66.前夜
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66.前夜
向日「………」
やっぱり、と言うべきか。
ホントはわかってたんだ。
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「解散!」
決勝戦の相手が決まり、解散と同時にみんなが動き出す。
俺は自然と真由美に視線を向けるけど、すぐに目が合った事はない。
いつもいつもその視線は侑士に向かってるから
向日「(侑士?)」
そんな侑士は、誰とも視線を合わさずに早々に歩き出した。
明日を決勝戦に控えてプレッシャーを感じたのか、いやあの侑士が……なんて考えてる間に侑士が見えなくなっていく。
向日「(ちょい様子でも)」
侑士の歩いた方向に向かおうと一歩踏み出した時、俺の前を足早に歩く真由美に視線を奪われた。
真由美「ゆっ……」
何かを決意したかのように迷わず侑士の後を追う真由美の後ろ姿を見て、俺はやっぱりと思ってしまった。
ホントはずっと前から何となく気づいてたけど、認めたくなかった。
頑張ってたくさん話しかけて……って思ってた。
奈央「がーくとっ!」
向日「な、なんだよ!」
全てを察しているのか、奈央は肩をポンポンと叩くといつものようにニンマリと笑った。
奈央「どーせ邪魔するならあっちを頼む!」
向日「いや、アレは無理だって」
跡部の車に乗り込む恵利華の姿に誰もがそう思うだろ。あの2人マジでどこまでいってんの?
向日「って!邪魔ってなんだよ!」
奈央「あははは!冗談じゃって!」
盛大なため息をついて空を見上げると、夕暮れがすっげー綺麗で……俺はぼんやりと歩き始めた。