私とジェイド2
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「あらら、久しぶりね!シアちゃん綺麗になって」
「おば様お久しぶりです」
ジェイドの義母とシアが挨拶を交わしているとそこへ2人もよく知る人物がやってきた
「カーティス夫人お久しぶりです。ゆっくりしていって下さい。シアもよく来てくれたね」
シアはどの口がそんなこと言うんだ、来るように仕向けたのはどこの誰よ、と怒りをグッと飲み込んだ
ハンプティ中将はそんなシアの心情など気にする事もなく、彼女のドレス姿を見てウンウン、と満足気にすると上機嫌で言った
「さて!シア、楽しい挨拶回りに行こうじゃないか」
「は…………?え……ちょっ…今?」
ハンプティ中将は実に愉しそうにシアの腕をガッシリと掴むと、カーティス夫人にじゃあ後ほどと言い残し、シアを引きづるようにして連れて行ってしまう
そして入れ違いでジェイドがやってくるが、シアは既に連れ去られたあと
「しまった…先を越されてしまいましたか…」
「あらジェイド…遅かったのね。シアちゃんなら今、ハンプティ中将に連れていかれたばかりよ」
「少々、陛下のことで時間を割きすぎました」
「座って待つか、ジェイドも知合いに挨拶してきたら?ハンプティ中将はシアちゃんをみんなに見せびらかしたくて仕方なさそうだったからしばらくは戻らないわよ」
「でしょうね…。先日陛下に呼ばれていらっしゃってた時にシアに今日のためのドレスを特注したと自慢げに言ってましたからね」
「あらまぁ、じゃあ迎えにいかないと中将は多分シアちゃんのこと離してくれないわねぇ」
「一応そのつもりではいますが、今回挨拶回りにシアを同伴してるのは…昇進祝いも兼ねて、ハンプティ中将の持つ太いパイプにシアも紹介しようという親心でしょうね」
「それもあるでしょうけど…純粋に自慢したい気持ちの方が勝ってそうな気がするわねぇ…」
と、ジェイドの義母はハンプティ中将とシアの方を見ながら言うとジェイドも同じ方向を見て何も反論できなかった
ジェイドもしばらく挨拶をして回ったりしてシアを待つことにした
あれから1時間がもうじき経とうとした頃だ
「やぁー大佐~待たせたねー!」
ジェイドが飲み物でも取りに行こうとした時だ
後ろからハンプティ中将が手を振りながら、ヘロヘロになっているシアを連れて現れた
「すまんすまん、話が盛り上がってなかなかシアを離してやれなくてな!」
「はぁ…そのようですね」
ジェイドは何も言えず、ぐったりしているシアを見て言った
~♪
~~♪
ダンスの曲が会場に流れ始める
「おぉ!ちょうどいいタイミングだ。折角だから2人で踊ってくるといい」
「え…ちょっと…もう」
もう疲れた、とシアは言いたかったが言い切る前にハンプティ中将に背中を押されダンスホールまで来てしまった
「お疲れでしょうが、一曲お相手願えますか?」
ジェイドはシアに恭しく手を差し出す
「……………大佐からのお誘いですからね、喜んで」
そしてシアも疲れていたが、普段意地悪なジェイドが紳士な振る舞いをするものだから、思わず笑って、差し出された手を取った
そして会場の目は一気に2人に注目される
「さすが、ハンプティ夫人から教養を受けてるだけありますね」
「まぁ一応··········。てゆーか物凄い注目受けてるんですけど…」
「予想の範囲内ですよ」
「…さっきあれだけ挨拶回りしたし、あの人の身内ってだけで確かに注目は浴びますよね」
「……まぁ、それだけではないと思いますがね」
「?」
理由が分かっていないシアにジェイドは小さく笑ってしまう
そんな和やか雰囲気のまま順調に踊っていたが、シアは先程の疲労から足が縺れ、僅かに体勢を崩しかけた
「!!あっ」
「おっと…」
ジェイドはシアの腰に手を置き、自分の方へグッと抱き寄せた
「ーーーーーッ!あ……ありがとう…ございます」
何事もなかったかのようにそのまま2人の体は密着したままダンスを続けるが、最初よりシアの動きが僅かにぎこちないことにジェイドは気づく
「どうしました?」
「なんでもないです」
(ちょっと意識しちゃったなんて恥ずかしくて言えるかっつの…)