奈央「やったぁ！！全国優勝」


真由美「うん…うんっ」


和恵「泣いてる真由美～♪」


真由美「なんとでも言って！嬉しいもんっ！」


美並「来年も…頼んだよっ！恵利華、これ私のお古で悪いけどラケット使って？」


恵利華「…え？ぶ…部長？」


美並「私はもう…テニスはできないから…」


恵利華「………っ」


真由美「美並…ぶちょ…」


美並「みんな、ありがとう…じゃあ…行ってくるから…お願いね。」


奈央「（なんて言葉をかけていいか…っ）」


和恵「うち、信じて待ってるから…！！！」




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芥川「凄いＣ～！圧倒的だったんだねー」


向日「で、まだ続きあるんだろ？美並部長って人はどうなったんだよ？」


恵利華「わ、私お手洗いに行ってくるねっ」


忍足「姫さん…？」


『タタタタタタ………』


奈央「（恵利華…）えっと…その後、表彰式が終わってすぐに病院に行ったんだ……」




【病院】



恵利華「おば様！美並ちゃんは…」


「今…手術室に…」


奈央「間に合わなかった…」


和恵「表彰式すっぽかしたら良かった…」


真由美「部長……」









4時間後……………


『ガチャ…』




「先生！！うちの美並は……！？」











恵利華「……先生？」


和恵「どうなの！？」


奈央「はっきり言いなよ！！」


真由美「奈央…。先生、聞かせてください」











「―――――――」










「「〜っ！！？！？」」









翌日…………。


長い長い……

夜が明けた。








「今日は…来てくれてありがとうね…。きっと美並も喜んでいるわ。」




恵利華「いえ。」


真由美「ﾋｯｸ…ﾋｯｸ……ふぇ…っ」


奈央「真由美…泣くな……うぅ…」



「これ、美並の机に入ってたの。みんなとの写真と……手紙。読んであげて？」



和恵「うちが…読む」



みんなへ。
全国優勝おめでとう。
私は一緒にその場に居ることは出来ないけど、優勝とみんなと出会えた事は、私の生涯においてこれ以上ない幸せでした。


奈央ちゃんへ。
あなたは太陽のように明るいけど、太陽は時々雲によって覆われます。その時は風に頼りなさい。1人で抱えこんではいけませんよ？


和恵ちゃんへ。
あなたはみんなに新しい風をもたらす風雲児。あなたが居るから雲を払うことが出来る。みんなは風小僧のように悪戯しているように思うけど、あなたはそれでも風を吹き続けて。いろんな物が払われていくかもしれないけれど、きっと大切な物は残るから。


真由美ちゃんへ。
あなたはいつも私の後を追い掛けてたわね。憧れてくれてるのよく解ってた。凄く嬉しかった。いつもみんなの事考える気持ちは、私も尊敬してたわ。真由美ちゃん、憧れるだけじゃなく、私を…追い抜いてみて？きっとその先に私にも見えない何かがあるから…。


恵利華へ。
あなたとは、あなたが産まれたときから一緒に居たわね。私にとっては、妹が出来たみたいで凄く楽しかった。
姉として1つ悔いが残る事は、恵利華が世界で1番になるのが見れなかったこと。でも、たくさんの良い仲間が居て、私は何も心配することがありません。

生まれ変わったら、テニスで世界一になりたいな。…なんてね♪


最後に。
私は月からみんなの活躍をみています。

真由美ちゃん、みんな、妹を頼みます。
恵利華、みんなをしっかり全国に連れて行くように。
最後の部長命令です。


今まで本当にありがとう。
幸せでした。

みんな…大好きよ。

　　　　　　　美並。