17.帰ってきたお嬢様【後編】
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真由美「………。」
ダブルスなんて、部長がいなくなってから、誰とも組む気なんてなかった。……けど
忍足くんに一緒にやろうって言われて嬉しかった……のに
また、いなくなるのかな……
一人に……なるのかな……?
丸井「真由美?暗い顔してどうしたんだよぃ。」
真由美「あ…あれな、なんでもないの」
丸井「何でもないって顔じゃねぇだろぃ?悩みなら聞いてやるって」
同じダブルスをしてる丸井くんになら、わかるかな…?
真由美「私って、ダブルス向いてないのかな?」
ペアの人との信頼関係を築くことも出来ないダブルスプレイヤーなんて……
丸井「わかんねーな。だいたい、真由美が誰とダブルス組んでるかもわかんないしよ…」
真由美「そ…そうだよね」
確かに何も話してないもの…。
そういえば、最近、忍足くんと会話すらしてなかった。
丸井「もっと話せよ、ペアのヤツと!ずっと一緒に居れば、相手の事もわかると思うぜ」
忍足くんの事……?
真由美「わかるかな?私に……」
丸井「真由美次第だって!」
真由美「私次第……。真由美、もう少し待ってみる!」
丸井「おう!頑張れよ!」
真由美「ありがとう!」
『タタタタタタ……』
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跡部「…どっかに行ってやがったか」
恵利華「………。」
跡部「……恵利華」
恵利華「……あ、戻ろうか」
跡部「待て、お前は……っ。何でもねぇ」
恵利華「景吾くん…?」
和恵「(忍足…ほんとあいつどこにっ…)」
バタバタと会場を探し回る和恵。
いつものマイペースな彼女とは違い、焦りも感じさせる。
奈央「和恵、もうすぐ試合じゃろ?そろそろ行かんと…」
和恵「あー…うん」
奈央「…忍足や真由美の事は任せときんちゃい!恵利華ももう戻ってくると思うし!」
和恵「そだね。…じゃあ仁王のとこに行ってくる!」
奈央「おう!」
コツンと拳と拳を合わせると、2人真逆の方向へと走って行った。
奈央「あと2分で……くそっ」
『タタタタタタ…』
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人混み離れた会場で、2つの影が向かい合う。
「どーしてそんなに平然な顔してられるの…?今まで、あなた達の仲間が苦しんできたのに……和恵!」
「あんた…」
「あら?薄々気付いてたんでしょ?もう、何も隠すものなんてないわ。私は全部失ったのよ。」
「(イカれてる…)どうしてみんなを傷つけるようなマネを…」
「理由?簡単よ!あなた達程度の身分でみんなにちやほやされるのが許せないのよ!氷帝の姫?氷帝の天使?氷帝の太陽?氷帝の小悪魔?……笑わせないで!!」
2人の影がだんだんと近付く。
「目障りなのよ、あなた達4人。特にあなた榊先生にまで…許せない!!」
「榊…?」
「あなたにも、私と同じ絶望を味わわせてあげるわ!」
キラリと銀色の何かが光った。
そして………
「はぁぁあ!!」
「!?」
『グサッ』
和恵「あ……え………つばき…ちゃん?」
綾小路「……え!?……和恵…!?」
「……………。」