51.放課後シュークリーム
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練習が終わり、辺りは薄暗くなってきた。
向日「和恵どこ行ったんだ?」
真由美「随分急いで部室に向かったね」
片付けをしながらその様子を見つめていた。
こっそりと後をつけた奈央は不思議そうに和恵をみて首をかしげた。
奈央「和恵ってあんなに携帯触ってたっけ?」
日吉「......肩に肘を乗っけるのやめてくれますか?」
部誌を書く日吉が顔を上げた。
奈央「怪しい......!」
恵利華「何か用事があるんじゃない?」
今日は打ち足りないと未だラケットを離さない恵利華も日吉の部誌を覗き込む。
恵利華「あ、ちゃんと書いてる」
日吉「当たり前ですよ」
奈央「いやいや!前回は下剋上決めてやりますよ!だったじゃん!」
奈央の言葉にあー、やっぱり日吉だったのかと向日は言った。
恵利華「ねぇヒヨ、私に下剋上してみてよ」
日吉「返り討ちにしてやる気満々な顔してますけど」
奈央「恵利華、真由美が図書室に行くといないからって無茶する気じゃな」
恵利華「だって......打ち足りないんだもん」
日吉「いいですけど、貴女の後ろにいる人を説得してからにしてくださいよ」
恵利華「......うーん......」
後ろからあーん!?と聞こえてきて、振り返らずとも誰がいるのかわかった。
跡部「恵利華、帰るぞ」
恵利華「えー......」
樺地「鞄、お持ちします」
恵利華「ラケットは自分で持つね」
跡部「......隙あらばテニスしようとしてやがる」
恵利華の考えはお見通しだ。
奈央「和恵、帰ろ......って居ないし!!」
置いていかれた奈央だった。
和恵「あ、練習終わったの?うちもそう!」
校門を抜け携帯に耳をあてる和恵。
『お疲れ。あー今日も真田にしごかれてたぜぃ、赤也がな』
和恵「え!また?ウケるし!何やらかしたの?」
『いや、真田の文句を言ってる最中に後ろに本人がいたって落ちだよぃ』
和恵「なにそれ!ほんとウケるね赤也は!」
あはははと大きな声で笑うが、ハッとして辺りを見渡した。
恵利華は跡部と車だし、奈央はきっと宍戸と寄り道してるし、真由美は今日図書室寄るって言ってたし......
和恵「(よし、誰も居ない)」
安心して携帯を耳に当てる。
和恵「うちはねー「和恵ちゃーん!」は!?えっ!?」
急いで振り返るとそこには芥川の姿があった。
芥川「和恵ちゃん急いで部室出たから気になってたんだー!電話?」
和恵「あ......後でかけるね!」
芥川「......あれー?大丈夫だったの?」
和恵「まぁ、急ぎの用じゃないし......」
ごめんねと少し申し訳なさそうな芥川に気にしないでと宥めた。
和恵「(いきなり後ろから声かけられた赤也の心境がわかった)」
芥川「和恵ちゃん?」
和恵「いや、なんでも!ってジローどうしたの?」
芥川「和恵ちゃんって甘い物好き?近くにシュークリーム屋が出来たんだー!」
和恵「行く」
芥川「やったC~」