42.白葉学園白書
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その頃恵利華はテラスに座って空を眺めていた。
恵利華「…………」
美並「辛いのはもしかすると和樹さんの方かも」
真由美「え!?」
美並「恵利華はまだ14歳でしょ?16歳にならないと結婚できないし…」
真由美「結婚!?」
真由美は思わず跳び跳ねた。
美並「今の恵利華とどうこうなってしまったらおばあ様が許すわけないわ。わざと離れたのかも…」
真由美「わざと…?離れなくったってよかったんじゃ…?待てばいいのに」
美並「和樹さんは感情が分かりにくい方だけど、待てなかったのかもしれないわね」
真由美「?」
美並「どうこうなりそうだったのかも」
真由美「なっ…!」
美並「(もし私の考えが当たってれば、恵利華が16歳になる前には帰ってきそうだけど……。その時までに放っておけない人が何人いると思ってるのかしら。まさかそれだけの自信が……)真由美ちゃん」
真由美「はい!」
未だに顔を真っ赤にする真由美に美並はふふふと笑ってしまった。
美並「恵利華は私じゃなくって真由美ちゃんが必要なの。きっとその内弱さを見せるわよ」
真由美「美並部長…。」
美並「だから恵利華の事宜しくね」
真由美「はい!でも執事に恋をする恵利華の気持ち…わかるなぁ」
この学園は共学でありながら男女が仕切られている。
決めたのは理事長でもあり、この学園を創った恵利華の祖母。
真由美「男の人をあまり見かけないのでついつい漫画や研修医さんをみてしまいます。私も素敵な恋がしたい」
そしてこちらは中庭。
黒服の執事から紅茶を受けとるとゆっくりと本を開く和恵。
「和恵さんよ!」
「本を読んでらっしゃるわ」
「絵になる~!」
「話しかけたいんだけど緊張して話せないわ」
「プラビとアドレス交換したのかしら」
和恵「(ブラビのアドレスは携帯に入ってるけど、メンドクサイし。テレビはにーちゃんに拉致られただけだし…)」
会話が全て筒抜けで和恵は耳を傾けるも、いつもの事だと特に話しかける事もない。
「ミス姫学になられてからますます美しさに磨きがかかったわね~」
和恵「(てっきり恵利華が出るんだと思ったけど、急にイギリスに行って代わりに出ただけだし…)」
真由美「あ、和恵いたー」
和恵「どしたの?」
「あの子、和恵さんに話しかけてるわ…!」
「真由美さんよ!あの医学会のトップの!!」
「えっ…!?」
真由美「明日のオーダー聞いた?」
和恵「あ、うん。奈央にねー。」
真由美「美並部長…明日……手術受けるのかな…」
下を向いて考え込む真由美をみて和恵は大丈夫だと言った。
和恵「テニスが守ってくれるって!美並部長も恵利華も」
真由美「……あ…」
和恵「もちろん真由美もね。」
それだけ言うと和恵はヒラヒラと手をふりどこかに向かって歩きだす。
真由美「明日、遅刻はダメだからねー!」
和恵「しないってば!」