62.合宿スタート





奈央「ひろーい♪ヤッホー！」


和恵「煩い。」


真由美「本当にバカンスに来たみたいだね。今から100倍疲れるのが嘘みたいだよ」


恵利華「荷物置き次第、テニスコートに集合ね！」



榊の別荘に到着した氷帝総勢215名＋4C
これから想像を絶する合宿が、始まろうとしていた。



恵利華「みんな揃ったね」


真由美「うん、点呼OKだよ恵利華。始めて！」


恵利華と真由美も、真剣な表情に変わった。


恵利華「わかった。これより特別強化合宿を始める。」


向日「特別、強化合宿」

奈央「……」

和恵「……」


奈央と和恵の雰囲気も変化した。


恵利華「まず始めに言っておく。この合宿は生半可なものじゃない。覚悟のない人は今すぐ帰って貰っても構わない。」


「「………」」


奈央「というか、覚悟のない人は邪魔だから帰りんちゃい。」


真由美「大丈夫みたいだね。恵利華、予想に反して4面コートあるよ？」


恵利華「うん、まぁ考えるよ。1年生はボール拾いと真由美の手伝いに回って！ボール1つでも危ない所に転がってたら走らすから！！」

「「はいっ！」」


「半端ねぇな」
「あぁ」


和恵「そこ！無駄話するなら出て行って！！」


「「すみません」」


恵利華「準レギュラーは、Dコート1面で3人ずつ入ってエンドレスラリー真由美がいいって言うまで休みなし。ミスした者はコート20周した後、素早くまたラリーに参加。」


「「はいっ！！」」


恵利華「言っておくけど、レギュラーはもっとキツイよ？大丈夫？」


部長の顔になった恵利華の鋭い問いかけに


宍戸「答えるまでもねぇ」

鳳「俺だって」


課題を残した２人は少々焦り気味。


奈央「他のみんなは……」


「「………」」


奈央「（雰囲気が、うん。）大丈夫みたいじゃね。」


聞くまでもない事を感じ取った奈央。


恵利華「レギュラーは景吾くんと侑ちゃんはＡコートで、あとはＢコートに「随分荒療治ですね、恵利華クン」！？」


和恵「凛？あれ、ゆーじろーも！」


平古場「和恵ー！」


奈央「うぇ！？ちょ、なんで比嘉中が！？」


データ外なんだけど！と、奈央


知念「わったーも手伝うさぁ～」


恵利華「手伝う……私は夜にでもって…」


木手「そう言われたんですけどね。バナナのお礼、していませんでしたしね。」


和恵「それは真由美に…って、夜？どういう事！？」


木手「恵利華クンに言われたんですよ。お別れできなくて寂しそうだから、夜にでも遊びに来てくれと」


和恵「う、うちは別に……」


甲斐「和恵！わんも手伝うさ」


和恵「ゆーじろー、彩夏は？」