11.推し
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遡る事1時間前……
和恵「あの、うち死ぬ気はないんだけど」
ジェット機の前で佇む和恵は最終確認だけさせて、と操縦席に座る予定のなかった人物をマジマジと見ている。そうやなぁと動じる事のない男は
忍足「ずっとそばで笑っといてほしいねん」
和恵「その歌、"きっと"だよね!?空も飛べる"はず"って!」
忍足「ようわかったなぁ」
ははは、と深夜だからなのか上機嫌な忍足は自分眠れんかったんやろ?と楽しそうである。
忍足「なんで眠れんかったんか教えたろか?」
和恵「いいし!!そんなの……」
忍足「意外やわ」
和恵「何が!」
忍足「自分がそんな顔するの……はよ乗り。寒いやろ」
和恵「(確かに寒い)」
仕方なく乗り込んだ和恵は助手席へと座った。
和恵「(大方通訳と……うちの"目"か。)うちは知っとるよ?あんたが伊達メガネだって」
忍足「大丈夫や、真由美を悲しませる事はせぇへん」
和恵「………(うちは今ちょっと悲しいよ、いろんな意味で!!)」
忍足「出発するで」
和恵「目的は?」
忍足「ガソリン。できれば予備なんかも欲しい。あると思ったけどこうなる事を予測しとったのか……ギリギリもええとこや」
和恵「……(うちにはガソリンの表示がどこかなんて……なるほどね)」
忍足「姫さんの執事は本気やな」
和恵「うん」
忍足「跡部、大丈夫やと思うか?」
和恵「なんでうちに聞くの」
忍足「和恵ちゃんの勘は当たるやろ?」
なんで和恵を連れ出したのか……それを通訳と他に夜目も効く目だと瞬時に判断し、大人しく座った和恵の勘の良さは忍足も十分に気付いていた。
んー!と、ひと伸びする和恵は覚悟を決めたのかシードベルトを着ける。
和恵「そんなのわからん。あっちは"大人"だし!でも……執事に負けてるようじゃお嫁になんて出す気はない、そう聞こえる」
忍足「…………」
和恵「……忍足?」