31.合同合宿7~長い夜
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―ロッジ
跡部「……そうか。アイツら、そんな事言って言ってやがったのか」
恵利華「変に勘繰ってるみたいね。あまり刺激しない方がいいかも…」
樺地「………。」
跡部「このままの状態じゃ、アイツら何をしでかすかわからねぇしな。主導権を握らねぇと、アイツらに振り回されっぱなしになる」
恵利華「景吾くんって、他の人に主導権取られるのが気に食わないのね」
跡部「はっきり言うな、恵利華は。樺地、目が笑ってるぞ」
樺地「ウス。……では自分は……比嘉中の動向を探ってきます」
跡部「……あぁ、頼んだ」
『タタタタタタ……』
跡部「恵利華、悪いが明日、比嘉中の事を気にかけてみてくれ。俺は体調不良の芝居を続ける。」
恵利華「ええ、わかったわ。……けど、まだ汗がひかないね。私…タオル取ってくる」
『タタタタタタ………』
跡部「………。」
―外
幸村「恵利華!跡部の様子はどう?」
恵利華「あ……だいぶ良くなったみたい。幸村くん、さっきは話の途中でごめんなさい…」
幸村「いいんだ。俺の話は…そうだな……、近い内に1つお願い事をすると思うけど、いいかな?」
恵利華「わかった。ごめんね、おやすみなさい」
―食堂
真由美「………。」
ボケーっと手を見つめる真由美
真由美「(手を繋いだはずなのに……せつない)」
日吉「……何してるんですか?」
真由美「あれ?練習?」
日吉「下剋上する相手が2人に増えたので。」
真由美「下剋上かぁ~……」
日吉「?(様子が変だな…)」
他人に興味を持たない日吉も、真由美の様子がいつもと違う事はわかったようだ
真由美「ねぇ、ピヨ、真由美……天使ってなんなのかな?」
日吉は目を見開いて真由美をみた。
日吉「……少なくとも人じゃないとは思います」
冷静に日吉が答える。
真由美「今までは、みんなの役にたちたいとか喜んでほしいって思う気持ちがあったけど……今は自分の事ばっかり考えてる」
日吉「…………。」
真由美「でも好きなんだから……仕方ないよね」
日吉「(なんだ……忍足さんの事か)」
日吉にも真由美の気持ちはバレバレだ
真由美「………。」
またボケーっと手を見つめる
日吉「はぁ…。別にいいんじゃないですか?天使だって幸せになりたいでしょうし」
真由美「え……?でも、こんな状況だし…」
日吉「それに自分が幸せだから、人を幸せにできるんじゃないですか?」
真由美「!」
『ガタッ』と立ち上がる真由美
日吉「?」
真由美「何だかテニスがしたくなってきた…!」
日吉「え……もう真っ暗ですよ?」
真由美「関係ないよ!好きだもんっ」
タタタタ…と元気よく走り出した。
日吉「後で怒られても知りませんよ?」
真由美「いいのっ!ほら!ザ、ベストオブマッチ、サービスプレイピヨ」
日吉「………」
『パァン』
真由美「きゃあ!?」
日吉「フン」
こうして真夜中のテニスが始まった。