31.合同合宿7~長い夜
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―管理部屋
和恵「………。」
ボケーと空をみる和恵
ガチャッとドアが開く音がした
丸井「面会謝絶がとけた」
笑って部屋に入る丸井
そして自然に和恵の横に座った。
和恵「マンゴスチン、美味しかったね」
丸井「あぁ、今までで一番だったぜ!」
和恵「大袈裟」
また2人で窓から空をみる。
先に視線を落としたのは丸井
丸井「1つ聞いていいか.?」
和恵「え?」
丸井「マンゴスチン……和恵、俺と食べたかったって言った……よな?」
和恵「……え…」
丸井「あんな無茶して木に登って……違ったのかよ」
丸井の少し悲しそうな表情に焦る和恵
和恵「な、なんというか……う、うちね…」
和恵の目が泳いだ。
丸井「わりぃ。やっぱ今のナシ!俺、苦手なんだよな、こういう話」
今度は丸井の目が泳ぐ。
そして和恵が笑った
和恵「うちも」
なんだ和恵もかよとつられて丸井が笑った。
丸井「それに、和恵は仁王の事もあったし……ごめん」
和恵「………。」
奈央の「仁王?何して……」
仁王「!お前さん……」
和恵「!」
『ガチャ』
丸井「げっ…」
奈央「和恵……と丸井…」
丸井「じゃあ和恵、ゆっくり寝てろよ!じゃあなっ」
『タタタタタタ……』
和恵「………」
奈央「………。」
忍足「天ちゃん、あまり奥に行くと危ないで」
森にやってきた2人。
真由美の足が止まり、いつになく真剣な眼差しで忍足の顔をみる。
真由美「侑士くん、恵利華の事が好き……なんでしょ?」
忍足「…………。」
目を反らす忍足
真由美は、あーあ、言っちゃったとその場に座りこんだ。
忍足「……せやな、天ちゃんには隠し事はなしにしよか」
忍足もストンと岩の上に座った
忍足「一目惚れやったんちゃうかな」
真由美「…………。」
それから忍足はゆっくり口を開いた。
いつの間にか目で追うようになって
仲良くなって、話すようになって
忍足「好き、というより憧れみたいなもんやったと思う。毅然とした……凛とした振る舞いにも惹かれとったんちゃうかな…」
真由美「わ……かるよ」
侑士くんが恵利華に惹かれてたのは気付いてた。
真由美「(気付かない振りをしてた)」
俯く真由美
そして体を丸めた
真由美「(…っ……涙が………っ)」
そっと真由美の頬を伝う涙
対照的に腕の力は強まった。
忍足「守りたいと思った時もあった。でもな……」
真由美「(…っ…、我慢できないよ……)」
忍足「『私は貴方に守ってもらう必要なんてない』ずっとそう言われてる気がして、俺はこれ以上、近づかれへんかったわ」
真由美「(侑士くん……)」
姫さんのテニスを思う気持ちにも勝てんと思っとったしな。と少しおどけた声で付け足した。
忍足「真由美ちゃんの事は始めは妹みたいやと思とった」
真由美「………。」
忍足「せやけど、あのミクスドの試合で変わった。今まで自分だけしか信じられへんかった俺が……変わるかもと思った。」
真っ暗でお互いに表情が見えないせいか、真由美は忍足の表情が気になり、顔を上げた。
忍足「真由美ちゃんはホンマに天使なんやと思うわ」
真由美「ゆ、侑士くん……」
忍足「……しばらく慰めてくれるか?手繋ぐだけでええんや」
真由美「………。」
そっと手を出す真由美
忍足「ありがとうな、天ちゃん」