74.星空の下で
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真田「よし!」
菊丸「立海60皿突破!勢い止まらず!!」
立海の勢いは止まらず、独走していた。
和恵「うわースッゲー」
向日がドリンクを飲み、飛んでいくのとすれ違いにやってきた肉に、跡部の顔が強張った。
菊丸「次の10皿は―――出たぁーっキングオブ牛肉シャトーブリアンだぁ!」
真由美「シャトーブリアン?恵利華、この肉……」
乾「シャトーブリアン」
真由美「乾くん!?」
乾「牛のフィレ肉の真ん中の部位で、牛1頭からとれる約4kgのフィレの内、約600gしかとれない贅沢の極みだ。一度口にすれば究極の世界に行ける。君達庶民の口には決して入る事の無い代物」
真由美「………」
グサッと音と共に肉を突き刺した真由美。
忍足「天ちゃん……」
忍足が変わりように驚くが、他校に至っては興味津々であった。
そして乾の話はまだ続く
乾「シャトーブリアンとはそもそも19世紀始めのフランスの政治家、フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアンが料理人に命じて作らせた事からこう呼ばれるようになった。最高級のフィレ肉から更に中心部分のみをチョイス。その肉質のきめ細やかさはまさに芸術そのもの」
跡部「ククク!」
乾「!?」
跡部「やっと俺様の口に合う肉が来たかと思ったが俺様の
乾「に偽物!?」
恵利華「ええっ!?」
大好物が偽物とあって恵利華はしょんぼりだ。
跡部「日頃食い慣れた俺様には肉質、脂の入り方を見れば分かんだよ!!さては食った事ねーな乾!」
乾「(理屈じゃあない!)」
真由美「食べた事ないの!?」
話を途切ったくせにと睨みつける真由美に、乾のデータが崩れる音がしそれと同時に乾の中の何かの糸が切れた。
乾「り……理屈じゃあないそう俺は所詮しがないウンチク野郎さイヒヒヒデータによるデータの為のピ~~」
恵利華「食べたかったな……シャトーブリアン」
跡部「そう落ち込むな。また今度……」
乾「(あの唇に)」
恵利華「ん?」
乾「(データが……)」
『ガシッ』
恵利華「きゃあ!?」
真由美「恵利華!」
乾「ギブミーデータ」
恵利華「え?あ、あの……」
どんどん近づいてくる乾の顔。
跡部「………」
『グイッ』
恵利華「あ……」
自分の所に引き寄せ、恵利華を庇うと乾の眼鏡が光った。
乾「跡部……お前でもいいんだぞ?」
標的が変わると、跡部の顔に青筋が
跡部「乾……いい加減にしやがれ」
『ゴンッ』
恵利華「あらま」
床に這い蹲った乾を哀れそうにみる恵利華と、睨みつける跡部。
真由美「大丈夫?乾くん」
忍足「あんま見んとき、天ちゃん」
ガヤガヤと騒がしい店内。
純粋に焼肉バトルを楽しんでいるのはごく僅かだろう。
恵利華「ねぇ真由美、ちょっといいかな?」
真由美「??」