汗を拭いながら恵利華は後ろに立っていた。


鳳「うわぁ！？終わったんですか？」


恵利華「うん。…それより真由美。余計な事は言わなくていいから。」


真由美「う、うん…」


忍足「でも姫さん…汗だくやな。大丈夫か？」


恵利華「大丈夫、ダブルス慣れてないだけだから。ラインに集中して……景吾くんも合わせてくれるし。」


跡部「フッ…ダブルスだしな。」


鳳「この2人ってダブルスって言葉似合いませんよね」


宍戸「わかるぜ」


この2人とも練習試合をしたのだが、コンビネーションというより個々が強くてリターンやサーブでカウントをとっていた。


恵利華「奈央と和恵は？」


真由美「あー……ほ、他の試合偵察に…」


跡部「樺地、他の試合はどうなってんだ？」


樺地「真田ペアも越前ペアも順当に勝ち進んでます」


跡部「ほう」


宍戸「それにしてもどこ行ったんだあの2人」


鳳「騒ぎにならない内に探しましょうか？」


あの美形2人が並んで歩いたら大変だと鳳が言う。


日吉「まぁ大丈夫だろ。和恵さん足速いし」


鳳「それもそうだね。」


奈央さん強いしと思ったのは内緒だ。
そして跡部と恵利華はクールダウンに向かった。
　
　

真田「たるんどるぞ！今の試合、これではあの技を使うことなどできん！！」


「はい、すみません。真田さん。」



奈央「（真田と……誰だろう？あの背の高い女の子は）」


和恵「もしかして彼女とか？」


奈央「まっさか～」


和恵「まさかね～」



「あなたたち……っ」


奈央と和恵をみて息を飲んだ。


「（この人達、なんて綺麗なの……！？）」


奈央「いつの間に背後に……！」


「もしかして……からです」


和恵「赤くなった。」


「な……！？」


奈央「あなたは……立海の生徒？」


原「私は原涼香（ﾊﾗ ﾘｮｳｶ）立海大附属の2年です。あなた達は……」


和恵「うちらは氷帝学園3年の「和恵さーん！」」


タタタと切原がやって来た。
おー！と返事をする和恵。丸井はいなかった。


切原「和恵さん！真由美さんって本当に天使だったんスね！」


切原の言葉に目を見開く和恵。
ジャッカル先輩の言ってた事は本当だったんだと嬉しそうに話した。


原「切原、行くよ」


切原「あ、あぁ！じゃあまた！」




和恵「天使？真由美が？」


奈央「それより和恵、あの技ってなに？」


和恵「ミクスドの事かな？あの子真田のペアの子だしね。」


奈央「原……原……あった！うん、真田のペアの子だ！」


和恵「恵利華に連絡してた方がいいんじゃない……？」


「データがないようだな、奈央」