恵利華「あ……え？」



首を傾げる恵利華に、また男の頬が染まる。

スコーンとテニスボールをヒットさせた奈央。


和恵が、おーっと真似してボールを飛ばすが、そのボールはどこへやら。



真由美「あああ…跡部！？」



真由美が名前を叫ぶと、一瞬男は驚いた顔をした。





02.Flying clover












「跡部ってやっぱ名前も全国区なんだなー」



真由美「向日くん、違うよ！真由美達、テニス部のレギュラーだけ知ってるから…」


和恵「恵利華、家に電話して迎えにきてもらえば？恵利華がいなくなったら大騒動に……」



恵利華「いや…無理じゃないかな？だって携帯ないし…」




「マジかよ！？…て事はお前ら…他校のテニス部か！？偵察なんて激ダサだぜ！」



奈央「亮ち～ん！」



宍戸「げっ…なんだよコイツ」



奈央「もうっ！照れるな照れるな～！」



宍戸「（可愛いんだけど…顔はすっげー可愛いんだけど…）うぜえ」



奈央「えぇ！？」




和恵「なんでラケットしかないの！？役にたたん！」



恵利華「あ、私のラケット……」







跡部「テメーら一体何も『ゴンッ』～っ！！」



恵利華/和恵「…………あ」



跡部「テメー……」



和恵「うち……しらないっ！」



『ダダダダダ……』



恵利華「わぁ…和恵ちゃん……」



跡部「………」



恵利華「ご…ごめんね？」



「「………





　…っ…！！！」」



跡部「…………。」



鳳「跡部さん…？何固まってるんですか？」



跡部「い…いや」



忍足「違う衝撃でも落ちたか？」


奈央「バカな事言っとらんで、早く話を進めんちゃい！」



真由美「（わー…忍足さんだぁあ……）」



奈央「真由美」



真由美「うわぁ！？ごめんなさい」



奈央「説明！！」



真由美「そっち！？」