13.都大会~曇りのち晴れ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【生徒会室】
跡部「恵利華の用件はこれだろ?」
バサッと机に広げられたオーダー表
恵利華「これ…シングルス3以外…準レギュラー…?(やっぱり見てよかった…これじゃ、勝て「それは昨日までのオーダーだ」)え…?」
跡部「昨日、あいつらをみて、考え直した。……おらよっ」
『パサッ』
恵利華「………。」
その紙には…
S1跡部景吾
S2芥川慈郎
S3樺地宗弘
D1忍足侑士・向日岳人
D2宍戸亮・鳳長太郎
と、綺麗な字でしっかりと書かれていた。
恵利華「跡部くん……。あれ?まだ何か………!?」
“全国優勝!”
恵利華「これ……」
跡部「昔、あいつらと約束したからな」
恵利華「私も……したの」
跡部「そうかよ。フッ…奇遇だな」
『バンッ』
向日「跡部!オーダー!」
芥川「気になって眠れないC」
忍足「和恵ちゃんが騒ぐからな」
跡部「お前ら……」
恵利華「私に任せてって言ったのに、ふふっ」
和恵「あー違う違う!真由美が恵利華がいないと寂しくてご飯も喉を通らないって!」
真由美「大袈裟だな!」
和恵「え?だってほんとの事でしょ!」
真由美「そ…それは……っ」
恵利華「ふふっ…あれ?奈央は?」
和恵「…オーダーよりもっと大事な事~ッ!」
向日「そういや亮もいねぇな…」
忍足「そういうことか」
真由美「どういうこと?」
和恵「真由美には関係ねぇ!」
真由美「ひどいなっ!」
跡部「なるほどな。あの喚くだけな奴だと思ったが、案外やるじゃねーか」
和恵「うちらのムードメイカーだからね!」
和恵が自慢気に話した。
宍戸「奈央、珍しいじゃねーか。俺をバスケに誘うなんてなっ」
奈央「たまにはテニス以外のスポーツもいいじゃろ?」
宍戸「まあなっ!おっと」
奈央「甘い!」
『タタタタタ……』
宍戸「へー。やるじゃねーか」
奈央「じゃろ?……ほらっ」
奈央が片手で宍戸目掛けてパスを出した。
普通の人なら解らないような宍戸の顔の歪みに奈央の顔も歪んだ。
宍戸「お前、バスケやってたのか」
何事もなかったようにボールをクルクル回す
奈央「今日はバスケをしにきたんじゃない」
宍戸の目が、ボールから奈央に向けられた。
奈央「例えばの話じゃけど、俺がボールを持っているとする!」
宍戸「ん?」
ほら、ボールと奈央が催促をする。
仕方なくパスを渡す宍戸。
ボールはふんわりとこうを描き、奈央は頭の上でキャッチした。
奈央「その時、自分のコートにいる場合、それもスリーポイントラインより内側じゃとして……俺はゴールを見て思うわけじゃ」
奈央がボールを胸の位置に下ろし、実際の場所まで移動した。
奈央「自分で責めるか…周りをみるか。ウチは少なくとも今までは自分しかいないと思っとった。おいしいところまできて、パスなんて考えもしなかった」
宍戸「………。」
ゴールを睨む目が、閉じられる。
奈央「じゃけど、周りをみてみたらあの3人がいて、テニス部があって…」
その瞳を宍戸に向けた。
シュッと音をたてて、ボールが宍戸に放たれる。
奈央「その時、俺は宍戸にパスを出すから、そのボール、思いっきりゴールに決めんちゃい!!」
宍戸の胸にドスッと音をたてて響いたボール。
宍戸「目の前に、ゴールがあるのにか?」
奈央「俺の思いもそのボールに入っとるけぇ!自信を持ちんちゃい」
宍戸「残り1秒だったら…」
奈央「決めてくれるんじゃろ?ブザービート。ウチは信じちょる」
宍戸「ははっ、漫画の読み過ぎだってーの」
奈央「俺、カッコイイじゃろ?」
宍戸「さあなっ」