56.鬼と天使
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忍足「あははは、ほんまにおもろいわ」
恵利華と真由美は珍しいものでもみたかのような顔で忍足をみた。
真由美「侑士くんがこんなに笑うなんて……」
恵利華「やっぱり頭でも打ったんじゃない?」
真由美「え!?そうなの!?」
こちらも珍しく真由美が慌てている。
忍足「あー……天ちゃん、大丈夫やから」
真由美「そっか。それならよかった!」
忍足「っ」
ニコッと笑う真由美に目が離せない忍足。
恵利華「あ、大丈夫ならコートに入って」
忍足「俺は姫さんが鬼に見える」
恵利華「鬼…!?」
真由美「テッテニスの鬼って事だと思うよ!」
恵利華「……」
忍足「真由美ちゃんは天使や」
真由美「ゆ、侑士くん……?」
忍足「(真由美ちゃんの事天使って思ってる人は……みんな天ちゃんの事好きなんやろな)」
恵利華「ひーよ!侑ちゃんにテニスの鬼って言われた……」
日吉「あながち間違いじゃないと思います」
恵利華「!」
日吉「跡部部長、恵利華さんがまたコートから出ようとしてます」
跡部「!」
忍足「天ちゃん、やっぱ俺保健室行ってくるわ」
真由美「私ついて行こうか?」
忍足「大丈夫、ちょっと頭整理してくるわ」
真由美「あ……うん?」
和恵「(携帯鳴ってる……)」
奈央「和恵!」
和恵「うわっ!?」
奈央「ウチの話聞いてた!?」
和恵「あー……いい天気だね?」
奈央「……」
和恵「ほらみろ、ウチが太陽だー」
奈央「太陽……」
和恵「(え?当たった?)」
今度は奈央がぼんやりと考え込む。
和恵は今の内にと携帯を手にとった。
和恵「(やっぱりブン太だ。えーっと……)」
奈央「和恵!!」
和恵「ぎゃあ!?何!?」
漫画のように携帯が宙に浮き、急いで取った。
奈央「ウチが太陽のように和恵の全てを包み込むのはどうじゃろか?」
和恵「なにそれ、気持ち悪い」
奈央「え!?シンクロしといてそれはないけぇ」
日吉ー!と奈央は走り出してしまった。和恵は大して気に留めず、再び携帯をみる。
和恵「あ、シンクロの話だったのか!……あれれ?……」
携帯を持つ手に力が入る。
和恵「(携帯動かないんだけど!!!)」
日吉「いつもは宍戸先輩に泣きつきに行くのになんなんですか!?」
奈央「(あれ、確かにそうじゃった。あれー?)」
日吉「それより、相方コートに跪いてますけど大丈夫ですか?」
奈央「え?」