6.憂い
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一ノ瀬「お嬢様、お嬢様……」
恵利華「……え?」
6.憂い
卒業式を2週間後に控えた4人は慌ただしく過ごしていた。
真由美「恵利華、卒業式の答辞はできた?」
恵利華「ええ」
奈央「和恵は各方面に挨拶?」
和恵「まぁ報告だけ。みんなもでしょ?」
奈央「ウチは食事会」
真由美「高等部の寮申請書は出した?」
恵利華「あ、私の部屋に……」
真由美「取ってくるね」
バタバタと駆ける真由美の後ろ姿を相変わらずだと見ている奈央と和恵。
高等部でも同じ予定なのでこれからも変わらない景色が見られるのだろう。
奈央「もうすぐ中等部も終わりじゃな」
和恵「全然実感ないけどね」
恵利華「そうね」
校舎は違う為、このお気に入りのテラスで談笑するのも少ない日を残すのみだ。
奈央「卒業したら会いたいなぁ……」
和恵「うちも、ジローの笑った顔が見たいかも……」
奈央「……恵利華は、跡部に会いたい?」
テラスからは春風が吹いていた。
恵利華「ん~……そうね~……」
奈央「照れとるの?いーんじゃよ?ウチに遠慮しなくてもさっ!」
恵利華「どうかしら……」
和恵「……?」
真由美「恵利華の書類……書類……」
恵利華の机には卒業式と書かれた封筒と、何も書いてない茶色の封筒が置いてあった。
これかな……?と手に取ると予想は外れて一枚の写真が入っていた。
真由美「え…………何これ……っ、跡部と女の子が………………」