その様子を楽しそうに見つめる奈央。


宍戸「（なんであんなに奈央の目がｷﾗｷﾗしてるんだ？）」


跡部「（関わるな）」

恵利華「（目を合わせないようにしよう）」

忍足「（巻き込まれたぁないな）」

真由美「（まぁ、不利になるのは本人達だし……）」


我関せず、な4人。


金色「あ！黒髪ビューティフルガール発見！和恵ちゃ～ん」


和恵に向かってウインクをする金色。


和恵「げ」


観客の視線が一気に集まった。


芥川「……和恵ちゃん、膝貸してー？」


和恵「え？わっ、ジロー！？」


一氏「浮気か―っ死なすど」


和恵「……いろいろツッコみたいけどもういいや」


『パァァン』


金色「ウホッ凄いサーブねっ」

『ポンッ』


ロブが上がると桃城が得意のダンクをぶちかます。アフロを目掛けて。

そして金色のカツラが飛んで行った。

............が


奈央「ぎゃはははは！ありえん！ヅラ二段構え！！」

向日「アハハハハハ！しかもチョンマゲかよ！」


金色「笑かしたモン勝ちや。」


恵利華「………」


忍足「（姫さんのこの目……まるで虫でもみてるかのような）」


忍足は体を震わせた。


一氏「アホか――っ！ポイント取られてどないすんねん」


「｢アハハハハハ｣」


一氏「まあええわ……」

金色「掴みは……」

一氏「OK牧場♪」



和恵「全然オッケーちゃうわ！」


人を巻き込みやがって！と和恵。


奈央「あれじゃ！」

真由美「え？」


奈央「ウチが目指すお笑いテニス」


ドーンという効果音を引き連れて、奈央が叫んだ。


和恵「うちパス。」


奈央「えー！拒否権なし！」


和恵「じゃもう、真由美、うちとダブルス組まない？」


奈央「Ｎｏー！ウチとのダイヤモンドペアは！？」


和恵「いやぁ～うちダイヤモンドよりバナナの方が好きだし。」


「「どんだけだよ」」


和恵「と、言う事でうちは真由美と黄金に光るバナナペアを結成する」


真由美「え？お、黄金？」


奈央「ウチまだピンは無理ぃい」


和恵「うっせぇ！」


恵利華「ねぇ、なんで私の名前でてこないのかしら」


忍足「いや、姫さんはダブルスの選択肢論外やろ」


恵利華「そんなに？」


向日「あぁ。諦めろ。」


恵利華「………。」


宍戸「やっぱり悲しそうだな」



桃城「（アイツら……ダンクをネタ見せに利用しやがった！)よっしゃ行く――」

「「千手観音」」


一氏の後ろから手だけを出し、顔を覗かせる金色。


桃城「ぶふっ！」


海堂「何やってんだ桃城っ！惑わされてんじゃねーぞコラ！！」


桃城「だ、だってよ、千手観音だぜ？笑うだろクソッ！」


奈央「ふむふむ……」


和恵「………」


金色「青学にもコレ出来る奴おるらしーで！ほないくでユウくん」

一氏「カモーン小春」


「「（ま、まさか）」」