「あ、綾小路様だ！帰ってらしたんですね！」


「相変わらずお美し………い？」



「……でも4人が来てから…」


「うん、少し霞んだように…見えるな」





綾小路「こんにちは。初めまして。綾小路椿（あやのこうじつばき）と申します」



4人の前に現れた綾小路



恵利華「こんにちは。私は恵利華です」



食後の紅茶を飲む恵利華



真由美「？あ、真由美です」



未だ昼ごはんを食べている真由美



奈央「…何か用？」



口に飴をくわえながら、携帯をいじっている奈央



和恵「……。(…誰？)」



デザートを目の前に不思議そうに見ている和恵



自己紹介をした4人だが、あまり関心のない様子



綾小路「貴女が……和恵さん？」



和恵「そうだけど」



パクリとデザートを口にした



綾小路「あの、榊先生とはどういうご関係？」



綾小路の質問に、目を丸くする和恵



和恵「質問の意味がわからんのだけど」



無視してデザートを食べ続ける和恵



芥川「あー！和恵ちゃん！俺、それ食べようとしたら今日売り切れてて！」



綾小路の顔がひきつると同時に、タタタと慈郎が駆け寄った。

デザートがないのはきっと和恵が注文をしたからだろう



和恵「え？そりゃ残念だ『パクッ』！？あ！こら、ジロー！！」



和恵のデザートがなくなった。



忍足「あれ……お嬢さん…」



綾小路「こんにちは、侑くん」



「「「（侑くん！？）」」」



真由美「おおお忍足くん、その子とはどういう……」



今まで興味がなかった存在も“侑くん”発言で、4人は振り返った。



忍足「あぁ、椿ちゃんは幼なじみやねん」



真由美「幼なじみ……」



向日「ちなみに大企業の社長令嬢だぜ！」



和恵「ふーん」



興味なさそうな和恵



恵利華「……どこの企業？(見たことないなぁ…)」



恵利華が首を傾げた。
　


宍戸「確か、頭が痛くなるような会社だったっけな？」



綾小路「ええ」



テニス部員と仲良さそうに話す綾小路。

そして目を4人に向けた。



綾小路「あ、貴女達にお願いがあるんです」



奈央「お願い？」



綾小路「私を、貴女達のグループに入れて頂けませんか？」



真由美/和恵「｢はぁ！？｣」



恵利華「……？」



ガタンと言う音と共に立ち上がった和恵。

真由美は箸からご飯が落ちた。



奈央「……理由は？」



綾小路「あ、あの…私別に怪しい者ではなくて！私、貴女達に憧れてたんです」



和恵「いや、そんな事言われても…」



綾小路「あ、別に変な意味じゃないんですよっ……よかったらお友達になっていただけますか？」



恵利華「お友達…？」



綾小路「ええ。少し貴女達とお話するだけで嬉しいんです」



和恵「お話……するくらいならいーんじゃね？」



恵利華「うん、いいよ？」



綾小路「本当ですか！？嬉しい！ではこれからよろしくお願いしますね！」



『タタタタタ……』



綾小路は嬉しそうに去って行った。



奈央「何じゃったんじゃ」



真由美「さ…さぁ」



向日「あいつ…あんなキャラだったか？」



忍足「………。」