08.鏡の中の私達
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恵利華「(試してみたかったんだよね…1打目は手首に…2打目で決めるという2段構えのスマッシュ…)」
跡部が飛ぶのを見計らい、恵利華がラケットを持ち替えた。
真由美「え!?裏で持……裏手!?」
忍足「まさか…姫さん……!」
恵利華「(グリップ握って…ボールは面に当てる必要ない。ラケットの底で…)ハァァ!」
跡部「な!?」
『パァァン』
0-1恵利華
恵利華「…さすがにコントロールはできないや」
恵利華の予想外のリターンに、跡部は目を見開いた
跡部「…お…まえ」
恵利華「次で…終わる?」
跡部「…こい!!」
『パァァン』
『バンっ』
『パァンッ』
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その後も恵利華がポイントを調整し、1ポイントを交互にとる形となっていた。
鳳「跡部部長…」
芥川「あの時みたいだC…」
『パァンッ』
和恵「あの時って…?」
芥川「ほら……入学した頃…」
「ククク…ハハハ!やるじゃねーか忍足!」
「お前こそ……俺にこんなに汗をかかせた奴は久しぶりやわ」
忍足「跡部が負けるとこなんてみた事あれへん。…しかも女の子なんかにな……」
忍足は何かを思い出すように話す。
跡部「おらっ!どんどん行くぜ!」
『パァァン』
恵利華「ふふっ、女の子に厳しい攻撃だね」
『パァァン』
「そろそろ攻めないと命取りになるぜ!」
「そっちこそ……攻めるん遅いわ!」
宍戸「何なんだよ、あの女……」
忍足「本気や……あらへんな」
向日「いや、跡部はどうみても本気だろ!?」
忍足「いや、あの姫さんや……」
向日「……え…」
恵利華「まだまだ…っ…行くよ?跡部くんっ…!」
跡部「あぁ…」
奈央「恵利華の汗…」
和恵「尋常じゃないね。試合のコントロールもそうだけど……テニス、久々だしね。」
『88-87恵利華』
真由美「もうやめ……っ」
恵利華「ハァっ……ハァハァ」
跡部「(恵利華……傷……っ!?)」
日吉「恵利華先輩!?」
真由美「恵利華!!」
バタッと恵利華がテニスコートに身を預けた。
恵利華「ハァ………ハァ……ハァ…」
「恵利華お嬢様っ…」
恵利華「きさ……か『フワッ』………?」
恵利華の体が宙に浮いた。
跡部「ったく……ハァ…誕生日に……倒れてんじゃねーよ……」
恵利華「……あ……りがと」
恵利華は静かに目を閉じた。