51.放課後シュークリーム
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鳳「和恵さん、相変わらず速いですね」
ランニングしている一同だが、相変わらず1人先に行く和恵に誰も追いつけないでいた。
宍戸「あー......そうだな」
頑張れー!と手を振る奈央も以前は一緒に走ったりしていたのだが、宍戸達が体力をつけた事で追いつけなくなってしまい、最近は率先してマネージャー業をこなすようになっていた。
鳳「宍戸さん......ひとつ聞きたいんですが......」
宍戸「なんだよ?」
鳳「奈央さんと何かありましたか?」
宍戸「なっ!?」
鳳はいつもは平等とも言えない奈央の態度にそれは微笑ましくみていたのだが、今日の2人はどこかよそよそしく感じる。
宍戸「長太郎......デート、とかした事あるか?」
鳳「............。」
鳳は隣にいるダブルスのパートナーが熱でもあるんじゃないかと目を丸くしてみていた。
鳳「あ、デートでしたね。......ありますよ」
宍戸「あるのかよっ!」
鳳「はい、従姉妹が東京に来た時に案内を......」
宍戸「従姉妹、ね......」
鳳「それがどうかしたんですか?」
宍戸「いや、なんでもねぇ」
宍戸は帽子を深く被りスピードを上げた。
鳳「(奈央さんとのデートで何かあったのかな?)」
聞くに聞けない鳳だった。
ラリーの音が響き渡るテニスコートだが、今日はひときわ賑やかだった。
忍足「今日はなんや偵察が多いな。真由美ちゃん気を付けや」
忍足はギャラリーの多さに辺りを見渡した。
その視線はレギュラーだけではなくマネージャーに注がれているのもいつもの事だが、ビデオカメラやシャッターの音が鳴り響く。
真由美「あ、ありがとう。でも大丈夫みたい......」
同時刻、跡部はすでに行動に出ていた。
忍足「さすが跡部やな。でも気を付けてや」
真由美「心配してくれてありがとう」
忍足は念を押すように未だにギャラリーをみていた。
和恵「真由美ー!スポドリー!」
真由美「あ、うん!」
10キロを爽快に走った和恵が戻ってきた。
和恵「あれ?なんか邪魔した?」
真由美「え!そ、そんな事ないよ!」
はい、ドリンクと渡すものの和恵は微妙な目付きで真由美をみる。
和恵「あのさ......、これ、緑茶なんだけど」
真由美「え!」
しかもホットの方だなんて鈍感にも程がある。
和恵「......まぁ、緑茶好きだからいーけどさっ」
監督用だったに違いない。
ズラズラと他の10キロ組が戻ってきた。
芥川「和恵ちゃん、どうしてホット飲んでるのー?」
真由美「うぐっ」
今日もテニスコートは平和だ。