24.間違いない
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奈央「花火っていいよな~!」
向日「…奈央さ、今日……いや、何でもない」
会っちまった。
俺が奈央と会ってる所を見られたくない奴に…
奈央「花火っていいよな~!」
向日「さっきからそればっかだな。確かに綺麗だけど…」
奈央「形や姿だけに惑わされたらダメじゃけぇ!」
奈央はたまに奇想天外な事を言う。
ジローの時だって……結構感動とかしたしな。
奈央が言うとホントにできそうに思えるから不思議だよな。
向日「中身とか?職人が腕によりをかけてんだもんな!そりゃ綺麗…」
奈央「ビシッと決める時は決める。たとえ一瞬の輝きでも心に残る……ウチはそんな人になりたい」
今サラッと奈央が言った言葉
その言葉が俺は凄いと思う。
人を引き付けると言うか……
言葉では表せない何か。
それをきっと奈央は持ってる。
向日「……今日、亮と来なくて良かったのかよ」
やっと出た、さっき聞こうとした言葉。
奈央「え?り、亮…?」
向日「仲良いじゃん、2人」
奈央「仲良い…けど……照れるけぇ!そんなっ」
向日「まぁ亮もデートしてたみたいだしな!」
奈央「だ、誰と?」
向日「…ほら!花火」
奈央「へぇ~…ウチに隠れてデートか…」
向日「………。」
奈央「角に置けんけぇ、亮は!」
向日「(ホントにいいのか…?)」
太陽が影に隠れたらわからねぇって…
和恵「花火綺麗~……」
仁王「口が開いちょる」
和恵「わわわ!………」
仁王「……和恵」
和恵「うぇ!?な、なに?」
仁王「いや…」
ずっとこの調子じゃから、俺らは恋人とは随分かけ離れていて、手も繋ぐ所か後退してるぜよ
和恵「……仁王」
仁王「………」
こんな事はあまり考えたくなかったんやが…
和恵「あの……」
仁王「緊張するか?恋人として横にいるのは」
言葉にするつもりはなかったんじゃ。
俺がどうにか…なんて思っとったわけじゃし
和恵「…っ、それは……そうだけど……うちは……」
この言葉を出せば……
一緒に居れる事は願えんかもしれないしの…
でも、どうしても確かめてしまうんじゃ。
仁王「“友達”の方が楽じゃろ?」
もう一度…太陽にも負けない和恵のイタズラな笑顔が見たいんじゃ
その為なら、名前だけの恋人なんて捨てられる。
俺が重いのはこの沈黙
和恵「わ、わかんない……けど…」
その為なら……
仁王「俺はもう和恵の彼氏じゃない。仁王雅治じゃ」
和恵「……!」
仁王「俺の前で無理に笑うんじゃなか」
恐らく俺は後で後悔する事になるんじゃろな…
友達と恋人の違いに
和恵「でもうち……(浴衣なんて着なかった。…仁王じゃ…ないと)」
仁王「…和恵、ありがとな」
和恵「う…うち……わかんないけど……ごめん」
ありがとな、和恵。