34.合同合宿10~さよなら豪華客船
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―海岸
恵利華「…………。」
珍しくぼんやりと海を眺めている恵利華。
跡部「…………。」
横にそっと跡部が腰を落とした。
恵利華「好きな人が……いたの」
真由美「恵利華…!」
忍足「………。」
跡部「……和樹さん…か」
恵利華「毎日その人の事を考えて、何も手につかなくて……あぁ私、恋をしているんだって思ってた。」
跡部「…………。」
恵利華「でも……疑似恋愛って言われた時に、何も見えなくなった…。ラケットすら握れなくなった。」
忍足「天ちゃん、知ってたか?」
真由美「理由までは……。でも、中学1年生の時、1ヵ月程部活に来ない時期があって……」
跡部「疑似恋愛…?」
恵利華「…………。」
恵利華「い、今……なんて…?」
「お嬢様は、私からお嬢様への信頼や忠誠を恋とカン違いしているだけなのです」
恵利華「カン違い…?和樹さんも今までそう思ってたの……?」
「……はい。お嬢様への気持ちは……疑似恋愛です」
恵利華「疑似……恋愛…。私、ずっと……」
恋だと……思っていたのに
忍足「それでどこまでが恋か、見極めつかんくなったんやな…」
真由美「………。(知らなかったよ……恵利華…)」
忍足「せやけど、執事と恋なんて姫さんはさすがやな」
真由美「和樹さん、素敵だったから……」
忍足「え…?」
恵利華「騙されたっていうわけじゃないけど、恋じゃないんだって思った瞬間、すっごく恥ずかしかったわ。」
辻本「それでも……頑張って下さい!」
跡部/恵利華「!」
辻本「2人は……私の憧れなんです。だから……!」
跡部「お前……」
恵利華「彩夏ちゃん」
辻本「はいっ!」
恵利華「私の夢はね、テニスで世界一になる事なの」
辻本「素敵な夢ですね」
恵利華「ありがとう。私って1つの事に集中すると、それしか見えなくなるの。だから……」
跡部「言っておくが、俺様に待ったをかけるなんて恵利華くらいだ」
辻本「そ、そうですよね。でも跡部さんは仕方ないですよね!たった一人の女性にしか興味がないんですから」
跡部「辻本…」
恵利華「景吾くん……」
辻本「あ、私お邪魔みたいなんで行きますね!達つ用意まとめなきゃ!」
『タタタタタタ……』
恵利華「…………。」
跡部「………はぁ」
恵利華「景吾くん、世界で一番に……ううん、夢が叶ったら……私…」
跡部「待っててやる」
恵利華「えっ?」
真由美「跡部……」
忍足「跡部と釣り合いがとれる女の子なんて、何年待っても姫さんだけやな」
真由美「うん、恵利華と釣り合いがとれるのも跡部だけだと思う…」
和恵「早くくっつけばいーのに!」
真由美「和恵!?」
和恵「よっ!うちも心配だったから……一応」
真由美「和恵も素直になればいいのに」
和恵「うっせ!!」
跡部「……何してやがる」
和恵「ぎゃ!?あ、あれ…?話は……?」
恵利華「もう終わったけど?」
真由美/和恵「「えぇっ!?」」
恵利華「どうしたの?」
和恵「ちょ、肝心な所きーてないんだけどっ!!」
真由美「ゆ、侑士くん~!」
忍足「えらい楽しませてもろたわ」
真由美「ず、ズルい!!」
和恵「ちょっ!どーなったの!?」
跡部「アーン?この俺様が易々と話すと思ってんのか?」
和恵「うっ…」
恵利華「さぁ!見送りして練習練習!」
忍足「世界一になるためにな」
恵利華「えぇ!……あれ?奈央は?」
真由美「さぁ?」