64.夜のテニスコート
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榊「ゲームセットウォンバイ 宍戸・鳳ペア」
宍戸「長太郎……」
鳳「し、宍戸さん……俺達……っ」
奈央「ハァ…ハァ…同調できたんだね……!おめでとう!!」
宍戸「奈央…!」
『ガバッ』
奈央「っわぁ!ちょっ……亮っ」
宍戸「サンキューな」
奈央「う、ん……うん!!」
鳳「和恵さん、俺……」
親指をグッと立てる和恵に、鳳の目から涙が溢れた。
鳳「和恵さん」
『ガバッ』
和恵「よーしよしよし」
まるで子犬をあやすような手つきで背中を撫でた。
平古場「わんも氷帝に……」
木手「平古場くん?」
鳳「はっ!す、すみませんつい勢いで」
奈央「あの……ウチ別にこのままでも良いけど……ね」
宍戸「うわぁ!……わりぃ」
奈央「(うわぁって!)」
木手「違う意味で明日帰るのは惜しいですね、平古場クン」
和恵「あ、そのことだけどね」
鳳から離れて比嘉中メンバーの所にやってきた。
和恵「帰るの延期して貰った。なんと、全国の次の日まで!」
甲斐「じゅんにか!?」
和恵「?…おうよ!」
平古場「やったさに!!」
『ガバッ』
和恵「ほわ!?」
遠くから芥川がああー!と叫んでいる。
甲斐「随分大胆だなー、凛」
木手「何をしてくれたのかはわかりませんが、ありがとうございます」
和恵「凛、苦しい……」
平古場「わん、嬉しいんどー!」
和恵「(うちの写真1枚で済んで良かった……)」
夜になり、日吉が恵利華の元を訪ねていた。
日吉「恵利華さん」
恵利華「ヒヨ!どうしたの?」
少しダルそうに体を起こす。
日吉「あの、恵利華さんはどうしてそんなに強いんですか?」
恵利華「……え?」
日吉「唐突でしたね。恵利華さんの強さには理由がある気がしたんで。」
恵利華「うーん……どうしてだと思う?」
日吉「わからないから聞いてるんですよ。」
恵利華「この中で1番早くテニスを始めたって事かなぁ?」
日吉「それだけでは、恵利華さんの強さの説明には及びませんね」
恵利華「相変わらず厳しいなー……。じゃあ部長だから。理由って言うんだったらそれかなー?」
日吉「それだけ……ですか?理由」
恵利華「それだけ……『部長』ってだけで説明つかない?理由にならない?」
日吉「もっとこう、何か……」
恵利華「全国制覇ってさ」
日吉「?」
恵利華「全国制覇…ね、みんなの夢だよね。だから私は、その『みんな』の部長だから、一番強くないといけない。強くあり続けないといけない。」
日吉「なぜ、そこまで背負うんですか?」
恵利華「私が負けることは『チームの負け』になるからだよ。ね、景吾くん」
跡部「んなこともわかってなかったのかよ。」
ドアの音もなく部屋に入ってきた跡部。
日吉「部長……いつから居たんですか?」
跡部「さあな。」
フッと鼻で笑い、腕を組んで壁にもたれる。
恵利華「さっき、どうしてそこまで背負うって言ったでしょう?これからはヒヨが背負っていくんだよ?」
ベッドに座り、足を組ながら真剣な表情に変わる。
日吉「(今までは……部長と恵利華さんが背負って来た氷帝を……俺が一人で……)」