体育祭編
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目が覚めたら、三白眼のかっちゃんとズイッと前に出る轟くんとその他大勢に囲まれてました。
……怖いんだけど
13.駆ける少女
えっと、第2種目が騎馬戦に決まって
さっきの順位でポイントが振り分けられて……
いっちゃんのポイントが1000万なのは何かのイジメだと思うけど
(2位は205点だよ!私は195点!)
爆豪「俺と組め!」
轟「俺と組もう」
「俺!」「私!」「俺!」「私!」
エリカ「…………」
確かに私の個性は逃げるのにうってつけだ。けど、無限に使えるわけじゃないってわかってる……よね!??
特に他クラスの人!!!
回復はしたけどもっ!!
緑谷「…………」
エリカ「(いっちゃん……)」
爆豪「聞いてんのか泣き虫!!」
麗日「(うわー半分以上の人がエリカのとこに群がっとる)」
爆豪「おい!!」
轟「小桜、頼む」
爆豪「テメー!割り込むんじゃねぇぞ!」
轟「小桜」
爆豪「泣き虫は俺と組むんだよ!!引っ込め半分野郎!!」
麗日「奪い合っとる……」
蛙吹「確かに彼女の個性は魅力的ね」
芦戸「個性だけじゃない気がする」
耳郎「ポイントも高いしね」
エリカ「(いっちゃん、ずっと何か考えてる……あ、目合った)」
爆豪「聞いとるんか!?おい、エリカ……」
エリカ「……私、決めた」
麗日「決めたんだ」
蛙吹「決めたのね」
かっちゃんと組んでも、轟くんと組んでも、きっと勝てるんだと思う。だから私は……
エリカ「私は……いっちゃんと組む」
爆豪「!!」
轟「いっちゃん?」
緑谷「えっ!!?い、いいいの!?ホントに!!?」
エリカ「うん。だって入試ではかっちゃんに負けて、体力テストでは轟くんに負けた。だから勝ちたい!宜しくね?」
緑谷「うっ……」
……あ、泣いた。
「俺も混ぜてもらっていいかな?」
エリカ「それはいっちゃんに聞い…………」
緑谷「エリカさん?どうした…………!!」
「この子は俺がもらってくから」
緑谷「(エリカさんに何かしたのかな……?)」
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エリカ「っ……!」
爆風……!?
え……何……?
「あー、目、覚めちゃった」
エリカ「…………え?なんじゃこりゃぁぁあ!?」
身体だるい……!
そして、ちょっと眠い……!!
騎馬戦がもう始まってる!?
エリカ「いっちゃ……あ、あれ?」
「…………」
エリカ「な、な……!心操くん……!?」
私いっちゃんとチーム組んだけど!?
あれ、後ろに尾白くんと……君誰!?
心操「話すのは入試以来だね」
尾白くん、なんか様子が……変??
エリカ「ねぇ、尾白くんが変なんだけど!制限時間は!?今何点……!?」
とりあえず落ち着こう。
もう競技は始まっていて、私は心操チーム。
後ろには尾白くんと知らない男の子。
(後で名前聞こう)
「さぁー、各チームのポイントはどうやっているのかー?」
スクリーンに表示されると急いでそれを確認する。
エリカ「0!?0なの!?」
心操「アンタ、落ち着きないな」
エリカ「心操くん!どうするの!?0点リーダー!!」
周りをみてもみんな何かしら戦っていて……
他のクラスの個性なんて把握してないし、焦るよ!どうしよう!?
心操「それについては考えがある」
エリカ「考え……?」
爆豪「デクの前に……コイツら全員殺すぞ!!!」
うわっかっちゃん何があったの!?
残り時間が半分切って、いっちゃんと轟くんが向かい合ってる。
体力的にあと5回くらい個性使えるかな?
エリカ「あの戦いが終わったら……」
心操「いや、いい。終盤に動く」
エリカ「でも、誰が何点持ってるかなんてわからない……」
心操「ハチマキの流れだけみて。飛んでくれたら後は俺がやる」
何だかよくわからないけど……
覚えるのは苦手だからね!
常闇「もう少々、終盤で相対するものだと思っていたが、随分買われたな緑谷」
緑谷「時間はもう半分!足止めないでね!」
轟「飯田、前進」
かなりの数がいっちゃんの騎馬を狙いに行く。
集中していないと、氷と雷で巻き添えを食らってしまう。
上鳴「無差別放電……130万V!!」
エリカ「指1本!」
心操「ほう……」
下をみると足場が凍ってて、あぁやっぱりそうくるか。
ほとんどの騎馬が凍ってしまった。
そしてかっちゃんと戦ってる人……
B組の……うわ、めっちゃ煽ってる。
残り1分ちょっとで轟チームが1000万取った……!!
