奈央「あれ？真由美がいないけぇ」



試合中、奈央が気付いた。

和恵もふと目で真由美を探す



和恵「練習にでも行ったんじゃね？それより、1ゲームとられたらっけ？オーストラリア」



奈央「オーストラリアンフォーメーション！じゃあ…行くけぇ」



和恵「いつでも。」



奈央と和恵の目付きが真剣なものに変わる。



『パァァン』

『パァァン』



向日「もっと…とんでみそ？」



和恵「とばねぇし！久々金魚すくいッ！！」



向日「ムーンサルト」



和恵「まだまだ！雪転がしッ！！」





奈央「暇だな～…」


『パァァン』


忍足「確かになぁ…」



どうやら前衛対決になっている模様



和恵「あ、取りこぼした。」


『タタタタタ…』


奈央「おいっ！」


『パァァン』




和恵「あ、助かった」



奈央の見事なダッシュで取りこぼしを免れた和恵。



忍足「左右強いんやね、奈央ちゃん」



『パァァン』



奈央「まあね！」



『パァァン』



後衛同士の打ち合いが始まった。
　

『パァァン』


『パァァン』



「ゲームセットウォンバイ真田6-3」



立海大附属のテニスコートでは、真田が高校生相手に勝利を収めた。



真田「現役の我々が負ける訳ないでしょう。我々立海の3連覇に死角はない！」



恵利華「ふふっ、真田くんらしい言動ね！」



真田「っ！恵利華…何故ここに…」



恵利華「こんにちは。抽選会に着いてきたの。みんな調子はどうかな？」



真田「問題ない。我々は「キャー！すっっごく可愛い」…む？」



「芝、よさないか……」



芝居「だって井上先輩！この子、お人形さんみたーい。ね、ねっ、名前は……」



真田「恵利華、場所を変えよう」



恵利華「ご…ごめんね」



『スタスタスタ……』



芝居「あ～ッ！行っちゃった」



井上「…あの子、どこかでみたことがあるんだがな」






-----------


-----------------------




恵利華「練習抜け出して…」



真田「構わん。幸村もお前の様子を気にしていた。」



恵利華「幸村くんが……。私は変わりないですよ！またお見舞いに行くと伝えて下さい」



真田「わかった。幸村も喜ぶだろう」



『タタタタタ……』



切原「恵利華先輩～ッ！久しぶりッス」



真田「赤也！練習を抜け出すとはたるんどる！」



切原「ちょ…今、終わったんすよ～！」



恵利華「ふふっ、ここも賑やかね(テニスコートにたくさん人がいる……なんだろう？)…あ、真田くん達は組み合わせ気にならないの？」



真田「練習を削ってまで見に行く必要はないだろう」



恵利華「そっか。じゃあ私、もう行かなきゃ！次会うときは…ライバルかな？」



真田「そう…だな」



『タタタタタ……』



真田「…………。」