「我々が今まで討伐してきた危険種は今回伝えた作戦で倒せてきた。だからなんの問題もないと思うが？何が心配なんだ？」



「で・す・か・ら⋯先程から申し上げておりますが⋯それは第八師団での討伐した時ですよね？今回は第三師団と第八師団での連携が発生するので、そこを考慮して頂きたいのですけど？」



「どんなパターンにも対応してこそプロであろう？違うかね？」



「そ、それはそうですけど！事前に情報があるならそれは活用すべきです！」



とこのように話は平行線でなかなか進行せずにいた



ジェイドはしばらく静観していたが、時間もだいぶ経過しており、ここらへんでジェイドは漸く行動を起こす



「分かりました。イーグル中佐の言う通りで今回は行きましょう」



「た、大佐！？」



ジェイドは右手をシアの前に出し、シアに黙るよう合図すると、さすがに黙るしかなく、席にストンと座る



「但し、私達は状況に合わせて動かせて頂きますので、そちらは考慮して下さい」



「もちろんだ。では、そろそろ終いでいいか」



「えぇ、お時間ありがとうございました」



ジェイドのその言葉を合図に第八師団の隊員達は立ち上がり、ぞろぞろと部屋を後にする



残された第三師団の隊員達は席を立ち上がっていいものか戸惑い、周囲の様子を窺っている



「という事になりましたので、大体は今回の作戦で動きますが、一部の方には別行動を取って頂きます。対象者にはまた後日知らせます。では、本日はここまで。ありがとうございました」



この言葉を合図に隊員達も漸く席を立ち、会議室を後にしてゆく



シアも渋々という様子ではあったが、立上り、書類の片付けを始める



その日は執務室に一旦戻ったあとは、今日の予定通りに動いてゆく事になった



急遽第八師団との会議が入り、若干時間は押したが、今日のスケジュールは無事にこなす事ができた



疲れきった顔でシアが帰る準備をしようとした時、ジェイドに呼び止められる



「少しよろしいですか？」



「もちろん。今日の第八師団との件よね？」



「さすが察しがいいですね」



「そりゃあ、ね」