「なぁ、アスラン」



「なんですか、陛下?」



「いいことを思いついたぞ」



ピオニー陛下の突然の思いつきは、ぶっちゃけ、ろくでもない場合が多い



その事は無論、皆が知ることであり、アスランも内心ではなにを言い出すのか不安で仕方ないといった様子



「陛下何をお考えで?」



アスランは平静を装いながらも、口端を引き攣らせピオニーに聞いた



「ジェイドを呼んでこい!話はその時だ」



自信に満ちたピオニーの表情に、アスランは心がざわつかずにはいられなかった



この後、ジェイドを含めゼーゼマンらにも召集がかかり、ピオニーの思いつき案件に案の定、皆が深い深い溜め息を吐くことになったのは言うまでもない



勿論ジェイド達だけではなく、この後シアにも被害が及ぶとは、シア本人もわかる筈がなく…



シアはこの後絶句することになる



楽しそうにしていたのは、発案者のピオニー、ピオニーから連絡を受けたハンプティ中将だけであったのだ



そんなことも知らずにいるシアさんはというと



「本日はぁ～非番っ♪何しようかな～。あっ!パフェでも食べに行こうかな。たしか期間限定がでたんだよね」



大変なことになってるとはつゆ知らず…



外出の準備をしていた