒーローに向いているんだろう」
「バーサス!こっちは静かに闘志を燃やすヒーロー科常闇踏陰!性格真逆過ぎんぞー!」
常闇「太陽と月」
エリカ「ナルホド」
「あ、そんな感じなのね。では……始め!」
常闇「行け!ダークシャドウ」
早速きた!指1本で…!
「おーっと、小桜が後ろに回り込んだ!」
後は腕を掴んで場外へ投げ込めば…!
『ドンッ』
エリカ「くっ……!」
「ダークシャドウがそれを阻止して小桜を吹き飛ばすー!!」
常闇「そうくると思っていたからな」
エリカ「……ナルホド」
うっ、ちょっとお腹に入った。
ダークシャドウ、死角も守るのか…
そして勢いも凄い。
常闇「行け!」
わっ、また来た!
「小桜瞬間移動で逃げている!速えなー!いいなー瞬間移動!」
常闇「くっ、捉えきれない」
「このスピードはさすがに捉えきれないかー!?」
常闇「ダークシャドウ予測して当た……」
エリカ「ふっ!」
「おーっと常闇の前に現れて足をかけて後ろに転ばしたあああ!」
「そのままどうする!?投げ飛ばすのか!?」
『ピトッ』
爆豪「は?」
峰田「え?」
エリカ「(ニコッ)」
常闇「……っ!?」
「小桜が常闇の上にいい!?いやいやちょい待って!親御さん観てるぞ!?ダメだろ!早く離れ……ぐえっ!」
エリカ「(指1本)」
シュッと音を立てて、常闇ごと場外へと瞬間移動した
「常闇くん場外!小桜さん3回戦進出ー!!」
耳郎「やった!エリカ!」
蛙吹「凄いわね!」
麗日「うん!凄い!!」
峰田「クソ羨ましいー!!常闇なんだよあのシチュエーションは!!思ったんだけどさ、小桜着痩せし過ぎだろ!!八百万の次くらいにおっぱ」
耳郎「クソかよ」
グサっと耳郎のイヤホンジャックが刺さった。
わぁぁぁと歓声の中後にするエリカ。
その先には幼馴染が……
エリカ「…………」
爆豪「…………」
エリカは静かに爆豪の横を通って行った。
緑谷「エリカさん、おめでとう」
エリカ「いっちゃん、手術だって聞いたけど大丈夫?」
お茶子にそう聞いていて。
自分の試合もあってそっちに集中したがやはり気になっていた。
緑谷「何とか動けるようにしてもらって……」
エリカ「そっか、良かった」
それだけ聞くと耳郎の横にストンと座り目をつぶってしまった。
きっと次の試合を万全で挑みたいのだろうと理解した緑谷は話すのをやめた。
耳郎「(相変わらず寝るの早!)」
峰田「天使!」
蛙吹「峰田ちゃん危ないわ。写真はダメよ」
上鳴「耳郎、俺が変わってもいいぜ」
耳郎にもたれかかるエリカを取り囲もうとする男子達をいつも遠ざけるのは耳郎と蛙吹だ。
耳郎「結構です」
峰田「オイラの頭弾力あるしもたれやすい……」
耳郎「…………」
峰田「無視かよ!」
エリカ「…………」
目を開けたらかっちゃんと切島くんの試合が終わっていて。
次の対戦表が目に入る。
1試合目 轟vs飯田
2試合目
…………小桜vs爆豪
そっか。
私、次かっちゃんと……
拳を強く握るとそれを包む暖かい手
麗日「念送っとくわ」
エリカ「モチ子」
麗日「大丈夫そうやな!」
すでに飯田くんは控え室に向かっている。
エリカ「私もかっちゃんとモチ子の試合糧にさせてもらうわ!」
麗日「モチ子ちゃうけどな。モチパーティーで頭いっぱいなんやろ。お金は割り勘やで」
エリカ「ぐっ!」
緑谷「(関西のノリだぁぁ!あれ、案外大丈夫そう……?)」
去りゆく後ろ姿を見送った。
麗日「デクくん!休んでた方がいいんじゃ……」
緑谷「ちゃんとみておきたいんだ。ヒーローを目指すみんなの活躍を」
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こんなに静かな控え室は初めてだ。
いつも入れ替わり立ち替わりで誰かが居たから。
会場は轟くんと飯田くんの試合で盛り上がっている。
静か、だな……
エリカ「うわっ、飲まれそう!深呼吸!深呼吸!」
「飯田くん行動不能!轟くんの勝利!」
轟くん、勝ったんか……。
轟「小桜、ありがとな」
エリカ「わー、轟君体操服が……」
急いでタオルを巻きつける。轟君今ありがとうって言った?私何もしていないけど……
轟「俺の力、か……緑谷にもお礼言わねぇとな」
エリカ「(何か迷ってるのかな……?)決勝進出おめでとう!私も行ってくるね」
轟「俺も見てる」
エリカ「うん!」
To be continued......