和恵「あ、凛！試合終わったの？」


「うわっ！！しに美人なイナグーが来ちゃさ！」

「天女！？？凛ってあびてるんばぁよ」


和恵「（イナグー？あんまり意味が……）」


和恵をまじまじ観察する部員に平古場は頭上にビシッとチョップをかました。


平古場「やぁー、久しぶりやっさー」


和恵「うん！久しぶりー！裕次郎は……あれ、元気ない？」


平古場「あー……気にするな」


和恵「（そう言われても明らか元気ないし……）」


跡部「木手、もう試合は終わったのか？」


木手「えぇ。ついさっき、ね。」


奈央「へぇ、勝ったんじゃな。それにしても様子が変じゃな」


木手「不注意で、今さっき六角の監督が病院に。」


平古場「………」


恵利華「不注意……？（向こう側にいる青学の怒ったような目はなんだろう……）」


跡部「………」


「やぁー、ちょっといいか？」


真由美「え、私？だ、大丈夫ですけど……（誰だろう？）」


「わん、田仁志慧言うんばぁ、やぁーの連絡先教えて欲しーさー」


真由美「えっ！れ、連絡先？」


向日「ちょ、俺らのマネージャーに手出すなっての！」


田仁志「わんとデートしてほしいさー」


向日「話を聞け！！教えねーよ！！」


真由美「…………」


忍足「…………」



宍戸「奈央、側離れんなよ」


奈央「う、うん。（なんか様子が変じゃな、あの木陰にいるのって……）和恵」


和恵「！（彩夏、なんで隠れてんの？）」




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和恵「彩夏っ、久しぶり」


辻本「和恵さん！！お久しぶりです！」


和恵と目が合いタタタと駆け寄る彩夏。
こんにちはと一緒に来ていたつぐみも挨拶をした。


和恵「試合観に来たの？裕次郎と何かあった？」


辻本「あ……そうだったんですけど、今日の試合は観ないように言われて……」


その場にいる和恵と真由美は目を見開いた。


真由美「それって何か理由があるのかな？」


辻本「私にはさっぱり……少し気になって、覗いてみたら六角の監督が倒れてて……」


小日向「凄い騒ぎになってたんです」


真由美「そ、そっか。大変だったみたいだね」


宥める真由美とは裏腹に何かを考え込む和恵。


和恵「（まさか何かした……なんて事はないよね？）」


辻本「明日は青学とだから観たいなあ。つぐみとは敵同士になっちゃうけど、それでも……」


小日向「彩夏……」


和恵「………」


真由美「あれ、和恵どこ行くの？」


和恵「ポメラニアンのところ！！」


真由美「ぽ、ポメラニアン？」


よくわからないまま和恵はどこかへ行ってしまった。



「真由美」


真由美「わぁ！？」


真由美は背後から話しかけられてピクリと肩が上がった。