真由美「和恵っ…」



和恵「どうしたの？また追っかけ？」



真由美「違うよ！奈央が…」



本部の知らせで知った真由美が、急いで和恵に奈央が棄権した事を伝えた。



和恵「……そっか。やっぱりね～」



真由美「知ってたの！？」



和恵「昨日から様子おかしかったからね。今日の朝もなんか変だったし」



真由美「そっか……やっぱり宍戸くんの手首かな」



和恵「手首だったんだ。さすが真由美」



真由美「……あ、真由美今から試合だ」



和恵「時間より早くない？男子今終わったとこだよ？」



真由美「恵利華の試合が随分早く終わったから、試合時間ずれたんだよ。忍足くん呼んでこなきゃ」



和恵「慌ただしいね～。関東からは試合日程被らないみたいだから、それまで頑張らないと…」



和恵は男子の会場を遠くで見つめた。



仁王「和恵、おつかれさん」



和恵「お疲れ！」



奈央と宍戸が笑い合ってるのを確認すると、満足した様子でクールダウンに向かった。
　

男子は見事不動峰を破り、都大会優勝を飾った。



跡部「ま…当然だな。」



和恵「出てないくせに偉そー」



跡部「あーん？氷帝の勝利は俺様の勝利なんだよ」



和恵「やっぱり、あいつムカつく」



和恵の言葉に珍しく芥川が宥める。



真由美「お…忍足くん、おめでとう」



恵利華「よかったね！」



奈央「うん、本当に良かったけぇ…」



鳳「奈央さん…」



宍戸「……奈央、寄るとこがあるんだけどよ、着いてこねぇ？」



奈央「あ……うん」



『スタスタスタ……』



向日「なぁなぁ侑士！あいつら怪しくないか？」



忍足「宍戸と奈央ちゃん…どこ行ったんやろか」



跡部「あいつらは病院に行かせた。ったく、無茶しやがって」



忍足「知ってても止めへんかったやん。宍戸の特訓」



真由美「う～ん…全治2ヶ月くらいかな」



恵利華「それを3週間で治すのが真由美だよね」



真由美「え……」



和恵「それにしても、今日の奈央、輝いてたな！」



恵利華「何かを見つけたみたいだね」



和恵「そだね！」



夕日を見ながら並んで歩く一同。

自然と笑みが溢れた。





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【病院】



先生「手首の骨…ヒビが入ってますね」




宍戸/奈央「「えぇえ！？」」



病院内に2人の雄叫びが木霊する



先生「全治2ヶ月ですね。」



奈央「ににに2ヶ月って……何日じゃ！？指が足りんのじゃけど！」



宍戸「落ち着けって」



先生「骨自体はすぐにくっつきますよ。リハビリが必要ですけどね」



奈央「リハビリ…。先生！ウチにリハビリの方法教えて？」



先生「解りました。まずはですね……」






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宍戸「わりぃな。遅くなっちまった。それと今日は…」



奈央「今日の事、謝るのはなしじゃ！……で、行きたいところって？」



宍戸「いや、行きたいとこっつーか、和恵がもうすぐお前が誕生日だっつーから………ほら」



奈央「え……なに…もしかして…ウチに？」



宍戸「はっ…ハズいから家で開けろよなっ！」



『ビリッ』



宍戸「っおい！？」



奈央「ブ…ブレスレット……！」



宍戸「女にプレゼントなんてやった事ねぇから、何が良いものか全然わかんなかったけど……それ見たら、なんかお前らしいっつーか……なんつーか…」



『ジャラッ』



そこには笑顔でブレスレットをつける奈央の姿






奈央「さんきゅ！いつか、ウチの為にブザービート決めてね！」





宍戸「いつかな」





To be continued...
2007/11/17