奈央「みんな食べてるー？」



山吹と六角と不動峰が談笑しているテリトリーにやってきた奈央。



黒羽「（近くで見るとやっぱ凄くオーラあるな）」

伊武「（この人眩しすぎるんだけど）」

東方「（か、可愛いな……）」




佐伯「奈央ちゃん！それがちょうど休憩しててさ。」



千石「君達の話をしてたんだ～」



「「（おいバラすなよ！）」」



奈央「あはは！そうなの？みんな誰推しなの？」




和恵「あれ、止めなくていいの？」


宍戸「いいって。あいつたぶん全員と話さないと帰らないからな」


和恵「だね」




柳沢「お、俺は奈央ちゃんだーね！罵られたいだーね！」



「「（え、最後の何！？）」」



天根「天使に癒されたい」



奈央「へぇー。まぁ真由美は確かに癒し系じゃが、ウチ的に1番癒されるのは和恵！！もう見てるだけでこう全力で構いたくなるね！！」



テーブルを叩きながら、和恵への愛を語る奈央。



赤澤「和恵、ちゃんはもう芸能人としか思えないけどな」


裕太「凄く整ってますもんね」



奈央「そう！ギャップがさ～また萌える！！！あのイタズラな笑顔にウチはいつも振り回されとるんじゃ！」




和恵「今すぐアレを止めてきて！！」



宍戸「お前、顔真っ赤だぜ」




観月「そうなんですか。私はやはり……」

葵「恵利華さんですかね！」




奈央「 恵利華は渡さんけぇ！！」



「「（怖っ！急に怖っ！！）」」



橘「（ 恵利華ちゃんは守られてるのか）」



奈央「（よし、次は四天宝寺と……）」



去っていこうとする奈央の腕を掴んだ亜久津。



亜久津「暇な日、連絡しろ」



奈央「まぁ、夏休み終わったら暇じゃし？了解」



それだけ言うとバッと手を離した。



奈央「（比嘉、立海は和恵が行くじゃろ♪）」




不二「動き出したね。」



手塚「どういう事だ」



不二「ふふっ今まではこうやって、テニスがあったから関わりがあるけれど……引退する今、彼女達と何が残るかな？」



手塚「………」



菊丸「確かに」



不二「肉なんか食べてる場合じゃないよね？」



海堂「あれ、乾さんは？」



越前「向こうに行きました」



桃城「向こうって……」




奈央は和恵を立海に送り出した後、比嘉との談笑を終え氷帝に戻ってきた。



奈央「ウチもシャトー食べる！」



宍戸「おう。」



食べ始めてすぐに乾がやってきた。



奈央「どうした？青学ならこの肉食べてから回……」



乾「先程、亜久津に何を言われたか知らないが」



奈央を見れば大量の肉。

樺地が動いてないのを見る限り、限界がきたのだとデータを酷使する間もなく理解できた。



乾「食べながらでもいい。その方が鮮明に思い出に残るだろう」



柳「（貞治何を……）」



奈央と宍戸が意味を理解しようと懸命に考えているのをよそに、ポケットをあさる乾。





そして




乾「奈央、その肉より俺の事が好きだと思うなら……」



奈央は今食べてる肉、シャトーブリアン(偽)を見つめた。

奈央曰わく、偽物でも美味しいらしい。


宍戸も肉に目をやる。


そして、バンッと大きな音をたてて一枚の紙切れを机に叩きつけた。



奈央「え……これって」



思わず肉を落とす奈央。

宍戸が呆れて溜め息をついた。



乾「そう、婚姻届だ！」



ドーンと効果音が付きそうなくらい威張る乾に、熱い焼き肉とは裏腹に冷めきる一同。



亜久津「テメェ！！何してんだよ！？」



殴りかかろうとした亜久津を止める樺地。

河村も加わり、無事に収まった。



奈央「婚姻届け初めて見たー！へー……」



記入済みの婚姻届けを鳳が取り上げた。



鳳「焼いておきますね！」

日吉「火力足りないしな」



奈央「？？」