体育祭編
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「さあ!昼休憩も終わっていよいよ最終種目の発表ー!その前に予選落ちのみんなに朗報だー!ちゃんと本場アメリカからチアリーダーも呼んで盛り上げ…………どうしたA組!?どんなサービスだそりゃ」
エリカ「……かっちゃん?」
爆豪「俺じゃねぇ!!」
14.奮え!チャレンジャー
ヤオモモが峰田くんに騙されたとプリプリ怒っている。どうやらこの衣装はヤオモモがわざわざ想像で作ったらしい。
エリカ「私はてっきりかっちゃんの趣味なのかと」
切島「ブハッ!爆豪……」
爆豪「ぶっ殺す……!!」
耳郎「アホだろアイツら!」
アイツらって、きっと上鳴くんでも絡んでるかな
葉隠「まぁ張り詰めてても仕方ないし、いざ!やったろう!」
はーちゃん、なんでそんなノリノリなの。あー、すっごい視線。
「みんな楽しく競えよレクリエーション!それが終われば最終種目進出総勢16名からなるトーナメント形式、1対1のガチバトルだー!」
組み合わせのクジを引く為にステージ前へと集まる。
エリカ「(ガチバトル……!)」
1位の順からクジを引いていく……けど、尾白くんは騎馬戦の記憶がないと辞退を申し出る。
チャンスの場である事はわかってるけど、プライドの話だと彼は言う。B組の……名前なんだっけ?
彼も同様の理由で棄権したいと言った。
切島「あいつら、男らしいなぁ」
エリカ「名前……」
庄田「庄田です」
そうそうそんな感じの名前だった
(覚える気ないだろ!)
ミッドナイト主審により受理されて、鉄の人と塩崎さん2名の繰り上がりが決まった。あ、この塩崎さん、入試女子で2位だった人だよね?どんな個性使うんだろう……
「抽選の結果、組み合わせはこうなりました!」
1.心操vs緑谷
2.轟vs瀬呂
3.塩崎vs上鳴
4.飯田vs発目
5.芦戸vs小桜
6.常闇vs八百万
7.鉄哲vs切島
8.麗日vs爆豪
初戦は……芦戸ちゃん!
芦戸「全力でいくよ」
エリカ「私も。宜しくね!」
爆豪「麗日ぁ?」
麗日「ひぃー!」
「ではトーナメントは一先ず置いておいてイッツ束の間!リクリエーション!!」
緑谷「…………」
楽しめと言われても、トーナメントに出る者達は違う。
相手の攻略を練る者
平常心を保つ者
戦いに備える者
神経を研ぎ澄ます者
緊張を溶きほぐそうとする者
それぞれの思いを胸に
あっという間に時は来る
「色々やってきましたが!!結局これだぜガチンコ勝負!!頼れるのは己のみ!心・技・体・知恵知識!!総動員して駆け上がれ!!」
舞台に炎が巻き上がる。
いよいよ始まるんだ……。
麗日「隣、いいかな?」
エリカ「もちろん。」
「ルールは簡単。相手を場外に落とすか行動不動にする、後は参ったとか言わせても勝ちのガチンコだー!」
いっちゃんと心操くんの試合が始まった。けど、何かを話してすぐにいっちゃんの様子が……
麗日「デクくんどうして!?」
飯田「このまま場外に出たら試合に負けてしまうぞ!」
緑谷「(ダメだ……体が勝手に……!!せっかく尾白くんが忠告してくれたのに。チクショー!)」
そういえば、さっきご飯食べてる時にかっちゃんが……
「オメーが俺の爆風で目が覚めたっつーなら、衝撃によって解けるとかそんなモンだろ」
「尾白くんもそんな感じだったかな?」
エリカ「…………」
衝撃与えるもの無い
ハラハラしていたら、いっちゃんから白い煙が上がって……動きが止まった。
緑谷「(僕だって……負けられない)」
「緑谷!!とどまったああ!!?」
いっちゃんの指が真っ赤になっている。
心操「体の自由はきかないハズだ何したんだ!」
心操くんの問いかけに口を押さえて答えないいっちゃん。やっぱり答えると彼の"洗脳"にかかってしまうんだ。私もあの時、答えたから……
2人の戦いを見て気付いてしまった。
あの入試の時、実技試験はロボを倒す事だった。きっとロボには洗脳は効かないのだろう。そう考えると、とても切なくなった。
エリカ「お茶子、私も頑張る……」
麗日「うん、頑張ろう」
やがていっちゃんが心操くんを場外に投げ飛ばして決着がついた。心操くんの検討を讃える拍手と喝采が耳に残っている中、次の試合が始まった。
エリカ「え……!?」
しかし、轟くんと瀬呂くんの試合は……
轟くんの強大な氷で一瞬にして勝敗が決まってしまった。ミッドナイトも半分凍っている。うん、ちょっと寒い。
けど、自然とわき起こった瀬呂くんに対してのどんまいコールの中、いっちゃんが轟くんを見る目がみんなと違っていた。
「瞬殺!!あえてもう一度言おう!瞬・殺!!!」
上鳴くんと塩崎さんの試合も一瞬で終わった。電気とツル……相性もあるんだろうけど……
いっちゃんのブツブツカリカリが止まらない。
エリカ「お茶子?大丈夫?」
麗日「……う、うん。ちょっと緊張かな?あはは」
あ、そっか……。お茶子の対戦相手……
エリカ「…………」
麗日「エリカの宣戦布告を糧にさせてもらうね」
エリカ「お茶子……終わったら前に言ってた餅パーティやろう!」
麗日「う、うん!そうしよ」
お茶子の手、少し震えてた……。
今私ができる事は、、
やっぱり頑張る事しか……うん。
今はみんな、ライバル。
次の対戦は飯田くんと発明さん。
発明さんの好意でサポートアイテムフル装備になった飯田くんをみて、私は控え室に向かった。
「どうですかこの軽やかさ!!『エレクトロシューズ』は左右の靴を電磁誘導で反発させ、瞬間的な回避行動を可能にしています!」
エリカ「(あぁ、欲しいなぁそれ)」
アイテム解説付きの鬼ごっこはその後10分もの間繰り広げられ、満足して自ら場外へ。と言うことは後で憤慨している飯田くんに聞いた。
いよいよ、私の初戦だ!
