急いでいて到着時間のことを失念していたと伝えたら、少し呆れたように笑われたが、家にあげてくれた上に朝食も一緒にする事になった



「シアちゃん久しぶりね。あのパーティ以来かしら」



「はい。すみません。こんな早朝に」



「うちは全然いいのよ！シアちゃんがいるとやっぱり華があっていいわね。ね、貴方」



「あぁ。気にしないで自分の家だと思ってゆっくりしていきなさい」



「ありがとうございます。おじ様、おば様」



ジェイドの義父母達と楽しく会話しながら、シアは本日2度目の朝食を取る



正直なところ家で食べたのは軽くしか食べていなかったので内心有難かった



食後、ジェイドの義父は軍の仕事があると残念そうに出かけて行った為、義母とシアはお茶を飲みながら何気ない世間話をして楽しく過ごした



その後は義母自慢の庭園を見せてもらいながら穏やかな時間を過ごしていたらあっという間に昼時になっていた



「あらやだ！もうこんな時間ね。昼食にしましょう！シアちゃんがいっぱい食べると思ってうちの料理長に色々お願いしたのよ！」



「わわ！本当ですか！朝食もとても美味しかったので、それは楽しみです！」



「うふふ。やっぱり女の子はいいわねぇ。そうだ！ねぇ、この近くに美味しいカフェがあるの！若い子ばかりで入りにくくて⋯シアちゃん、一緒に行ってくれないかしら？」



「あたしなんかでいいなら喜んで。あ、でも大佐は」



「あの子は普段からシアちゃんと一緒に話す機会が多いんだから、今日は留守番しててもらいましょ！」



昼食の時にジェイドに義母とカフェに行くと伝えると、まるで分かっていたかのような様子だった



恐らくある程度は想定の範囲内だったのだろう



こうしてシアとジェイドの義母は2人でカフェに出かけてゆき、ケーキを堪能して更には近くの雑貨屋、ブティックなどを巡り帰ってきたのは日が暮れ始めた頃



「はぁー楽しかったわ！シアちゃん夕食もうちで食べていきなさいな」



「はい、ありがとうございます」



シアは家にまだ帰りたくないのもあり、カーティス夫人の提案に即答した



夕食は品数も豊富で出てくる料理の彩りもとても華やかで綺麗なものばかり



カーティス夫人の期待通りシアはたくさん食べ、テーブルにいっぱいだった料理はあっという間に消えていった