恵利華「あの…」


「な…なんや？（えらい可愛いお嬢さんやな…）」


恵利華「…手、怪我して出場するの？」


「…ん？これは怪我ちゃうんや。それより、ここは関係者以外立ち入り禁止や。」


恵利華「ふふっ…立ち入り禁止なんて酷いなぁ。私、氷帝学園のマネージャーです」


「氷帝の……なんや氷帝はマネージャー連れてきたんかいな。まぁ…ええわ。俺は白石蔵ノ介。…名前は？」


恵利華「恵利華です」


白石「恵利華ちゃんて、呼んでもええか？」


恵利華「えぇ、白石くん。」


「（白石よく普通に話せるよな……）」

「（おい、跡部が凄い形相でこっちに来るぞ）」


跡部「おい、恵利華に何の用だ」


白石「まるで俺がナンパでもしてるかのような言い草やな」


跡部「あーん？違うのか？」


恵利華「違うわ。白石くん怪我で出場するのかと思って…」


跡部「そうか。悪かった」


白石「お、おう」


「恵利華クンじゃあないですか！お久しぶりです！」


恵利華「あ、木手く……」


木手「俺の事は永四郎と「どさくさにまぎれて手を握るんじゃねぇ！」いいじゃないですか跡部クン」


恵利華「あははは……」


跡部くんも大変やねと白石が労いの言葉を話した。


甲斐「ぬーでやーがきちゅーるさ？（何でお前が来てるんだ？）」


恵利華「全国大会のスタートをこの目でみたくって」


木手「今日はそれもありますが、俺と恵利華さんの新たなる……「恵利華」」


恵利華「あ……」


グイッと引き寄せられて見上げたそこには


幸村「恵利華に手出しは無用だよ」


「（立海の幸村だ……）」

「（手術受けてたんじゃねぇの？）」

「（リハビリ中らしいけど……）」

「（どういう関係！？）」


恵利華「幸村くん…」


幸村「跡部、ダメじゃないか。彼女から目を離しちゃ」


恵利華「あ、ありがとう」


ニッコリと恵利華に微笑む。


跡部「幸村」


幸村「それと、赤也が世話になってすまなかった」


跡部「あぁ、世話をしたのはうちのマネージャーだがな。」


真田「幸村、行くぞ」


幸村「うん。あ、そうだ恵利華」


恵利華「？」


幸村「俺、諦めてないから」


じゃあねと爽やかに去って行く。


恵利華「……」


跡部「あいつ……俺様の前で堂々と戦線布告しやがって」


恵利華「あ、白石くん騒がしくてごめんね」


ワイワイガヤガヤとすっかり会場の視線を集めてしまった恵利華達。


白石「お嬢さんも大変なんやな」


千石「あ！恵利華ちゃんじゃない！久しぶりー！」

橘「な、なに！？」


跡部「恵利華、行くぞ」


恵利華「うん」



白石「あの子、シャンプーのいい匂いやったわ。なぁ、小石川」


小石川「お前、マジすげぇよ、あんな子と普通に話せるなんて……」


白石「今更心臓うるさなってきたわ」


小石川「まぁ一目惚れくらいするだろうな、あの容姿じゃ」



「恵利華クーン」

「木手！寄るな！」



こうして抽選会が始まった。