エリカ「あ、轟くん!さっきの試合すごかったね」
控え室を出ようとしたら轟くんがいて、さっきの話と試合を思い出して色々抱えているんだなと感じた。
エリカ「轟くんは轟くんだから」
轟「何言ってんだ?」
エリカ「だから何かあったら話してね!」
轟「………」
エリカ「試合、やるぞーー!」
よしっ、頑張るぞ!!
「立て続けにいくぜ!第5試合!女子なのに入試2位!体育祭も超優秀!顔も可愛いが、勉強は微妙だヒーロー科小桜エリカ」
エリカ「あ、ちょっと中間テストの事は言わないで!全、国、放、送!」
あははと笑い声が湧き上がる。
家族もみてるし最悪だー……
「バーサス、あのツノから何か出んの!?ねぇ出んの!?ヒーロー科芦戸美奈」
芦戸「小桜もテスト悪かったんだねー!仲間仲間!」
エリカ「仲間になっちゃった!」
芦戸ちゃんは体力テストで思ったけど、運動神経が良い。50m走も5秒台だったし……あとあの酸、当たれば溶けるよね痛そう
緑谷「エリカさんと芦戸さんの対決……芦戸さんは運動神経抜群、でもエリカさんの個性は瞬間移動。2人とも接近戦を得意とするだけあって体の使い方がブツブツブツ……」
瀬呂「…………」
「スタート」
芦戸「えいっ!」
開始早々に酸を団子のように投げて
足裏を酸で滑らしてスケートのように滑っている芦戸。
エリカ「(でも……)」
「小桜が瞬間移動で後ろに回りこんだぁー!」
芦戸「っ!」
「芦戸の蹴りをまた瞬間移動で交わし、あっと言う間に掴んで投げたー!」
障子「良い個性だな……」
峰田「オイラも掴まれたい」
八百万「エリカさんの動き早くなってますわね」
耳郎「うん、体に触るのも一瞬だった」
「芦戸さん場外!小桜さん、2回戦進出ー!」
芦戸「悔しいー!」
エリカ「(蹴りちょっと掠った……。もう少し早く移動しないと)」
蛙吹「さすが現女子1位ね」
耳郎「怪力もあるしね」
そして第6試合、常闇くん対ヤオモモの試合が始まったと控え室で聞いた。
切島「お疲れ!」
エリカ「うん!切島くんも頑張ってね」
切島「おう!」
爆豪「次の相手決まったぜ」
エリカ「あ、もう終わったんだ!」
切島くんはバタバタと出て行った。
エリカ「私も、行くね。上で見てるから」
爆豪「……」
目も合わせず、背中での会話がなぜか頼もしいと思った。
爆豪「お前浮かす奴だな丸顔」
麗日「まる……」
爆豪「退くなら今退けよ「痛ぇ」じゃすまねぇぞ」
エリカ「…………」
お茶子、頑張れ!
かっちゃん、頑張れ!
エリカ「(2人共頑張れ!!)」
2人の試合が始まった。
開始早々飛び出したお茶子を爆破するかっちゃん。
容赦ないと言う声もチラホラ聞こえるけど、みんな本気でトップを狙ってる。
お茶子だってそうで躊躇いなく突っ込んで行く。
何度も、何度も……
麗日「おらぁあああ!!」
耳郎「ウチ見てらんない……」
緑谷「(麗日さん……)」
「それでもヒーロー志望かよ!?それだけ実力差あるならさっさと場外へ放り出せよ!」
「女の子いたぶって遊んでんじゃねぇ!」
エリカ「…………」
「一部からブーイングが……正直俺もそう思……わあ肘っ」
「ここまで上がってきた相手の力を認めてるから警戒してんだろう」
きっとこの罵声はかっちゃんには届いてなくて、ただ勝負に集中しているように見える。
爆豪「(まだだ……まだこいつ…死んでねえ)」
麗日「ありがとう爆豪くん…油断してくれなくて」
爆豪「あ……?」
「流星群ー!!!」
今までの瓦礫を気付かれないよう上に溜め込んで、一気に降らす
緑谷「そんな捨て身の策を……麗日さん!!」
かっちゃんは腕を上に上げ大爆発で正面突破をした。
行動不能によりかっちゃんの勝利が告げられる。
観客席に戻ってきたかっちゃんのヒールっぷりをからかうクラスメイト達に呟いた一言は私の心にも響いた。
爆豪「どこがか弱ェんだよ」
エリカ「…………」
そっか……全力で、やったんだ。
全力で……
エリカ「(いいな……)」
その後、切島くんと鉄の人と腕相撲対決で切島くんが勝利して、第2回戦の対戦カードが出揃った。
To be continued......
2018.10.15