芥川「う…凄く良い話だＣ……ﾋｯｸ…」


鳳「し…ししど…さぁん」


宍戸「ち……長太郎…げ…激ダサ…う…」



奈央「ぷっ…亮、顔真っ赤。」


向日「目から…鼻水が…」


和恵「鼻水上昇らないから。」


『ガタッ…』


日吉「どこ行くんですか？跡部部長…」


跡部「恵利華を探しに「待って！」…真由美…」


真由美「…私に行かせて？」


忍足「真由美ちゃん……」


跡部「…行ってこい。」


真由美「うん！」


『タタタタタタ………』


和恵「真由美……」








真由美「（きっと恵利華はあそこに居る）」


今度は

美並部長じゃなくて

私が………！！



真由美「恵利華」


恵利華「真由美…」


やっぱり…屋上に居た。




あの日と同じ……


真由美「ねぇ、恵利華。私がテニスを始めたきっかけ…わかる…？」


恵利華「何で私に聞くの？…解らないわ」


真由美「小学2年生の時にね……」


【屋上】



真由美「ﾋｯｸ…ﾋｯｸ…」


『ガチャ…』


恵利華「…あなた、なにないてるの？」


真由美「………」


恵利華「え…えーっと…」


…………………。


真由美「ﾋｯｸ…ﾋｯｸ…」


恵利華「…（まだ泣いてる…）ねぇ、ちょっとこっちこない？」


真由美「……え？」


恵利華「いいから！これ持って。あ、それ私のたからものなんだから、大切にしてよ！！」


真由美「これ…ﾋｯｸ…」


恵利華「今からボール投げるから、それに当ててみて？いくよっ」


『パーン』


真由美「…あたった…これ何？」


恵利華「テニスって言うの！楽しいでしょ？」



真由美「うん！！」



真由美「それから夕方まで打ってたよね～」


恵利華「覚えてないな～そんな昔の事♪」


真由美「えぇ！？」


恵利華「そう言えばなんであの時…泣いてたの？」


真由美「…覚えてるんじゃん。」


恵利華「ふふっ……戻ろっか？」


真由美「え！？ちょっとっ……もうっ」



私は確かに美並部長に憧れてた
いつも恵利華を支えてる…

頼られてる…

次に泣いた時は、私が支えてるとその時に決めたけど、私の前で泣いた事がない。

いつか頼ってくれるかな？

その時に……言うから

胸を張って

真っ直ぐ恵利華をみて…

私の夢を……




真由美「今はまだ言えない。」


恵利華「…？ふーん。そんなに恥ずかしい理由で泣いてたの？」


真由美「え！？」


恵利華「他に…なんか話してたっけ？」


真由美「……なんでもないよ♪」


私が美並部長を越えたときに言うから。



恵利華のトレーナーになりたいって。





向日「なぁ、その手紙っていつ書いてたんだろーな」


奈央「前日…かな？みんな大好きって文字が…滲んでる。当日美並部長は泣いてなかったけん。」


和恵「じゃあ…美並部長は自分が死ぬのをわかってたって事？」


忍足「親父に…聞いたことがあるんやけど……」


「「……？」」