心操「動くぞ」
エリカ「轟くんのところ?」
心操「いや、まずは……」
エリカ「……?」
「そろそろ時間だー!!カウントダウンスタート!!」
『シュッ』
エリカ「心操く……」
心操「ねぇ、そのハチマキくれない?」
「はぁ?やるわけねぇだ……」
エリカ「(どういう個性なの!?)」
尾白「!!」
エリカ「あっ、尾白くん気がついた?」
爆豪「クソデクー!!!」
麗日「おっしゃー!!!」
轟「八百万!」
爆豪「1000万か!?半分野郎ー!!!」
「ターイムアーップ!!第2種目、騎馬戦終了ー!!」
エリカ「(ね、眠……)」
「んじゃあ早速、上位4チーム見てみよーかぁ!?1位、轟チーム!」
八百万「勝ちはしましたけど薄氷する思いでしたわ」
「2位、爆豪チーム」
瀬呂「まぁ2位なら結果上々だって」
切島「そんな事思うかよ、アイツが」
爆豪「だああああ」
「3位、鉄……あれ、心操チーム!?いつの間に逆転してたんだよ」
心操「ご苦労様」
ホントだよ全く!
エリカ「で、君誰!?」
「4位、緑谷チーム」
緑谷「うわぁぁぁああ!!!」
「以上の4組が、最終種目進出だー!!!」
「それじゃあ1時間程昼休憩を挟んでから、午後の部だぜぇ!じゃあな!」
昼、休憩……!
そういえば、最近かっちゃんと話してないな。
エリカ「切島くん、かっちゃん知らない?」
切島「爆豪ならたぶんあっちの方行った」
エリカ「ありがとう!」
あっちと呼ばれた所へと全力で走る。
あっち、あっち、あっち!
エリカ「ホントにいた!」
爆豪「…………」
……あ、めちゃくちゃ機嫌悪い顔だ。
エリカ「ごめんねかっ……ふごっ!」
突然後ろから口と身体を抑えられて身動きが取れない。あ、もしかして……
エリカ「どこかに飛ぶ?食堂?教室?宇ちゅ……!」
爆豪「黙ってろ」
機嫌直す為だったらどこでも飛ぶ気だったのに(宇宙は無理だけど!)お望みではないらしい。
ならこの体勢は……??
エリカ「かっちゃ……?」
爆豪「…………」
どこ見てる…………あっ。
轟くんと、いっちゃん……??
何、話して……
轟「個性婚、知ってるよな」
個性婚って……あれだよね。
第2、第3世代間で問題になった……
轟「実績と金だけはある男だ…親父は母の親族を丸め込み、母の"個性"を手に入れた。俺をオールマイト以上に育て上げる事で、自身の欲求を満たそうってこった」
エリカ「…………」
轟くんの家の話だったんだ。
聞いちゃダメなのに足が動かない……かっちゃんは2人の後を追ってたのかな?轟くんがいっちゃんに宣戦布告して気になっていた?
偶然にもこんな話を聞いてしまって言葉がでない。なんて事だろう……
轟「『おまえの左側が醜い』と母は俺に煮え湯を浴びせた」
緑谷「……!」
あれは、火傷の跡……だったんだ
しかもお母さんに……なんて
チラッと頭上にいるかっちゃんを見上げてると、静かに言葉を受け止めているようにも見える。
轟「ざっと話だが、俺がお前に突っかかんのは見返す為だ。クソ親父の個性なんざ無くたって……いや、使わずに1番になる事で奴を完全否定する。」
私は……何も知らないんだな。
轟くんの事も、きっとこの2人の事も。
爆豪「………」
エリカ「………」
話を聞いてしまってから、どこかの控え室でボンヤリしていた。
かっちゃん……あの話を聞いてどう思っただろう。私もかっちゃんも普通の、一般の家庭に生まれ育ったからわからない。
でも、これだけは言える。
彼はエンデヴァーの物ではない。
轟くんは轟くんだ。
エリカ「私、思ったんだけどさー」
爆豪「?」
エリカ「騎馬戦、かっちゃんと私といっちゃんと轟くんで組んでたら1位余裕だったんじゃない?」
爆豪「何の話をしとンだ」
エリカ「え、だってさ、右に轟くんで凍らして……左にかっちゃん爆破して、いざって時は私逃げるし、いっちゃんに作戦考えて貰って」
考えても分からないものはわからない。轟くんに相談されてわけでもないし、考えすぎるのは専門外だ。
爆豪「あぁ!?なんで騎手がデクなンだよ。てか俺の誘い断わっといて何様だ泣き虫!」
エリカ「来年は組もうね」
爆豪「大体オメーは体育祭でチヤホヤされやがって……」
エリカ「ふぁぁああ……」
そういえば騎馬戦から眠ってないや。
4人同時に移動したから眠いのなんのって……
爆豪「おい、こんなとこで寝る……」
エリカ「Zzz……」
爆豪「……クソッ、早ェよ。危えだろ、頭打ったらどーすんだ。……」
『ガチャ』
爆豪「!!」
八百万「エリカさんここに居ましたの。探しましたわ!休憩終わったらこの衣装を着て応援合戦…………え?」
爆豪「…………」
八百万「(抱擁!?)ななななにをしているのですか!?」
爆豪「うるせェな、眠っただけだ」
八百万「そ、そうですか。なら爆豪さんに言付けをお願いしますわ」
爆豪「(なんだこの衣装は……)」
To be continued......
2018.10.13