7.来訪
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「卒業生代表 須王恵利華」
恵利華「はい」
奈央「……恵利華、ずびっ…」
和恵「早いから」
恵利華「桜の蕾も膨らみ始め、暖かな日差しに春の訪れを感じる季節となりました。本日は、諸先生方並びにご来賓の皆様のご臨席のもと、このような盛大な式典を催して頂いたことに、卒業生を代表して厚く御礼申し上げます。
卒業を迎えた今、白葉学園中等部で過ごした三年間を振り返りますと、ある先輩から頂いた『今を全力で真剣に生きなさい』という言葉が思い出されます。私はこの言葉を胸に、学業や部活動、生徒会活動に対し自分が出来る限りの努力を惜しまずに続けてきたつもりです。しかし、全力で物事に取り組む余り、時として勝つことしか見出せなくなっている自分が居ました。そんな時……」
和恵「…………」
恵利華「去年の春、少し冒険をしました。
始めは何もない所でした。今まで過ごしていた場所もお金も執事もなく……ラケットだけを握り締めていました。
しかし不安はすぐに無くなりました。そこには友が居たからです。そして出会った人は言いました。俺に……俺様に着いてきな、と。」
真由美「恵利華……っ」
恵利華「高らかに右手を挙げて神々しく……私はその手を掴みました。掴んだ瞬間その手は冷たかったけれど、段々と暖かく、心地よく……仲間とは何か、チームとは、愛とは何か、たくさんの夢と絆を貰って此処へと戻りました。冒険で得たこれらの経験は、私の人生においてかけがえのない、大きな財産となったと、心から感じています。」
和恵「うちも…!」
恵利華「最後になりますが、今日までご指導、ご支援して頂いた諸先生方、講師、シスターの皆様、支え合い励まし合ってきた友人たち、そして何より、どのような時にも一番近くで支えてくれた家族に、心より御礼申し上げます。
本日ご臨席して頂きました皆様方のご健康と白葉学園の更なる発展をお祈りし、答辞とさせて頂きます。」