75.さよなら氷帝学園
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和恵「(ここ、久しぶりだ)」
和恵は今東京駅に来ていた。
相変わらず人でごった返していて、マスクに眼鏡と変装をしていてもたまに声をかけられる。
榊には1人でウロウロしないように言われていた。
が、新幹線の切符を取りお土産売り場で東京バナナと、飲み物とお菓子も買う。もちろん全部自分用だ。
和恵「(さ、行くか。あ、携帯……)」
そこには奈央から、芥川が家に来ていることともう1通はブン太からだった。
『和恵、宿題頑張れよぃ。俺も今ジャッカルと宿題中☆』
和恵「(げっ宿題……)」
『頑張れ~!うちも頑張る』
和恵「何もなければ、明日ね」
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『ピンポーン』
奈央「あ、また誰か来た」
芥川「~♪」
オートロックを開けると、そこには宍戸の姿があった。
奈央「亮、何の用……」
宍戸「何してんだよジロー」
芥川「和恵ちゃんに会いに来たんだC~。まぁ上がりなよ」
宍戸「お前んちじゃねーだろ」
奈央「上がらないの?」
宍戸「え、あぁ……お、お邪魔するぜ」
奈央「うん!亮も初めてじゃねぇ。ここ来るの」
宍戸「広すぎるだろここ。それに東京一望できるじゃねぇか!」
奈央「この広さに慄くのはウチだけなんじゃ。あの3人ときたら」
宍戸はキラキラと景色を見ていた。
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恵利華「綺麗……」
澄んだ海にポカポカと浮かぶ恵利華は、一頻り魚と戯れた後だった。
跡部「恵利華、飲み物用意させたぜ」
恵利華「ありがとう」
綺麗な青色のドリンクに赤い花が浮かんでいる。
まるで今日の恵利華と海を表したドリンクに流石だと言わんばかりだ。
恵利華「あの、私ね……」
跡部「なんだ?」
恵利華「おばあちゃまに男の人を立てるようにと教わってたんだけど……名前で呼んでいいかしら?」
跡部「アン?今更何を言って……」
恵利華は真っ直ぐ跡部を見ていた。
恵利華「貴方には、3歩後ろをついて行くのではなくて、ずっと横に居たいから。だから景吾って呼びたいの」
跡部「…………」
ドリンクを飲み終わり、海に戻って行くその時
キラキラと水面が光って、それがまるで恵利華を包んでいるかのように見えた。
跡部「恵利華」
吸い寄せられるかのように後を追う。
跡部「俺は今幸せだぜ」
跡部のこんな顔は初めてで。
恵利華「私も。景吾」
差し出された手を取って海の中へと歩いて行く。
跡部「恵利華に呼ばれる名前は特別に感じるな」
恵利華「男性を呼び捨てで呼ぶなんてお祖母様にはしたないって怒られちゃうかしら」
跡部「俺が幸せなんだからいいだろうが」
恵利華「それなら……いいけど」
跡部「フッ」
優しく微笑む跡部から目を反らし、恵利華は再び海に溶けていく。
跡部「(まるで人魚だな)」
恵利華「あっちまで競争しましょ♪」
跡部「あぁ、いいぜ。負けたら言う事1つ聞いてもらうぜ」
恵利華「あ、ずるいっ!私も」