奈央「し……白ご飯たべたいー」


和恵「じゃあうちが頼んで「待ってください！」」


すかさず和恵からメニューを取り上げる鳳。


鳳「俺…ウィンナーより上ロースの方がいいです」


奈央「まだ頼むの！？ウチちょっとトイレ…」


トテトテトテ……


和恵「奈央め…気合いが足りないな！」


宍戸「そういや…王子様ってどういう奴だ？」


和恵「…急に話変わるね。」


鳳「俺も知りたいです！」


和恵「…そ？う～ん…ウチもよく知らないんだけど、同じ学校の先輩みたいで、会ったのはその日だけだって」


鳳「一目会っただけ…？奈央さんは…その先輩の事…好きだったんですか？」


和恵「どうだろ？確かに何かと話には出てくるよね〜。よく一瞬会っただけの人を話題に何年もさぁ〜……」


宍戸「そうか。わりぃな。過去なんて気にする事ねぇよな」


和恵「あんた…奈央の事好きなの…？」


宍戸「バッカ！ちげーよ」


奈央「……何してるの？」


「「わあ！？」」


奈央「なに！？人をオバケみたいに…！」


「お待たせしました～！ハラミ30人前とウィンナー30人前です…」


宍戸「……はぁ！？いつの間に注文したんだよ」


和恵「タッチパネルがあったからどんなもんかと！」


鳳「す…凄い量ですね…」


和恵「……え？」


楽しそうにメニューをみていた和恵がくるりと振り返る。
すかさずメニューを取り上げる宍戸。
その後グッタリした様子で店を後にした。



奈央「じゃあ亮、明日ね♪」


宍戸「お、おう」


鳳「（宍戸さん、頑張って下さい！）」


和恵「あれ…なんで家から跡部が…？」


跡部「なんだ…一緒だったのか」


奈央「え…！もしかして恵利華、最近真由美に料理習ってたから…！」


そのまさかだ。



奈央「恵利華ー！」


恵利華「あ、奈央おかえりなさい」


奈央「エプロン姿可愛すぎるけぇー！」


恵利華はテーブルを吹き、真由美は洗い物をしていた。

気まずそうに向日が話しかける。


奈央「岳人！ちゃんと邪魔してくれた！？」


向日「…………」


思わず目を逸らす向日。
応援していたなんて口が裂けても言えない。
和恵もただいまと帰ってきた。そして恵利華の携帯が鳴る。


恵利華「侑ちゃん…？どういう意味だろう？」


向日「！なんて」


メールをみた向日は慌てて忍足に電話をかけた。


向日「侑士、お前の勘違いだ！恵利華は試合をしてただけで…」


『試合って夜のやろ』


向日「違うっての！！」


恵利華「女になっても友達でいてくれって…」


真由美「恵利華、気にしなくていいから！ほんとうに！」


恵利華「？？？」


『てか岳人、なんでお前はこんな時間にお嬢さんらのマンションにおるねん。羨ましすぎるやろ。俺もいくわ』


向日「成り行きだよ！来んなよ！！」


和恵「へぇ、恵利華も明日幸村と出掛けるんだー」


恵利華「も？？」


奈央「ウチは亮とビリヤードで真由美は忍足と…」


真由美「う、うん…試合を観にっ」


和恵「うちも出掛ける」


奈央「え！？誰と……？」


和恵「誰でもいいでしょ」


奈央「よくないー！！」


恵利華「顔が赤いよ？」


和恵「そんな事ないっ！」


タタタと自室に戻る和恵


奈央「和恵ー！ウチを置いてデートなんてっ」


恵利華と真由美は微笑ましい様子で和恵の部屋を眺めていた。





To be continued...
2016.07.14