17.帰ってきたお嬢様【後編】
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17.帰ってきたお嬢様【後編】
和恵「忍足、何かあるね」
冷蔵庫から飲み物を取り出し、入れる和恵
奈央「どうやらただの女の子に優しいってだけじゃなさそうじゃな」
食後の青汁を作り飲む奈央
恵利華と真由美は部屋にいる様子だ。
和恵「綾小路椿……データは?」
奈央「綾小路椿、生まれはイギリス。誕生日は7月24日、血液型A型。中1の夏にイギリスへ戻り、今年帰国。小学時は大阪の学習院で過ごしていたそうじゃが…殆ど学校に行っとらんかったみたいじゃ」
和恵「学習院ね~。忍足との繋がりは?」
奈央「それが……無いんじゃ」
和恵「は!?あいつ幼なじみって……」
奈央「ウチが引っ掛かってるのは3点。1つは今言ったように忍足との接点がまるでない。2、昨年のベストカップルに選ばれたのは、学園にいないはずの綾小路じゃった。3つ……家族構成」
和恵「家族構成…?」
奈央「家族構成は、祖父母と椿の3人じゃ」
和恵「大企業の“孫”ってわけ。さぞかし甘やかされて育ったんだろーね~」
恵利華「ごほんごほん」
和恵「っうげ!?え……恵利華ιあ、いや、別に恵利華が甘やかされて育ったってわけじゃ…(恵利華も“孫”だったぁー!)」
恵利華「それ、私の飲み物だよ、和恵ちゃん」
和恵「ご、ごめん…」
恵利華「いいけど…」
和恵「(き…機嫌悪い…)あ、あのさ恵利華、もうすぐ22時だよ?」
恵利華「うん、おやすみ…」
『スタスタスタ……』
和恵「…ふぅ」
奈央「綾小路が黒だった場合、次に狙われるのは恵利華じゃけぇ」
和恵「…やっぱ、目つけてたんだ。椿ちゃんの事。……なんで?」
奈央「ベストカップル。黙ってるわけないじゃろ。それともわざとか……」
和恵「ま、様子見といこうや。そろそろ動くでしょ」
奈央「じゃな」
真由美「この時は…楽しかったな」
携帯電話の待ち受け画面をみている真由美。
そこにはディズニィランドで撮った真由美、恵利華、跡部、忍足の写真が写っていた。
ちなみに恵利華の待ち受け画面も同じである。
その画面が急に明るくなった。
画面には丸井ブン太の文字
真由美「で…電話!?……はい!もしもし?」
『こんな時間に悪ぃな。和恵から聞いて……最近元気ないんだって?どうしたんだよ』
真由美「え…和恵が?べ…別に何でもないよ」
『何でもなくはないだろぃ。いつもこの時間は携帯オフにしてるくせに、今日はすぐ取るんだもんなぁ』
真由美「う…、た…たまたま…!」
『ま、話してくれないんだったら、仁王みたいに遊びに行ってもいいんだけどよ』
真由美「えぇ!?そ…それは…」
『忍足の幼なじみに何かされたか…?』
真由美「な、何もされてないよ!……あ、あれ?椿ちゃんの事知って…」
『昨日和恵から聞いたからなぁ。何もされてないんだったら、なんでそんなに落ち込んでるんだよぃ』
真由美「な…何でって………あれ?何でだろ」
『ぷっ…アハハハ!何だよぃそれ!ま、何かあったらまた言えよな!』
真由美「ありがとう」
……あれ?私、何で落ち込んでたんだっけ…?
忍足くんに幼なじみが居たから?
ダブルスの練習が出来ないから?
真由美「違う…」
忍足くんの椿ちゃんをみる目が
誰より優しかったから…
だから私は、間に入っていけないのが
悔しい……のかな?
今までは、姫さんって呼ばれる恵利華を羨ましく思う事はあったけど……
こんなの初めてだ